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2016-12-02 21:57:16

TPP協定の留保の撤回に関する質疑

テーマ:国際政治

昨1日、TPP特別委員会において質疑に立たせていただきました。この質疑では、トランプ氏のTPP撤退発言を受け、同氏との会談を踏まえて総理はいかなる対応を行うべきとお考えか、あるいは同協定に含まれている我が国だけに課されている7年後の再協議規定などについて議論させていただきました。

 

これらの議論の中でも小生が懸念していたのは、協定の留保の撤回についてです。条約や協定の留保というのは一般に、その協定に加盟する際に加盟国が、○○の部分については留保を付すので拘束されませんと宣言・通告するものです。ところがその国が置かれた環境や考え方が変わり、この留保を撤回する場合があります。

我が国においても、これまで留保の撤回を行ったことがあります。それは例えば、「絶滅する恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(いわゆるワシントン条約)」で、ウミガメやタイマイの取引禁止に留保を付し、当初はこれらの種を取引していましたが、1994年に留保を撤回し、取引の禁止となりました。また、社会人権規約Aの中・高等教育の漸進的無償化についても留保を付してきましたが、2012年にこれを撤回したのです。

 

この留保の撤回について政府はこれまで、憲法73条の規定に基づき、政府限りで行うことができるとしてきました。TPPについても政府限りで留保を撤回できるとすると、そこには大きな問題が生じます。つまり、国民皆保険や年金制度も、弁護士や税理士等の制度規制も、あるいは安全を監督するために航空・船舶・運輸・電力等の業種の会社を日本国内に置かせるという規制も、TPPが発効してもなお有効であるとする政府の根拠が、この留保にあるからです。すなわち、政府は国民皆保険制度を守ることができ、将来において新たに環境や保険制度で規制を課しても問題がなく、ISDSで訴えられないのは、TPP協定で留保を付したからだとしているのです。

 

ところが、これまで政府が主張してきた通り、政府限りでTPP協定の留保を撤回できるとなると、時の政府の判断次第で日本の社会保険制度や安全並びに環境のための規制が根底から覆されることになります。

本協定の発効は不透明になっていますが、かりに発効する場合にも、このような政府の恣意で長年継続されてきた良い制度が危機にさらされることは受け入れられません。そこで、これまで衆参の審議を通じて一顧だにされなかった留保の撤回についての制度的担保を取り上げました。この審議を通じて、TPPについては留保の撤回を政府限りで行うことはなく、国会に諮るとする答弁が初めて行われることになりました。

 

小生の本件に関する質疑の概要は以下の通りです。

 

(大野)公的医療制度を含む社会保障制度について、TPPが発効しても将来の制度変更も妨げるものではないとする根拠は、留保にあるのか。

(塩崎厚生労働大臣)協定には投資受け入れ国が公共の福祉にかかわる正当な目的のために必要かつ合理的な措置を差別的ではない態様で講ずることを妨げないとあるが、さらに、我が国は、公的医療保険制度などの社会保障制度を含む社会事業サービス、この投資に関する措置を留保しております。

(大野)この留保の撤回について、政府はこれまで国会承認を求めたことがありますか。また、留保の撤回に関する国会との関係について答弁願います。

(斉木政府参考人)留保の撤回については国会のご承認を求めることなく行政府として行ってきています。補足的に申し上げますが、一方的な意思表明と異なるTPP協定を含む経済連携協定においては、内国民待遇等の協定の関連規定の義務に適合しない各国の措置について、交渉の中で各国が互いに合意の上でそのような措置をリスト化し、協定の一部とするということがございますが、このような場合の留保と一方的な意思表明としての留保は異なり、法的性質を異にしています。

(大野)その通り、これまで政府は留保の撤回についての承認を国会に求めたことはありません。外務省は、一般論として留保の撤回に際し国会の関与は必要ないとしてきたのです。テレビをご覧の皆様にはわかりにくかったと思うので、ご説明させていただくと、要するに、協定の協議をするときの段階で留保というものが入っているときには条約の一部だから、留保を撤回したとしても国会の承認を求めるという趣旨の答弁でした。ところが、このことは一度も国会で表明されていないのです。本件は国民皆保険制度に限らず、日本の多くの制度を覆さないために重要であるので、外務大臣に伺うが、TPP協定に関して留保を付したものを撤回するときには必ず国会で審議をする、承認を求めるということを明言いただきたい。

(岸田外務大臣)改めて国会の承認を求めることが必要になると考えます。

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2016-12-02 16:43:17

ロシアによる北方領土への対艦ミサイル配備

テーマ:国際政治

先月、ロシアは北方領土への二種類の対艦ミサイル配備を発表しました。本件はきわめて深刻であり、我が国として強い対応が求められるところ、昨日質問に立たせていただいたTPP特別委員会の冒頭に取り上げましたので、ご報告させていただきます。

 

1)問題意識

ロシアが北方領土に配備した二種類のミサイルの内、バスチオン地対艦ミサイルは射程300kmと北海道東部全域を脅威にさらします。このミサイルは最大マッハ2.2で超低空を飛来するもので、現時点で我が国が迎撃することはきわめて困難です。

北方領土は我が国固有の領土であり、そもそもロシア軍が展開していることが軍事占領にあたります。その上に、最近では軍事施設の建造やこのようなミサイルが配備されるようになっており、ロシア軍展開の際に我が国が強く抗議したように、相手に誤解を与えることなく我が国の立場を明確にして抗議すべきものです。

その一方で安倍政権は、北方領土の一部返還に向けた交渉を行っており、その見返りに多額の経済協力を実施するとの見方があります。領土返還の交渉や和平条約の締結はきわめて重要ながら、領土を占領している相手が新たにのど元にナイフを突きつけてきているのに、ニコニコして金だけ払うようなやり方はあり得ません。

我が国の善意と地域安定への意図に対し、許されない一線を越えるような姿勢は、政府としてはねつけ、北海道民や我が国の船舶、自衛のための艦艇の安全を確保するための対応が必要です。

本件は3月に露国防相が意思を発表して予測されていたものでありますが、どうやら政府は一連の日露会談で本件を持ち出した様子はなく、24日の小生の質問で申し入れを行うことを約束して大使館の低いレベルから先方外務省の担当に申し入れを行い、さらに25日の衆議院の後藤祐一議員の質問が通告されるに到り、初めて「抗議」という言葉を使用するに到るていたらくです。

昨日から岸田大臣はロシアを訪問し、日露外相会談に臨んでいるはずですが、やはり言うべきことを言わないようではいけません。そのために質問を行わさせていただきました。なお、この質問は、岸田外相の訪露前に間に合わせるためにTPP特別委員会の機会に行われたものであるところ、議論や追求まではできませんでしたので、今後もフォローアップさせていただきます。

 

2)委員会でのやりとり概要

(大野)我が国固有の領土である北方領土に違法に軍事占領の形で展開するロシア部隊に新に地対艦ミサイルが配備されたと言うことです。特に、射程300kmとされるバスチオンミサイルは迎撃がきわめて困難です。そこで外務大臣に伺いますが、先方の要人と会われた際には本ミサイルの配備について強く抗議をすると共に撤回を求めるという理解でよいですか。

(岸田外務大臣)同ミサイルの配備については我が国の立場と相容れず、すでにロシアに対して遺憾である旨申し入れを行いました。今回の私のロシア訪問は、プーチン大統領訪日の一環として日露外相会談を行うことで一致したものです。今回の訪日では、平和条約締結交渉問題、あるいは二国間の様々な課題についてもしっかり議論をしていきたいと思っています。ただ、その会議の中で何を取り上げて何を取り上げないか、こういった具体的なことについては、相手のある話でありますので、予断を持って今の時点で申し上げるのは控えたいと思います。

(大野)のど元にナイフを突きつけられているようなもの、ほぼ迎撃できないんではないかとも言われているようなそういうミサイルですから、議論のための前提としてこれ(配備の撤回)が必要だということを指摘させていただきます。

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2016-07-25 23:35:06

参議院1期目の任期を終えるにあたり

テーマ:政治
 本25日をもって、参議院議員としての1期目の任期が終了しました。ご指導・ご支援をいただいた支援者、諸先輩、そしてご教授をいただいた皆様に心より感謝申し上げます。

 振り返れってみれば、与党時代、冷戦後最大の安全保障上の変革となった平成23年の防衛大綱の動的防衛力構想を作りに参画したことに始まり、首都直下地震の際に適用される業務継続計画の各省基準統一、その後安倍政権で実現することになったNSC構想の開始、東日本大震災においてガソリン供給がゼロとなった日の南相馬市にガソリンを緊急手配する等の支援活動も行わさせていただきました。
 前半の一年生としてただ一人政務官に任命いただいた、防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官時代には、ゴラン高原からの自衛隊部隊撤収や、北朝鮮のミサイル発射対処、防衛大学看護学部設立決定等、責任ある立場から多くの仕事を担わさせていただきました。特に関係各省の説得に尽力したゴラン高原部隊の撤収は、中東専門家としての知見を元に、縦割り行政の壁を越えて実現させたもので、この決定直後には、ゴラン派遣部隊で初の被害者としてオーストリア部隊の二名が襲撃されて重傷となり、その数か月後にはフィリピン部隊が部隊ごと武装勢力に拘束される等、結果としてぎりぎりの決断となりました。
 野党になってからは、特定秘密保護法案審議や安保法制議論の中心で議論させていただきました。特定秘密保護法案では監視のシステムを強化することに貢献し、安保法制では政府の出した法案の立法事実が成立しえないことを明らかにしました。両法に対する対案作りも行い、特に、政府提出安保法制が尖閣諸島を含む日本の領海を守ることがないことを明らかにし、日本の領土領海を守るための領域警備法案を起案し、国会に三度にわたり提出させていただきました。しかしながら、数の力の前に強引に法律が成立したことは遺憾でなりません。

 このように、1期目にもかかわらず多くの機会を与えていただいたことには、感謝の想いしかありません。国会内外を問わず、多くの先輩や友人に出会えたことにも感謝しております。

 明日からは、2期目の任期が始まります。我が国が早急に対処すべき問題は山積しており、今後も政策本位で直球勝負を継続してまいります。引続き、皆様のご支援とご指導をお願い申し上げます。ぎい
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2016-07-09 08:08:22

【格差解消】

テーマ:政治
【格差解消】

安倍政権の下、格差が拡大しています。アベノミクスの三年間で1千万円以上の所得を得ている者は約30万人増加しました。その一方で、200万円以下の所得の者が50万人も増えてしまいました。その結果、わずか1年間で、すぐにでも結婚したいと応える独身の若者は、約半分になってしまいました。



日本のGDPの約6割が個人消費である以上、いかに企業を優遇しても、消費を持続的に拡大しない限り、経済再生はあり得ません。平均の人の収入を倍にしても支出は倍になりません。消費性向の高い子育て層や若者に対する支援の拡充、格差の解消が必要です。さらに中期的には、人への投資を進めて生産性を上げ、日本を再び上昇させることが極めて重要です。



経済政策としての格差解消と賃金の増加、着実に実現できるよう、取り組んでまいります。


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2016-07-09 08:01:54

【安全保障】

テーマ:政治
【安全保障】

昨年、国民の8割の皆さんが採決は時期尚早とした安保法制については、ご承知の通り、議席数さえあれば国民の声など聴かなくてもよいとばかり、強行採決により成立してしまいました。



総理や与党の議員は、尖閣諸島を始めとする日本の領土領海を守るためにこの安保法制が必要だと、何度も繰り返しましたが、この法制には、日本の領土領海を守る条文は一行もありません。だからこそ、先般の中国軍艦のトカラ海峡侵入や尖閣諸島接続水域に対する中露船舶の侵入などのケースに、この安保法制では対処できなかったのです。



これに対し小生は、民主党(当時)「次の内閣」防衛大臣として、自ら領域警備法を起案し、政府の安保法制提出の前に、日本の領土領海を守る法制を提出しました。



その上で、政府の安保法制がもっぱら自衛隊を遠くに派遣し、米国の後方支援を行わせ、日本にリスクを招くことになるものであることを指摘してきました。日本の領土領海を守ることをないがしろにし、地球の裏側で米軍の下請けをするなど、本末転倒です。

その上で総理に対し、日本の領土領海を守れと予算委員会で迫りましたが、総理は法律ではなく運用で対処すると述べるだけで、小生起案の領域警備法についての審議はほとんど行われませんでした。



日本人の命と日本の領土領海を守るための法律、再び提出し、政府側とまっとうな議論を行いたいのですが、やはりここでも与野党の議席の差が、政府の強硬で独りよがりな国会運営を許しています。そのためにも、良識の府である参議院で、与野党が拮抗できるような政治を取り戻すべく、最後まで懸命に訴えてまいります。

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