筒井優子さん、インタビューさせてください | 絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本の読み聞かせを味方につけると子育てはもっと楽しくなります
「読み聞かせなんてめんどくさい」という方も、簡単に楽しくできるときだけ続けられる「絵本で子育て」をお伝えします

筒井優子さんにインタビューさせていただきました






{10EACFBC-4918-4725-8FA1-2DFE33E2AFC5}


優子さんに初めてお会いしたのは
神奈川県は南足柄市の図書館で開催された
絵本講座に参加してくれたのが最初でした

「来ちゃった♡」みたいなノリで
終わってから
ツーショット写真を撮った記憶が・・・(笑)

その後も何回も
絵本セラピーや読み聞かせボランティア講座などに参加してくれて

そして
毎回
参加後に
丁寧な、言葉を選んだ素敵な感想メールをくださる優子さんです。




今回
インタビューさせてください先着3名様企画に
手をあげてくださって
インタビューさせていただきました





以下インタビュー開始です






ー住んでるところと家族構成を教えて。


川崎寄りの横浜市に夫と9歳と4歳の娘2人の4人暮らし。
わたしは吉祥寺生まれ町田育ち。


ーどんな子どもだった?


真面目な優等生でした。
学校内で「頭がいい人」と言えばわたしの名前が挙がる。
小中高とテストの成績がよかった。


ー努力して点をとるのかな?


面白かったんです。
小中高の勉強は「やるか、やらないか」だと思っていて、
やればやるだけ伸びるし、やればわかる。

中高はテスト勉強が面白くて。
「テスト範囲はここからここまで」と教えてくれるんだから
全部覚えれば100点がとれるじゃないか
テスト勉強の計画を立てて
計画通りにテスト勉強を進めていくのが楽しかった。


ー具体的にどんな風に勉強してたの?


書きますよね。何回も書く。
自分で穴あきの問題を作ってひたすらやって覚える。


ー塾は?


行ってない。
自分でできちゃった。
大学も指定校推薦で入れてしまって
受験もしたことがない。

頭がいい訳ではなく、ただ、真面目なだけ。
範囲はここだよと言われたら、とにかく全部やる。
覚えればテストの点は取れる、それが楽しかったし、面白かったんです。


ー好きな教科や苦手な教科は?


好きとか苦手とかはなかった。
体育と図工はダメでした。


ー暗記じゃないもんね


体を使うとか感性に訴えるみたいなのはダメなんです(笑)

「とにかくあの人は頭がいい人」みたいな。
でも、体育祭とか球技大会ではクラスのお荷物でした。
リーダーがじゃんけんして、自分のチームにほしい人をとっていくんだけど。


ーえぐいな。


こいつはいらねえなって、私、最後まで余る(笑)


ー切ない。
周りに同じようなタイプの子はいた?


いなかったな。
頭の回転のいい人、賢い人はいたけど
ガリ勉で点数取ってるような人はあんまりいなかったんじゃないかな。







{E0A8BAAE-A56E-4175-9725-29532C62B347}



で、わたしはずっと優等生だったわけなんだけど
それがもう
大学で転落。

この調子でいけると思ってたんですよ。
でも、大学の授業はできなかった。

文系理系どっちが得意というのがなかったので
理系に行ったんです。

「理系の女子ってかっこいいじゃん」
「あわよくばモテるじゃん」という
安直な理由で理系の大学に入って。

そういう決め方がよくなかったんですよね。

大学って先生じゃなくて教授なんですよ。
教えることが仕事じゃない。
自分の研究ありきのおまけで学生に教えてる。
不親切な感じで、教えようという気がなかった。

途端にわからなくなってしまって
卒業が危ぶまれるほど落ちこぼれたの。



ー今までないことだよね。



積み上げてきたものがガラガラと崩れ
優等生人生はそこで終わりました。




ーあらららら
どんな大学生だったの?





挫折し、やりたいこともなくて、やさぐれてました。
勉強がダメとなると、遊びたくなっちゃったんですよね。




ー何して遊んだの?



同じ学部の仲のいい男女で
飲んで喋ってオールでカラオケ。

門限が厳しいうちだったんです。
22時には必ず家に帰る。
盛り上がってくる頃に抜けるんですよ。
何回も門限が守れなくて、喧嘩になった。




ーお父さんとお母さんどっちが厳しいの?



母です。

父は仕事人間で育児には手を出さない人で
4人兄妹を母が1人で育ててました。
わたしは上から2番目で兄と下2人は妹。




ーみんな頭いいの?




わたしだけ。
性格でしょうね。

門限が厳しくて、
しょっちゅう母と喧嘩になって、嫌になって、家を出たんです。




ー一人暮らしだとお金かかるよね。




だから、バイトに明け暮れたんです。
バイトと飲み好きな大学生に変わっちゃったんです(笑)





ー随分変わったんだね。





{170F8B7C-2CB7-44B3-8AB0-42FABA6F80F0}



ひどい変わりようで、お金を稼ぐのが楽しくなっちゃって。

優等生時代にためてたものが爆発したんでしょうね。

わたしは母に自分のやりたいことを言えない子どもだったんです。
母は、優等生のわたしは安心と思ってた。

「こういうのやりたいんだけど」とか
「こういうの買いたいんだけど」という意思表示が
母に対して全くできなくて。



ー我慢してるっていう自覚はあった?




妹が天真爛漫で、なんでも言えたんですよ。

すぐ下の妹がある日、
「テレビに出たい」「タレントセンターに入りたい」
と言い出して入ったんですよ。
24時間テレビの後ろでみんなで歌う人としてテレビに映ったりして。



ーそれはお母さん的にはよかったのかな?




つきっきりで送り迎えしたりしてました。

わたしも実はタレントセンターに興味があったんですよ。




ーいつくらい?




中学生くらいかな。
妹がやりたいって言ってるのを見て、
「いいな、一緒にやりたいな」って思ったけど
言えなかった。




ー言えなかったんだね。



兄妹4人もいるし
妹は天真爛漫だし
わたしは家で優等生キャラだし
優等生がタレントセンターなんておかしいよねって。

妹は歌のレッスンとか演技のレッスンとかしてるんですよ。

わたしは歌も好きなんですけど
家では、歌を歌ったことがなくて
恥ずかしくて鼻歌も歌ったことがなくて。

ずっとそんなふうだったから、喧嘩して家を出たのは
遅い反抗期だったんだと思います。





ーやりたいことができるようになって楽しかった?



これでやりたい放題、我慢しなくていい。



ーお母さんの目を気にしなくてもいいしね。



母は、妹が「何かしたい」と言うと
「えーそんなことがしたいの?」とか
「この服が着たい」と言うと
「そんなのが着たいの?」
第一声がそういう人なんですよ。



ー否定から入る。



妹は、強いからガンガン押し通すんだけど
わたしは、母の「そんなのがいいの」がもう嫌で
そう言われるんじゃないかと思うと言えない。



ー言うのをやめちゃうんだ。



家を出てから、やっと、やりたいことができるようになった。

大学は辞めようと思ったけど
ギリギリでなんとかズル卒業させてもらいました。





{0B968051-FCED-41E3-A8D6-D3CAACDB45DD}



ー卒業してどうしたの?



就職活動もしてなかった。

新卒なのに派遣から入ったんです。
銀行の外国為替センターで事務をやっていたんだけど、辞めますよね。
その後もいろんなところに行くんだけど
何かと理由をつけて職を転々としてしまって
この仕事が楽しいとかそういう思いは持てなかった。



ー優子さんの転機とは?



妊娠、出産ですね。



ーご主人とはいつ出会ったの?



同じバイト先の人。
大学3年、21歳のとき、知り合ってすぐ一緒に住みました。
お互い一人暮らしで、「家賃もったいないじゃん」とわたしがすぐに転がり込んで。



ーどんな出会いだったの?



ダンナは、当時、テコンドーをやってて
「オレ、回し蹴りがすごいんだぜ」みたいな話になって
わたしの頭の上くらい、足で超えられるみたいなよくわからないことを言ってきて
「じゃあ、やってみて」と。

わたしの頭の上を彼の足が超えた時、恋の予感がしちゃったの。
ヤバイわたしこの人絶対好きになるって(笑)



ーえ? それで?



それ(笑)
ただの仲のいいバイト仲間だったのに
頭の上を彼の足が超えた瞬間に「ヤバイ」
そこからグイグイ行ったよね(笑)

わたし、肉食だったんですね(笑)

彼とバイトで一緒だった時にシフト組んでる人に
「ちょっとあの子好きなんだけど、シフト一緒に入れてよ」って。




ーやるな〜(笑)



周りから囲って囲って付き合った。



ー結婚するというのはなんとなく2人の中で決めてたの?



何年も連れ添った感じで特に新鮮さもなく26歳で結婚しました。



ー結婚するタイミングっていうのは?



一緒に住んでて5年の区切りで、そろそろなのかなあと思っていて
26歳の誕生日に言ってくれなかったら、こっちから言おうと思っていて。

そしたら、ドラマみたいに、ドンピシャのタイミングで
言われたんですよ、誕生日に。

「やっぱりこの人しかいない」と。



ーその時には、彼は大学卒業して就職して?



年下なので、若干24歳で彼を結婚させてしまい(笑)
しかも、最初に付き合ったのがわたし。わたししか知らない(笑)




ーそうなんだ! なんと!



北海道の田舎で高校まで育ったウブな青年を(笑)
囲って囲って(笑)



ーやるな〜



攻め攻めなんですよ(笑)


image



わたし、子どもは苦手だったんです
14歳年下の従兄弟がいて、わたしが中学2年の時に赤ちゃんだったんだけど
どう遊んでいいか、どう接していいかわからない。

すぐ下の妹がうまくてね、子どもと全力で遊ぶんですよ。
子どものレベルに合わせて、アホなことやって、笑わせて。
わたし優等生なので、自分を崩して笑いをとるとかできないんですよ。

わたしは子どもとどうやって接していいかわからないと思っていて。

でも妊娠して出産して、自分で産んでみたら可愛いんですよ。

可愛くて子育てが楽しくてハマった。

勢い余って、まだ赤ん坊のときに某通信教育で、
2年かけて保育士の資格をとるくらい子育てにハマって。

今まで仕事に恵まれなかったけど、子どもはこんなに可愛いんだから
自分の天職は保育士じゃないかって思ったんですよ。

子どもが寝た後に勉強しました。
覚えればいい、それは得意なんで資格とれちゃったんです。
試験会場にダンナが赤ん坊を連れてきて、試験の合間に授乳して(笑)

とにかく子どもが可愛かった。

テレビを見せてる間に料理をしちゃうとかあるじゃないですか。
わたしは子どもが可愛すぎて
絶対一緒に観ちゃうし
歌があれば、絶対一緒に歌うし
声かけは欠かさない。

「授乳してる時は子どもの目を見て」と聞けば
飲んでるんだからお母さん休めばいいじゃないと今は思うんですけど
根が優等生なので
授乳の時はもうがっつり子どもの目を見て(笑)
真面目に真面目に子どもに尽くして。

とにかくずーっと一緒にいたい。
とにかく可愛すぎて2人目はいらないと思ってた。
わたしの愛情が分散しちゃうし。

ところが、1人目が幼稚園に入って、ポカーンと空いた時間に、すごい喪失感で。

がっかりして
何にもなくなってしまって
この時間にもう1人いたらいいなとそこで初めて思って
2人目を妊娠して出産して
そしたら2人目も可愛くて。

子どもが一人遊びしてたら親は掃除とかするじゃないですか。

わたし掃除にいけないんですよ。
何して遊んでるか見たくって、1人で遊んでるのに自分から混ざっていっちゃう。



ー今は、1人は幼稚園、1人は小学生で、昼間はどんな感じ?
もう1人欲しいとか?




「もう1人欲しい」にはならなかった。
自分のこともやりたいという気持ち。

可愛い長女と、可愛いうちに何か一緒にやりたいと思って
親子で舞台に上がって一緒に踊るダンスとか、子連れ音楽隊。

それがだんだん、子どもとも楽しいけれど、
自分の楽しみにシフトしていったんですよね。

ママサークルなので平日の昼間の活動なので、
子どもが幼稚園に入ると1人で参加するんだけど、
それがだんだん自分の楽しみになってきた。

そっちをやる時間が欲しいなって思うようにここ数年はなってきた。

下の子が幼稚園に入った時、申し訳ないけど、全然、ポカーンとならなかった(笑)
「よっしゃ!」になってた(笑)
時間ができた!やりたいことやろう!と変わりましたね。

保育士や音楽活動など、やりたいことが子どものおかげでやっと見つかった。
子どもには感謝感謝です。






{75286C62-6BDE-45DF-B0C5-C5F0375CA9C9}



ー今、取り組んでいることは?



音楽と上の子が小学生になった時に始めた読み聞かせボランティアですね。

うちの可愛い長女が
「やんないの、おかーさん」「おかーさん本読みに学校に来てよ」と。

元々、わたし、出たがりの出しゃばり。



ーそうだったんだよね(笑)



読み聞かせボランティアも「行きますよ!行きますよ」と喜び勇んで申し込んで
そっちもハマって。

この先、保育士的なことをやりながら、歌も歌えるし本も読めるみたいな
そういうことができたら一番いいかな。



ーそういう先生がいたら楽しいよね





(2018年4月 小田原にて)(優子さんの言葉を太字にしたのは、わたしの主観です)














インタビューを終えて


インタビュー中
涙ぐむ優子さんを前に

その場では
堪えていたけれど
インタビューの音声データを聞き直していたら
堪えきれず
涙が出ました

わたしは
インタビューでは、
「ジャッジしない」「ニュートラル」というモードでいるんですが
優子さんの話は
どうしても
共感してしまいました

否定から入るお母さんの呪縛
自分の意思表示を母に対してはできなかった自分


どうしても
我が身を重ねて聞いてしまいました

きっと
昔から
優子さんの本質は
ずっと変わってなくて

いろんなことを
面白がるし
慈しむし

グイグイグイッと
つかみとっていく

その本領が発揮されるようになって
ますます
優子さんの本質が
輝く時間が
増えていくんではないかなあと
楽しみになりました



肉食で囲い込み、つかみとった優しいご主人と
そして可愛い愛しい娘さんたちと
どうぞ楽しい日々をお過ごしください