2006年10月10日

【拗音】とはどんな音か

テーマ:音相論

「キャ、キュ、キョ、ニャ、ニュ、ニョ」などの音を拗音という。

拗音は二重子音ともいわれるように、2つの子音を持った拍(音節)である。
 

古くから使われてきた「やまとことば」(和語)には拗音はほとんどなかったが、

漢語や西欧語の流入とともに多用されるようになったもの。

そのため拗音は、日本語の音韻の中では異国的、近代的な表情を作る。

東京方言には歯切れのよさやモダンさがあるとよく言われるのは、「しちゃう」「いらっしゃる」「いっちゃった」など、

拗音が多く使われているのが原因だといえる。

拗音の中には子音のあとに「j」(一般的には「y」)をつけて表示するものが多く(例…ギャ=gja)、

拗音の音価は直音(g…-B2.0  H1.0)に「j」(ヤ行音…+B0.5 H0.5)を加えたもの(gj=-B1.5 H1.5)が

ギャ行の子音部分の音価となる。

 

国語学では「シ、チ、ツ、ヂ、ジ、ヅ(ズ)」音は、拗音ではなく直音とされている。

それはこれらの拍が日本語で仮名一字で表記されることと関わりがあるが、

ことばの音を捉える「音相理論」では次の理由で、これらは拗音として扱っている。


  「シ」について……… サ行音の音声記号はsa.∫i.su.se. soだが、

「シ」はsi(スイ)に「j」を加えた「sji=∫i(シ)」で発音されているからだ。

このことはサ行音の∫i(シ)がシャ行音(拗音)の∫i(シ)と同じ発音であることからも実証できる。


 「チ」「ツ」について……タ行の「チ、ツ」の発音も「ティ(ti)」「トゥ(tu)」とは発音しないから、間に「j」が入った
拗音と見るのが正しい。


このことは、タ行の「チ」とチャ行の「チ」が同じ発音であることからも証明できる。


  「ヂ」「ジ」について……ダ行の「ディ」(di)、ザ行の「ズィ」(dzi)の音
は一般では、「ジ、ヂ」(ともにd?i)と発音するから二重子音(拗音)となる。


 「ヅ」「ズ」について……「ヅ」(ズ)はダ行の「ドゥ」(du、zu)も「j」の要素を加えたdzu「ズ(ヅ)」であるから拗音となる。


拗音が2音連続すると言いにくさ(難音感)が生れるが、次の語が言いにくく感じるのも、

「シ、チ、ジ、ツ、ズ、」が拗音である証拠といってよいだろう。


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