後で図書館で見つけた、天下のナショナル・ジオグラフィックの大型本『エベレスト 非情の最高峰』をご紹介。


( ̄ー ̄)v- 1996年5月に複数の登山隊がひしめくエヴェレストで起きた大量遭難。渦中にいた『空へ』の著者ジョン・クラカワーとは別の視点から振り返られた、IMAX撮影隊による記録です。


当時最新技術だったIMAXフィルムでエヴェレスト登山のドキュメンタリー映画を撮りに来ていたIMAX隊は隊長さんのデヴィッド・ブレッシャーズが非常によくできた人で、先行していた公募登山隊が遭難したのを知り救援に奔走。


(; ゜□ ゜)/ 映画も撮るけど返してもらえるアテのない酸素ボンベ提供しまくるし、遺体も降ろすぜ!!


遭難した公募隊の隊長のロブ・ホールやスコット・フィッシャーとは友人でしたが、もうひとつの台湾の公募隊の救援にも奔走。お向かいのローツェの麓にこの年まで放置されていた昔の遺体もクレバスに埋葬するという紳士ぶりを発揮して、その後はよその登山隊が捨てた酸素ボンベを拾って酸素供給して登頂してきたすげぇ人達です。


( ̄ー ̄)v- ナショジオらしく、地質学者などの科学者も隊員。きっちり学術調査もこなしてきてます。


隊にはテンジン・ノルゲイの息子さん、ジャムリン・テンジン・ノルゲイも参加。さすがだ「雪山のタイガー」一族。息子も孫も甥もエヴェレスト登頂者。ナショジオはきっちりシェルパ族の習俗や宗教観を取材して、敬意をもって紹介しています。


( ̄∀ ̄)v- 登山に先がけて「コレやらないと登れない」安全祈願。エヴェレストに住む女神ミヨランサンマに神域に踏み込む礼を尽くし、登攀道具をお清め。寺院に供物を捧げ、高僧にお言葉を頂くところも網羅されてます。


ジャムリン・ノルゲイ・テンジンは敬虔なチベット仏教信者で、父親には「登山を職業にするな」と言われて海外で教育を受けた人ですが、気付けば孫のタシ・ワンチュクも登山家。この1996年の「エヴェレストの悲劇」を目の当たりにした後に登頂を果たしました。


(; ゜∀ ゜) あなた! 高僧さまが「登っていい」って!


自分に神の座に挑む資格はあるか、その頂に立つ幸運が許されるか。二代目のテンジンは一心に迷い、祈り、妻が伝えた高僧のお告げを胸に懸命に登る。シェルパ族にとってのエヴェレストについても、ナショジオはきちんと解説していました。


「エヴェレストを制覇しようと思うな。こっそり登頂して、あとは一目散に退散しろ」



宗教観とはまた別に、欧米の登山家もある意味よく似た考えを述べている。現実的なリスクから生まれた「制覇できると思うな」も、人間にとってはよい戒めになりますね。


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