最近ノマドワーカー(ワーキング)という生き方が、
注目されている。
いつでもどこでも、組織に属さず、
オフィスももたず、働きたい時に働くという生き方。
書店に行ってもいくつかの指南本のような
本が並べられている。
今最新の流行りだ。
いや、流行らせようと
誰かが躍起になっているだけだ。
僕はこの生き方はあまり好きではない。
PC片手にカタカタ、
カフェなんかでカッコよく仕事している姿がメディアに映し出される。
この人たちは多分集団生活の出来ない、
すなわち集団生活からドロップアウトした人たちに違いないと
往々に想像できる。
要は、
自分の都合のみで日々過ごしたい。
人に干渉されるのがイヤだ。
好きなことだけをして人生を全うしたい。
こんな願望をもっているワガママ人間の
究極のナレの果てなのではないだろうか。
人間は常に集団で生活している。
組織に属しているがゆえの、
理不尽・不条理・絶対的指令・人間関係が
媒介となったストレスをかかえ、
それをバネにして仕事をするというのが、
僕の考えである。
同じ組織に属した者同士でしか分かち合えない、
喜び、悲しみ、苦しみすべての感情を共有することで、
成長・切磋琢磨していくという面もあると思う。
隣で上司に同僚がおもいっきし怒られていたり、
結婚報告をした社員に部の全員が拍手で祝福したり、
目標達成のインセンティブで社員旅行に行ったり、
社内恋愛がバレない様に立ち居ふるまうスリル感を味わったり。
etc
ノマドワーカーは、これらを一切嫌う。
あくまで好きな人と会いたい時だけ会う。
感情の共有や目的達成時の喜びなどは、
ほぼ体感できないだろう。
組織で動くってめんどくさいけど、
僕は嫌いじゃない。
PC、携帯がなければ200%成立しないノマドワーカー(ワーキング)。
僕は自分さえよければいいという無責任な性格にはなれないので、
やっぱこの手の人たちのような生き方はできない。
僕は日本が好きだし、
日本人に生まれたことに誇りを持っているからこそ、
ノマド=遊牧民のような生活は死ぬまでできないだろう。