昨年のことだ。
仕事の関係でジャポニスム関連をいろいろと情報収集
たどり着くのは印象派
彼は、音楽家でありながら、印象派と称される。
そんな時、出張で行った金沢。久々にモバ友に会って、もらった1枚の音楽CDが、
ドビュッシーの「月の光」
娘のピアノ発表会の課題曲も「月の光」
会社の新作発表会で二十絃箏奏者中垣雅葉氏に奏でてもらった曲も「月の光」
こんな短い期間でこんなにも縁があると、興味が湧かないわけがない。
更に今年は生誕150周年のキリ番だ。
そして、楽しみにしていた音楽の観点から美術?美術の観点から音楽を視た展示会が始まった。
「ドビュッシー、音楽と美術 ―印象派と象徴派のあいだで」
ジャポニスムが彼に与えたインパクトは、彼のアルバムのジャケットに葛飾北斎の富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」を起用したことからも伺い知ることができる。
大波の間を舟が一艘、その先には富士の山。
言葉でも、ああ、あの絵だと想像できると思いますが、一応アップします。
上)La Mar(海)のジャケット
下)葛飾北斎
下)葛飾北斎
ドビュッシーは、詩にインスパイアされることが多いようだ。
例えば、ロセッティの「祝福されし乙女」
1893年4月8日ロセッティの「祝福されし乙女」にインスパイアされ、「選ばれた乙女」を発表
この時、独唱のパートを歌った歌手テレーズ・ロジェ( Thérèse Roger)と恋に堕ちる。
ロセッティの詩をさわりだけ
「祝福されし乙女」
ダンテ・カブリエル・ロセッティ
選ばれし乙女は、
天国の会の柵にもたれかかっていた。
彼女の両眼は
夕べの凪に静まりかえる深淵よりもふかかった。
手には三本の百合を持ち、
髪には七つの星が輝いていた。
、、、、
ダンテ・カブリエル・ロセッティ
選ばれし乙女は、
天国の会の柵にもたれかかっていた。
彼女の両眼は
夕べの凪に静まりかえる深淵よりもふかかった。
手には三本の百合を持ち、
髪には七つの星が輝いていた。
、、、、
他にも
「亜麻色の髪の乙女」「月の光」「牧神の午後への前奏曲」といずれもフランス詩人の詩にゆかりの作品。
「亜麻色」はルコント・ド・リールという高踏派の詩人の詩で,金茶色の髪,さくらんぼのような唇をした美しい少女のことをうたった。
「月の光」はポール・ヴェルレーヌの同名の詩。
「牧神」は,象徴派の大詩人マラルメの「半獣神の午後」という詩にヒントを得たオーケストラ作品です。
あれだけ、月の光、月の光って言ってますが、悲しいかな展示会には月の光の話題すらなかった。なぜかわかりませんが、それが心残り。
ここまで話したので、ヴェルレーヌの月の光を紹介します。
フランスの詩人ポール・ヴェルレーヌ
「月の光」
君の心は、めづらしき景色に似たり、
その中を仮面おどりの行きかひて
絃かきならし舞まへど
面白き装の奥は悲しさう。
歌のしらべは短の調
歌ふは恋と世の栄え、
されど身の幸足らぬげの
声いりまじる月あかり、
悲しくもまた美しき月あかり、
小鳥は枝に夢を追ひ
吹上の水は大理石の間にて
楽しみの果てすすりなく。~
「月の光」
君の心は、めづらしき景色に似たり、
その中を仮面おどりの行きかひて
絃かきならし舞まへど
面白き装の奥は悲しさう。
歌のしらべは短の調
歌ふは恋と世の栄え、
されど身の幸足らぬげの
声いりまじる月あかり、
悲しくもまた美しき月あかり、
小鳥は枝に夢を追ひ
吹上の水は大理石の間にて
楽しみの果てすすりなく。~
この詩に感化されたのはドビュッシーだけではありませんでした。実は、ガブリエル・フォーレもその1人です。
「月の光」を発表しています。
YouTubeを埋め込もうと試みましたが、どうやらキャパオーバーのようです。
リンクですいません。
フォーレ「月の光」はこちら
http://www.youtube.com/watch? v=3Mjy3Fw5GJY&feature=related
ドビュッシー「月の光」はこちら
http://www.youtube.com/watch?v=-LXl4y6D-QI&feature=related
どちらとも甲乙つけがたい、美しい母なる月のやさしさが伝わります。
記念にドビュッシーのCDを購入
ドビュッシー・アルバム
作曲家と演奏家たち
~ 録音されていた、フランス近代音楽の演奏史 1904~1955 ~
丁寧な復刻版。
作曲家の聴いていた音、同時代の偉人たちの音が収録されています。
もちろん、ドビュッシー本人のピアノ演奏も
当分楽しめそうです。
追伸
ヴェルレーヌの「月の光」は、更に調べていくと、
アントワーヌ・ワトー(1684-1721)
「イタリアの喜劇の恋」にインスパイアされたとのこと。その絵がこちら。
芸術家はそれぞれ刺激しあい、共鳴し、つながっているのですね。
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