淡路島の診療所からお送りいたします。
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2017-04-11 19:43:12

その487

テーマ:診療所便り

☆前回から一か月近くたってしまった。出版、あるいは雑誌に連載予定の原稿の校正が一挙に来て忙殺されたためだ。一息ついたが、しばらくすればまた校正に追われる。そうして今年の3分の2は瞬く間に過ぎ去りそうだ。

 5月からは、故北原文雄さんが主宰していた同人誌「淡路島文学」にかつて寄稿した小編「白球は死なず」が、集英社の月刊誌「青春と読書」に5回にわたって転載されることになった。夏の甲子園大会に絡めて読んでもらえばとの編集者の配慮で、有り難く承った。6月にはエッセイ「NHKを斬る」、8月には小説「孤高のメス」の完結編「命ある限り」が上梓の予定である。

☆この間、愛犬ジェニファーの世話にも追われた。肉と皮をえぐられた後ろ右脚の傷の交換、ドッグフッドは食べなくなってしまったので、鳥のささみ、胸肉、半熟卵、ヨーグルトと、人間様並みの食事と、テラスでの排便排尿後の処理。いやはや大変だが、日一日傷口がちいさくなり、患肢での着地も可能になっていくのを見るにつけ、それだけの手間暇の甲斐があるとの手ごたえを覚えている。何より、生きていてくれて本当に良かった。

明後日は、昨今注目されてきた「再生医療」を受けに洲本の動物病院へ朝早く連れて行かなければならない。それでもう治療は終え、あとは日にち薬で様子を見るつもりでいる。午後からは「高齢者講習」を受けに教習所と警察署に出向かねばならない。「認知症」テストは75歳からだから受けなくてよいという。

 一週後には久しくご無沙汰していた学会に上京しなければならない。月末には卓球の大会がある。俄然身辺忙しくなった。また当分小欄をさぼりそうだ。お許しいただきたい。

 

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2017-03-12 16:15:31

その486

テーマ:診療所便り

☆小欄をお読みくださった方々から、ジェニファーが生きて戻ったことを喜んでくださったメールをいただき、感謝感激です。

その後の経過を少し書きます。外に連れ出すことができなくなって、すっかり室内犬になってしまいましたが、その分、私が家にいるときは四六時中目の届くところにいて、夜床に就くまではソファーに寝そべって傍らにおり、よけい愛しい存在になりました。

 えぐられた筋肉と皮膚もほぼ順調に再生しつつあります。当初は皮膚移植をしたほうが良いかもと言われましたが、このまま様子を見ることにしました。毎日30分がかりで包帯の交換をしていますが、卓球台の上に、横向き、あるいは仰向きにし、創外固定器の隙間をぬっての作業にも、ほとんど身動きせず実におとなしくさせてくれます。

 今週半ばにこの固定器を抜去してもらう予定です。運ばれた奈良の動物病院の方針では、皮膚が創を完全に覆った段階で再手術、すなわち、新たに皮膚筋肉を切開してプレートをはめ込む、ということでしたが、奈良まで連れて行くのは大変だし、いろいろ調べてみると、プレートによる固定はあまり良い結果を生んでいないということで、これはお断りし、「再生医療」という新しい方法にかけてみようと思い至りました。人間でいうなら骨髄移植のようなもので、「幹細胞移植」という方法らしく、入院の必要はなく、日帰りでできるということで、費用は手術並みですが、当犬への負担と飼い主の手間も格段に違うので、そちらを選ぶことにしました。

 当犬もだいぶ慣れてきて、三本足でも身軽に階段を上るようになっており、あるいはこのままずっと自然に任せてもいいかとも思っています。

☆とこうするうちに三月も中旬、花便りも聞かれんとする今日この頃ですが、親しい友人の訃報や病に倒れたとの知らせが次々ともたらされ、やりきれない思いでいます。

 私が終の棲家を置くここ晴美が丘の草分け的住人であった風間政さんを見送ってからほぼ一か月が過ぎました。生前彼は、半ば冗談交じりでしょうが、私に最後の脈をとってもらうと言ってましたが、その通りになりました。がんが見つかってからわずか4か月の闘病生活でしたが、苦痛はほとんどなく、家族や、家族同然親身になって世話をしてくださる人たちの手厚い看護を受けて安らかに自宅で亡くなられました。こちらで火葬されたので、私は初めて八幡の火葬場を見ましたが、家族の待機場としては掘っ立て小屋のようなものがぽつんと傍らにあるだけの、なんとも寒々としたたたずまいに愕然とさせられました。近くこの火葬場は新しいところに移ると聞いていますが、ぜひとももう少し広々として明るい景観にしてもらいたい。守本新市長の初仕事として、と願わしめられたことです。

 「西行にあやかりて友よ春に逝け」とは、氏の最期を看取りながらの私の思いでしたが、僅かに叶いませんでした。しかし、当日は小春日和のまずまずの日よりでした。

☆拙宅からは1千坪の風間邸が一望のもとに見渡せます。千客万来で、よく何台もの車が止まり、夜も煌煌と遅くまで明かりがともっていたお宅が、夜は闇の中にひっそりと静まり返っているのを見るにつけ寂しさが込み上げますが、日中はそれでも庭の手入れやお宅の掃除を託されている人たちの車が出入りして一時慰められます。春休みにはご家族が来られる由、孫のじょっちゃんと僕はよくジェニファーを散歩に連れて行ってくれました。ぐいぐいと引っ張るので早々に音を上げ、何度も交代していましたが、この春は、家で抱きしめてくれるくらいかな?

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2017-02-23 16:01:35

その485

テーマ:診療所便り

☆寝ぼけ眼でドアを開けると、最近ここ晴美が丘にカフェを開かれたOさんが立っていた。「ジェニファーちゃんいますか?」という。Oさんもワンちゃんを飼っていて、夕方それぞれの犬を連れての散歩道でよく出会うからジェニファーの顔を知っていてくださる。いや、かくかくしかじかで戻ってきていないんですよ、と私。「ジェニファーーちゃんだと思いますが、うちの室外機の奥で血を流してうずくまっています。立てないようです」

(でも生きていてくれたのだ!)

急きょ毛布を抱えて車に乗り駆けつける。果たしてOさんの言われたとおりだ。呼んでも私を見つめたまま動こうとしない。見れば右の後ろ足が赤剥けになっていてそこから血が滴っている。引っ張り出すと傷口が地面に触れて痛かったのか、私の手にかみつこうとした。よしよしとなだめながら毛布に包み車に乗せる。あいにくその日は午前診がある。ナースに電話を入れ、一時間余り遅れると、事情をつげてなじみの動物病院へ駆けつける。

幸い骨折はなさそうですが足関節が脱臼し、むき出しになっている、うちでは対処できないので、心当たりの二次動物病院に預けたい、とT先生。それはどこかと尋ねると奈良市だという。気が遠くなった。とてもじゃないがそこまで運び込む自信はない。じゃ、勝手知ったところですから、今夜遅くなりますが僕が運びますよ、と言ってくれた。藁にも縋る思いでお願いした。

☆翌日の昼過ぎ、T先生から電話があった。向こうの先生から連絡があり、精密検査の結果、ないと思ったがわずかな骨折が数か所あった、髄内釘を打ち込んで固定し、あとは筋肉と皮膚の再生を待って装具を外し、プレート固定をすることになるが、それには2,3か月かかる模様です、と。えらい長丁場だ。費用もなまなかなものではない。再び気が遠くなったが、生きていてくれただけでも良かったと思いなおす。

☆想像の域を出ないが、ジェニファーは車を追っかけて行って、結局車にひかれたのだ。幸い負傷したのは一本の足にとどまったので、気力を振り絞って私の家を目指したのだろう。しかし、急な坂が続き、力尽きてOさんのカフェに身をひそめたのだろう。「あなたは時々カフェに行っていたから、あなたの匂いを嗅ぎ付けてそこまで行ったのよ」とは連れ合いの弁。泣かせる。もう絶対に離すまいと誓う。

☆ほぼ10日が過ぎた時点で奈良の病院に電話を入れた。毎日傷の交換をしていますがジェニファーちゃんいい子でおとなしくさせてくれます。しかしまだ骨が一部露出しています、どうしましょう、当初の予定通りで、こちらでお預かりしてもいいが、再手術までは傷口の消毒と包帯の交換だけですので、先生は外科医でいらしたからお手のものでしょうからご自分でやられますか、とY院長。私は二つ返事で自宅に引き取りますと言った。もとより私も連れ合いも運転に自信はない。ゲージは車に入らないから一人がジェニファーしっかり抱きかかえていなければならない。連れ合いの息子が運転を買って出てくれた。(この稿続く)

 

 

 

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