立つ前の赤ちゃんはハイハイをして移動しています。このハイハイですが、体幹機能を高めて運動能力を身に付けるようです。

 

ハイハイは腕の筋力が鍛えられるだけでなく、腹筋や背筋など体の中心の筋肉を使い、肩甲骨や骨盤を使って動くなど、体幹を鍛えることに繋がります。その他にも、体のバランスを取りながら動くなど、様々な効果があります。

 

このようにハイハイには、以下のような重要な効果があると言われています。

 

・全身の筋肉を強化する

・体幹筋肉や体力の増進

・バランス感覚や反射神経の基礎を作る

・協応動作(※)の基礎を作る

・足の指を使う、手を使う

 

※協応動作:足と手など同時に2つの力を使う動作

 

 

 

ハイハイをすることによって、この時期に培うべき筋力が発達するので、ハイハイをたくさんすることがその後の発達に影響が出てきます。

 

ハイハイをあまりせず歩き出してしまうと、体幹などの筋力が十分付かなくなり、バランス感覚や反射神経が鈍ることもあります。

 

その結果、転んだ時に手を出ないで顔や頭を怪我してしまう、姿勢が悪い、ボールを投げたり走るのが苦手となることがあります。

 

ハイハイには歩くために必要な要素が多くあるので、できるだけ長い期間ハイハイをすることが重要です。早く歩き始めると、成長が早いと喜んでしまうことがありますが、逆に赤ちゃんの成長にはマイナスになってしまうようです。

 

 

最近は畳ではなくフローリングの家が増えているので、赤ちゃんがあまりハイハイをしなくなっているようです。赤ちゃんにハイハイをたくさんさせるためには、床で赤ちゃんをゴロゴロさせる環境を作ってあげることが必要なようです。

 

もし、ハイハイをあまりせずに歩き出してしまった場合は、体幹を鍛えるような動きをさせると効果的です。

 

例えば、ハイハイでトンネルをくぐるようなことをさせるのは非常に良いようです。ハイハイの動きを取り入れたリズム体操や、赤ちゃんの動きがベースとなったピラティス・ヨガも効果的なようです。

 

その他にも、手押し車、手足を伸ばした状態でゴロゴロ左右に転がる寝返りゴロゴロ、爪先立ちで踵の上にお尻を載せて腰を下ろして座る蹲踞座り(和式トイレ座りとも言われています)なども、体幹を鍛えることができます。

 

 

最近、体幹を鍛えるスポーツ選手が増えています。有名どころでは、テニスの錦織圭、サッカーの長友佑都、ハンマー投げの室伏広治、ドジャースに移籍して先日初勝利を挙げた前田健太も体幹トレーニングを取り入れています。

 

錦織や室伏は、体幹を鍛えるために理学療法士のロバート・オオハシ氏が行う「赤ちゃんトレーニング」を取り入れています。

 

赤ちゃんトレーニングは、ハイハイや寝返りなど赤ちゃんが行う動作をトレーニングとして行っています。このトレーニングは体幹を鍛えることができ、腰痛の予防など怪我の防止に効果があります。



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