国の省エネ政策はぬるすぎる。 | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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国の省エネ政策はぬるすぎる。

私はあまり政治について言及はしないようにしてきました。
ただ、あまりにひどいので黙ってられない。

遡る10月26日の日経新聞に掲載されたニュースはがっくりしました。
「経済産業省は、アルミ枠シングルガラスサッシを2022年までに製造をやめてもらう」という。

日本のサッシは圧倒的に低性能なものが販売されている。

その現在の構成比が数値で確認できました。このデータは貴重です。
YKKの方からお聞きしてました内容とだいたい一致する。

西日本だと思いますが、アルミ+シングルを新築で未だに使っているのにまずはがっくりです。そして、アルミ枠のペアガラスも合わせると6割以上にもなる。
オガスタの使う窓の3倍近く性能が劣り、結露の防ぎようのない窓が世の過半数であるという。

加えて、経産省の掲げる2022年目標にはもっとがっくりです。

「単なる単板ガラスをやめさせただけ。」

「すべての窓を省エネに・・・なってないじゃん。 今とあまり変わらないよ。」

「地球温暖化やサッシの国際的な性能の状況とか分かってないよね。」


我々の仲間内でブーイングがおこりました。

サッシ性能向上からもたらされる1次エネルギー削減で、化石燃料輸入が減り、長期的にどれほどの国富流出を防ぐことになるのか?
さらに住環境向上により、国民健康が改善され、どれほどの医療費削減効果があるのか?
国レベルでのプラス要素は容易に推計できるはずです。
財政も疲弊している日本であるのにアホじゃないかと思う。
単に業界にもっと高く性能的な底上げをさせればいいだけであって、予算ゼロでできるじゃないか。

加えて、来年には住宅エコポイント制度を復活させようという動きもある。
新築を建てれば一律で税金をばらまいたのが前回のエコポイント。
「せめて低炭素認定水準をクリアしたものだけにしようよ。」
エコポイントってぐらいだから、省エネ・低燃費住宅にだけ恩恵を受けられるようにすべき。

私が担当大臣だったら、Ⅳ地域で旧Q値で1.6クラス以下という水準にしますね。
量産型住宅がともかくいっぱい建てているわけですが、彼らの家は既存のままだともらえなくなるわけです。

するとお客さんが騒ぎ出します。 

「なんで私らの家はダメなんですか? エコファースト企業って言ってるじゃないですか! それって嘘じゃないですか!!」
そうなると、量産屋は変わらざるを得ない。

はばらまきでは世の中は変わらない。無意味な土建屋ばらまきの公共工事と一緒じゃないか。
馬の鼻にニンジンをぶら下げないとならないでしょう。
少ない税金で最大の効果を。 それも長期的に効果のある政策が必要です。

きっと、国は 前回と同様のことをするのでしょうけど、それであったら日本は先進国でなく、政治は三流国家であるということがあからさまになります。

この2つの政策の愚というか ぬるさにあきれませんか?
ここはガンガンと論理的に松尾さんに政策決定会議に加わってもらわないと、日本は詰んでしまうな。