ジオターゲティング
2015年06月30日(火) 08時40分51秒

その民の平素の修養

テーマ:政治
「デンマルク國の話」という内村鑑三が書いたの本があります。明治44年(1911年)、内村鑑三が51歳のときの講演記録です。この頃の日本は、前年に日韓併合や大逆事件などが起こった時代です。

デンマークは19世紀後半、プロシヤ、オーストリアと戦いに破れたこの国は、南部の豊かな二つの州を割譲させられ、国民生活は窮乏の極みに陥ります。その中で、祖国の再建を夢見たダルガスという元工兵士官が「剣で失ったものを鍬で取り返せ」との信念で熱心に植林を呼びかけた事がデンマークに幸をもたらした。敗戦から40年後、デンマークは国民一人当たりの富が栄米独のそれをしのぐ、世界一豊かな国として立ち直った。(「軍艦長門の生涯」阿川弘之著より引用)

「今、ここにお話しいたしましたデンマークの話は、私どもに何を教えますか。
 第一に戦敗かならずしも不幸にあらざることを教えます。国は戦争に負けても亡びません。実に戦争に勝って亡びた国は歴史上けっして尠(すくな)くないのであります。国の興亡は戦争の勝敗によりません、その民の平素の修養によります。善き宗教、善き道徳、善き精神ありて国は戦争に負けても衰えません。否(いな)、その正反対が事実であります。牢固(ろうこ)たる精神ありて戦敗はかえって善き刺激となりて不幸の民を興します。デンマークは実にその善き実例であります。」

ギリシャ経済が危機を迎えています。ギリシャは支払期限を迎えている本日6月30日までに、債務約16億ユーロ(約2200億円)、さらに、7月と8月に9000億円余り、今年通年でみれば270億ユーロ(3.7兆円)を払わなければならないのです。そのため、ギリシャは、銀行の営業を29日から停止し資本規制を導入すると発表しました。

「(ギリシャが)デフォルト(債務不履行)に陥り、ユーロ圏からの離脱が迫った場合、真っ先に入手困難となるのが輸入依存度の高いエネルギー資源や医薬品とみられるためだ。

ギリシャの2014年の輸入額は620億ドルで、世界全体の18兆8000億ドルから見ると規模は小さいものの、日常生活に不可欠な燃料や人命にかかわる医薬品を確保できなければ、国民に深刻な影響を及ぼすことになる。」(ロイター記事から引用http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OX0PW20150617)


一言で言えば、国家が破産してしまう状態になったということです。これによって、国民の生命と財産が脅かされ始めています。

ギリシャはEU加盟国です。

EUは通過まで統合した包括的な集団安全保障国家群というべき組織で、欧州合同軍という軍隊さえ持っています。ちなみに、欧州合同軍は、ドイツ・フランス・ベルギー・ルクセンブルク・スペイン・ポーランドの各国から部隊が派遣されて構成されている最大兵力約6万名の軍隊で、「1災害救援もしくは人道問題に対する派遣。2国際連合または欧州安全保障協力機構における平和維持任務。
3北大西洋条約機構および西欧同盟における集団安全保障・防衛任務。」という強力な集団的自衛権を確保している地域統合体です。

さて、「国民の生命と財産が脅かされ」とはどこかで聞いたフレーズですね。

今、日本で大騒ぎになっている安全保障関連法案の説明の中に出てくるフレーズです。ギリシャは他国から攻撃されたわけでもなく、輸入経路を脅かされたわけでもなく、緊密な関係を結んでいる国が攻撃を受けたわけでもないのにもかかわらず、「国民の生命と財産が脅かされる、国家存立の危機」に追い込まれているのです。

ちなみにギリシャが返済に迫られているお金は日本円にして3.7兆円です。に対し、日本は年間で140兆円の国債を発行しているわけです。微々たる金額かもしれません。しかし、それがギリシャの信用問題になっているわけです。それぐらいの借金さえも払うのに言を左右し、時間稼ぎをしているように見えてしまったその時、ギリシャのような国の危機に陥ってしまうわけです。そして、そのつけは、国民が払わされるのです。端的に言えば、それだけのお金を払うことができなくなっただけで、国家というのは、簡単に存立の危機を迎えてしまうということを意味します。

冒頭に紹介した内村鑑三の「デンマルク国の話」の中で、「国の興亡は戦争の勝敗によりません、その民の平素の修養によります。」とあります。そして、それは、「善き宗教、善き道徳、善き精神ありて国は戦争に負けても衰えません。否(いな)、その正反対が事実であります。牢固(ろうこ)たる精神ありて戦敗はかえって善き刺激となりて不幸の民を興します。デンマークは実にその善き実例であります。」と指摘しています。

そして、内村鑑三は「国の実力は軍隊ではありません、軍艦ではありません。はたまた金ではありません、銀ではありません」と明言した上で、下記のように結びます。

「ダルガスのごとき「智さとき愚人」がおりませんならば、不幸一歩を誤りて戦敗の非運に遭いまするならば、その国はそのときたちまちにして亡びてしまうのであります。国家の大危険にして信仰を嘲り、これを無用視するがごときことはありません。私が今日ここにお話しいたしましたデンマークとダルガスとにかんする事柄は大いに軽佻浮薄けいちょうふはくの経世家を警いましむべきであります。」

修養とは「知識を高め、品性を磨き、自己の人格形成につとめること」です。難しく考える必要はありません。「人間として、驕らず、気負わず、為すべきことをする」だけのことです。

実は、その後デンマークは第二次世界大戦に伴い、ナチスドイツに占領されました。そして国民はその時、その平素の修養を発揮しました。デンマークにいたユダヤ人たちは、多くの市民の協力によってその99%がホロコーストから逃れることができたのでした。

その後、連合国の一員として認められ、デンマークは国際連合の原加盟国として名を連ねたのです。100年前も現在も、デンマークに学ぶべきことは日本にたくさんあるようです。
AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2015年06月25日(木) 12時46分21秒

子供達の未来

テーマ:ブログ
今、保育所にいる園児たちが成人になるまでには15~20年かかるわけです。

つまり、子育てとは、その20年後の世界がどのようなものであるべきかを語らなければならない時代だとつくづく思わされます。

たとえ、成績が優秀でも、何かに秀でたものを持っていても、それを生かせる世界が20年後に保障されていなければ、今私たちが願うことのそれぞれは、無駄なことになってしまうでしょうし、むしろ、その優秀な部分がもとで、その子の人生が狂うということも起こりかねない事態になってしまいます。

今日も保育園では、園児たちによって様々な夢が語られています。そしてそれは優しさや憧れ、友愛などがふんだんに盛り込まれた子供らしい輝きを持った夢です。

彼らの夢を実現できる世界を私たち大人が作っていかなければ、子育てとは無駄な作業だと思うのです。未来に向かって、大人としての責任を担うというのはこういうことです。

子供達と一緒に歩んでいきましょう。
AD
いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)
2015年06月22日(月) 08時13分24秒

雛のことを少し

テーマ:子供たち
先日、拾った雛はなぜ落ちてきたのでしょう?

多分、カッコウの托卵の被害にあった卵だと思います。

カッコウは、自分で子育てをしません。托卵といって、他の鳥の巣に隙を見て卵を産み、育ててもらうのです。カッコウの雛は、産み付けられた巣の他の卵よりも早く孵化して、その雛は他の卵を巣から落としてしまいます。当然、落とされた方は助かりません。そして、仮親の愛情を一身に受けて育つのです。それにしても変なのは、そんな雛を仮親は一生懸命育てます。

多分、状況から見て、私たちが拾った雛はスズメでしょう。ですから、今頃その巣では、カッコウがすくすくと育てられているのだと思います。

命とは不思議です。

私たちは命を断つことができる。

しかし、その一方で、私たちは命を作ることはできませんし、消えそうな命をほんの少し持たせることができるぐらいの力しかありません。

拾った雛とはたった十数時間のお付き合いでしたが、「命の大切さ」というよりも、「命の儚さ」と自分たちの無力さというものを思わされた時間であったように思います。「偉いこと」でもないし、「悲しいこと」でもないし、全ては私たちの自己満足だったのかと思います。

そして、その自己満足は自分を保つために必要なものなのかもしれません。

そういえば、つがる市の鳥は、カッコウでしたっけ。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2015年06月19日(金) 08時27分18秒

雛が逝った日

テーマ:子供たち
次の朝、虫かごを覗いてみたら、雛はもちゃもちゃ動いていました。

娘は最近、「赤ちゃんが欲しい」というようになっていました。「じゃあ、15年待って、相手を見つけなさい」と言うと、「長すぎるー」と言っていた娘。

娘は、「弟にする」と言い、自分の朝食のふりかけから、さっそくたまごを部分を選り分け始めました。

手に乗せてみると意外に元気。ウンチもしています。

声にならないけど、小さい声で鳴く仕草も見せ始めました。

これはひょっとして??と思う一方で、これ、毎日育てるのは大変なことだぞと思いながらも、見ていれば、情が移るもので、素っ裸の干からびた恐竜みたいな姿の小さな雛を見て家族の顔に笑顔が生まれます。

「元気だね」と息子も満足そう。

そうこうしているうちに息子の登校時間。

「今日は一日ひよこさんの面倒を見る」と言い張る息子に対し、「お前はまだ、何もできないでしょ。ちゃんと学校に行ってお勉強しないと、助けられないよ」と言うと、「わかった」と素直に登校しました。

私は仕事、妻は娘を病院へ。

こんな時に一番忙しいのは世の常か。

まあ、大丈夫だろうと出て、様子を見に一時間後に帰ってくれば、雛は動かなくなっていました。

学校や保育園を終えて帰ってきた子供たちも妻からその事実を知らされました。

「さあ、お庭に埋めてあげよう。」と言うと、息子は「今夜は家の中に置いておく」と言い、また枕元に雛が入った虫かごを持って行って寝入りました。

翌朝、にこにこ笑っている息子。

「どうしたの?」と聞くと、「僕ね、ひよこ助けたよね」と。

彼は、雛の命が持たないことは判っていたのでしょう。そして、それと同時に、出来るだけのことをしたと満足している様子でした。庭に穴を掘って、埋めてやりました。

数日後、娘がふりかけを見ながら、「やっぱり、このたまご、ひよこさんにあげたい」と…。「寂しいの?」と聞くとコックリとうなずきました。

所詮、私たちのレベルではどうしようもないのだけれど、でも、一日関われたことは私たち家族にとって大きな恵みだったと思っています。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2015年06月17日(水) 14時26分02秒

雛が来た日

テーマ:子供たち
日曜日、車に乗って出かけようとしたら、息子が何かを見つけました。

よく見ると、卵の殻から顔を出した状態の雛が車の側に落ちていました。親指の先ほどの大きさ。ご馳走だと言わんばかりに蟻が群がっていましたが、突っついてみれば生きている。

「もうすぐ死ぬと思うよ」

と外出し、帰ってきたら、まだ生きていました。

「助けても死んじゃう?助けなくても死んじゃう?」と息子が何回も私に話しかけてくるので、「助けたいの?」と聞くと、「でも死んじゃう?」とさらに聞いてくるというやりとりが続きます。

「じゃあ、助けようか」と言うと息子が意を決したように大きく頷きました。

「でも、死んじゃうと思うよ。それでも助ける?」と聞くと、「それでいい」と息子。娘も興味津々。

さて、どうしよう。

つまみ上げ、ティッシュの上に寝かせてみれば、アリに噛まれた傷からか、ティッシュがうっすらとピンク色に染まります。

まずは、餌をどうしよう?

手近なもので…と探して思いついたのは、海苔たまの卵の部分。

三粒とって、爪楊枝を箸代わりにして、空いた口に入れてみましたが、飲み込めないでいます。今度は、水を一滴そこに入れると柔らかくなったようで、飲み込みました。

二粒食べて終了。

息子と娘は雛が入ったケースを大事に枕元に置いて寝ました。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。