シティグループの普通株を米政府が最大40%も取得する可能性
テーマ:金融オツカレです。
やはり生き残るには国有化に向けて進まざるを得ない状況なのだろう。
[23日 日経]シティ株、米政府が最大40%保有 米紙報道 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は22日、関係筋の話として、米銀大手シティグループが米政府との間で政府保有の優先株の普通株転換による追加的な信用補完策を協議していると報じた。政府は最大でシティの普通株の40%を保有する可能性があるという。
同紙によると、政府がシティへの公的資金注入の際に購入した合計450億ドルの優先株のうち、かなりの部分を議決権のある普通株に転換。シティの経営について政府の影響力を大幅に高めることで、信用補完する方向で協議が進んでいる。新たな納税者負担は発生しないが、既存のシティの株主は株式数の増加に伴い、株主価値が大幅に減る。協議はシティ側から持ちかけられ、物別れに終わる可能性もあるという。
政府による銀行国有化の可能性が高まったとして、前週末のニューヨーク株式市場では主要銀行株が急落。シティの株価は終値で2ドルを割り込んだ。
シティの株価は20日に1991年1月以来約18年ぶりに安値となる1・95ドルまで下落しとうとう窮地に。同様に株価急落のバンク・オブ・アメリカは政府と交渉していないのに。
昨夏以降のサブプライム危機の深刻化から損失拡大が止まらず、米政府による資本注入などを受けたにもかかわらず投資家の不安がぬぐえず、株価も不安定な値動きが続いている。
経営陣からは強気な発言が聞かれる。
●非常に強い資本力があり中核的自己資本の比率は銀行業界の中で最も高い部類に入る。今後も資産や経費などの削減を重視し続けていく。
●資本基盤は非常に力強く中核的自己資本比率は第4・四半期末で11.9%と、業界の中で最高の部類だ。
●引き続き将来の収益性の高い成長に向けて、バランスシート上の資産の削減、経費節減、業務の効率化に注力し進展を図る。
にもかかわらず国有化の懸念は払拭されていない。
振り返ってみれば米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題に関連して保有する有価証券などに多額の損失を抱え経営不振に陥った。
そして政府から昨年に経営再建のため2度にわたって合計450億ドルの公的資金による支援を受けることとなった。
また再建に向けて中核事業ではない傘下の日興コーディアル証券などの売却を検討しているのだがそれでも追いつかないほど事態は深刻なのだ。
そこで政府は公的資金を注入した際に見返りとして受け取った優先株の大半を議決権のある普通株に転換する案を検討している。
これには最近米国で銀行の健全性を示す自己資本比率の目安として普通株の割合を重視する傾向が強まっていることが背景にある。
シティの株価下落を食い止めるにはもはや政府が普通株を多数保有するしかない。現在検討されているのは政府やその他の株主が最大750億ドルの優先株を普通株式に転換できるようにする計画だ。
問題となるのは米政府の普通株の保有比率となる。比率が高まれば高まるほどシティが一時的に国有化に近い政府の厳しい管理下に置かれることになる。しかし低すぎれば深刻度が増す。
そこで出てきたのが40%案と25%案。
米政府としては過半数を取得して国有化にしないまでも40%と多く保有することでシティの経営に影響力を強めたい考えであろう。
またシティの経営陣としては25%前後の出資比率に抑えることで出来る限り経営に口を挿んでほしくないのが本音であろう。
このためシティは政府以外の優先株を取得したシンガポール政府投資公社やアブダビ投資庁、クウェート投資庁などの投資家に対しても普通株への転換を求める方向で進めている。
あとは時間との勝負となる。関係筋によればシティは今後数週間で方針を決定する予定となっているが株価の大幅な下落が続けば決定が早められる見通しとのことだ。
どちらの場合にしろシティの株主にとっては株式の希薄化につながる可能性が高くいかんともしがたい状況が待ち受けている。
一方米財務省では追加資本注入の必要性を見極めるため、財務省は今後数週間以内に、最大25行の資産規模1000億ドル以上の大手銀行に「ストレステスト(負荷試験)」を実施する見通しとなっている。
金融安定化策に則って金融システムの強化と安定化に必要な措置をとり、景気回復支援に必要なクレジットを供給を行い、必要なところが資本を確保できるよう、可及的速やかに民間資本が公的支援にとって代わることを目指す。
しかし他の大手行も追随すればどれほど国有化される金融機関が増えるのだろうか。またどれほどの復活できる金融機関があるのだろうか。
リスクを確定できないままの公的資本注入ほど危険なものはない。
オツカレでした。



















