人形つれづれ

乙女文楽 人形遣い 桐竹繭紗也が、人形を通して、旅した時の出会いを書きつづります。


テーマ:
<ACC(アジアン・カルチュラル・カウンシル)インドネシア研修にて>

お会いした瞬間、大きな空気に包まれた。
影絵師シジャさんは、
(バリ島で影絵師といえば仮面舞踏劇の舞踏家でもある)
舞台で使うシャドーパペット(影絵)、
トペン(仮面)をご自身で製作されている。

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自宅の真ん中には石舞台があり、その廻りが生活空間となっており、
鶏や犬が走り回っている。
私の故郷、淡路島で子供の頃に見た風景とよく似ている。
トペン(仮面)をつけてみなさいとのシジャさんの言葉が嬉しく、
早速つけさせてもらう。

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この仮面をつけた時はこんな動き、
こちらの仮面は…と次々と体現してくださる。

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風のように空気が大きく動く。
私は大きな波にのまれる様にシジャさんの世界に引き込まれていった。
シャドーパペットの使い方も細かく教えてくださった。
写真のシャドーパペットは今も私の部屋にある。
 
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驚いたことに!
台所の隣でシジャさんのご子息がパペットに色をつけている。
お孫さんの寝室には出来上がったばかりのパペットが所狭しと並んでいる。
特別な工房を構えるのではなく自宅で製作をする生活との密着感が、
この伝統芸能の継承を支えているのだと強く感じた。

$人形つれづれ-sija6

翌日昼食に誘われ、再びシジャさん宅へ。
伺うとシジャさんは留守…。
ご近所に不幸があり、お葬式の準備に出かけているとのこと。
その場所を訪れて、また驚いた!
何人もの男性が葬儀のための装飾品を手作りしている。

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その準備を司る“長”がシジャさんなのだ!
装飾品は、金紙を刃物で細かく細工する。
まるで結婚式のような華やかさだ。
一日の儀式のための準備に一週間かかるという!

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シジャさん宅に戻り、奥様の手料理をごちそうになる。
どれも美味し~。
ふと部屋の片隅に目をやると、積み上げられた額の山。
尋ねると、様々な国で公演された時の表彰状とのこと。
部屋に一枚も飾っていない、
関心がないそうだ。
全てにおいて悠々泰然のシジャさん。
消滅の危機にある乙女文楽、日本の大衆芸能を
残していくために私には何が出来るだろうと、いつも不安になる。
そんな時、シジャさんの大きな空気に触れたくなる。
またバリ島を訪れ今度はシジャさんの舞台を観せて頂き
心に焼き付けたい。

※ ACCは、米国とアジア、そしてアジア諸国間での文化交流の支援を
 目的とする世界で唯一の団体です。

乙女文楽 人形遣い 桐竹繭紗也のHPはこちら

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