小学生の左曲がりの弾道を一瞬で直す?
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こんにちは。
今回は小学6年生のジュニアゴルファーとの気づきについて
お話しましょう。
その前に、ボールの飛行について考察してみましょう。
ゴルフボールをクラブで打ち出せば、ボールは空中を進んで行き、
やがて放物線を描いて地面に落下していきます。
打ち出されたボールは回転しながら飛んでいます。
クラブの種類によって回転数は変わりますが1分間に
およそ1,500回転から9,000回転のスピードで回転しています。
時にはミスショットで回転しなかったりしますが(笑)
クラブフェースで正しくボールをヒットしていれば必ずボールは回転します。
ボールの飛行は物理学です。
回転しろ! とか 止まれ!とか念じたところで通じません(笑)。
インパクトの瞬間に、
ターゲット方向に対してクラブフェースがスクエアで、かつ、
クラブヘッドの進行方向が、ターゲット方向のラインと一致していれば、
ボールには縦方向にバックスピンだけがかかります。
このバックスピンの作用で、進行方向に対してボールに揚力が発生し
ボールが高く舞い上がるのです。
ボールの打ち出し角に対し、適正量の回転を得ると、
ボールをグリーン上でピタリと止めたり、
ドライバーの飛距離を伸ばしたりできるわけです。
では、左曲がりの弾道は(右打ちの場合)どうして生まれるかというと
それは、ボールにバックスピン以外に横回転(サイドスピン)が
かかっているからです。
風が無風であることを前提にすれば、ボールの横回転が
空中での曲がりを決定しているのです。
左曲がりの弾道になっているということは、
左回転をかけるようにボールをヒットしているということです。
左回転のかかる理由は、大きく分けると3種類あります。
(1)ひとつは、クラブフェースが左を向いて(閉じて)ボールをヒットした時です。
(2)もう一つは、クラブヘッドがターゲットラインのインサイド(体に近い側)からボールに接近し、アウトサイド(体から遠い側)に抜けていく時、つまりターゲットラインを内から外へクロスする軌道で、フェースがボールの外側をこすり上げて左回転をかけてしまいます。
(3)あと一つは、クラブのライ角がアップライト過ぎる時です。
身長の高い人用に作られたクラブを、背の低い人が使うとこの現象が現れます。
細かいことは他にもありますが、ほぼ、この3つでボールの左回転を説明できます。
この物理現象は私が発見したことではなく、すでに何十年も前に解明されていることです。
ゴルフ指導者なら全員が知っていることです。
現在のレッスンは、
この物理現象を前提に、どこをどう修正すれば
曲がりを減らし、よりまっすぐな弾道で飛ばせるか
の指導法なのです。
その伝え方は人それぞれで、スイング理論もたくさんあります。
この物理現象を前提にレッスンが行われているなら、それは正しいです。
ですから、皆さんのゴルフスクールの先生方の指導は正しいわけです。
知らないアマチュアが、後輩に教えたらトンチンカンになるわけです。
さて、ボールの飛行を決定するのが物理法則だと分かっても
実は、まだ十分には分かっていないことがあります。
それは、皆さんの脳がどう指令を出して
皆さんの体を動かしているのか、
あるいは止めようとしているのかという点です。
脳と心が体の動きにどう影響を与えているのかも
完全な科学的解明をしているわけではありません。
しかし、
近年は、スポーツ科学の進歩や、認知科学、スポーツ心理学等の進歩により、それらを研究し、学んだ人たちには、
何となくこうだろう、この事象はおおよそ確からしい、ということが確かめられるようになってきています。
しかし、完全ではありません。
そこに、精神論が紛れ込んだり、根性論であったり
スピリッチュアルなものが紛れ込んだりして、
非科学的なものにしてしまっている部分もあるのです。
私は、やはり科学的でいたいと思っています。
科学で解明できていないものは、
論理的でありたいと思っています。
感情的であったり、情緒的であってはならないと思っています。
少なくともなぜそうなるのかを、
理由を付けて論理的に説明できるように
準備しておきたいと思っています。
さて、
小学生のジュニアゴルファーの話に戻しましょう。
左曲がりの弾道を打ってばかりで、まっすぐ飛ばずに悩んでいるジュニアに声をかけるとき、
物理学とそれを前提とした身体の動きをレッスンして
頭と体でスイングフォームを修正させたらどうなるか?
私は知っています。
大抵の子はそこで混乱をきたします。
簡単に言うとボールが打てなくなってしまいます。
ジュニアゴルファーの側からすると
左曲がりでもいいから、空中へ、大きく遠くへ飛ばすのがいいのか?
親や先生が教えてくれたことを違和感を覚えながら、無理して真っ直ぐ打とうとして、結局ミスして手応えの悪い感触を味わっても我慢なのか?
どっちを選択すればいい?
忍耐力を身に付けた子なら、もっと上達したいのであれば、我慢を選ぶこともあるでしょう。
でも十分に忍耐力が身についていない子は、その苦しさの先に喜びが待っているとは思えないので、すぐに元に戻ってしまいます。
結局、何度指導しても
左曲がりの弾道は変わらないままです。
質問をしました。
「○○ちゃん、今ボールはどっちに曲がっているのかな?」
「ひだり」
「どうして左にばかり曲がっているのかわかる?」
「わからない」
「まっすぐ打ちたいの? 左に曲がる球を打ちたいの?」
「まっすぐ!」
「じゃあまっすぐ打つ方法を教えてあげよう。それはね・・・」
「それはね、目標をしっかり狙って、まっすぐ打つぞーって、しっかり強く思うこと。まっすぐだーと思って、今から打つ球はまっすぐ飛ぶと信じて打ってごらん。そしたらまっすぐ飛ぶから。やってごらん。」
「うん」
カキーン!!!
「ナイスショーーーット!!」
本当にストレートな弾道でナイスショットを連発するようになったのです。
この指導法は、精神論でも何でもありません。
脳の使い方を理解すれば実に理にかなっていると思います。
この子の問題は左へ打ちたくないために、
徐々に右に向かって打ち出すようになってしまっていたのです。
ヘッド軌道がインサイドアウトで左回転をかけてしまっていたのです。
そのためにますます左曲がりの弾道になっていったのです。
脳には「××したくない」といことはイメージできないことを以前お話しましたね。
「××する」ことをイメージしてしまうのです。
この悪循環を、一瞬で解決する方法が『まっすぐ飛ぶと信じる』ことです。
すると、左に曲がるわけじゃないから、まっすぐ構えることに違和感がないのです。
左にいかないようにしようなんて考えませんから、スイングの軌道にが本来のインサイドイン軌道に戻っていきます。
結果としてスクエアなインパクトが再現されるわけです。
一旦まっすぐ打てることがわかれば、脳と体は学習しますから、どんどん連発してナイスショットが出るようになるのです。
一般にジュニアゴルファーの上達するスピードが速いのは、学習のスピードが速いからです。
そして成長期の肉体の変化と、スイング技術の習得と、脳と心の発達が結びついて飛躍的にゴルフが上達するのです。
大人のみなさんも脳と心を正しく使えば、余分な回り道をせずに進歩していけるものなのです。
自分を信じることは物理学ではありませんが、結果として、ボールをまっすぐ飛ばすことに、とても重要な要素となるのです。
もっとまっすぐ飛ばせるのだと自分を信じて練習してみませんか?
新しい自分が待っているかもしれませんよ。
皆さんのゴルフにお役立てください。
See you next time !
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