日本一周の旅200日目:下部温泉~信玄温泉
本日の温泉入浴数:8湯(トータル1546湯)
本日の走行距離:140キロ(トータル19793キロ)
本日のルート:下部温泉~信玄温泉(山梨県)
日本一周の旅も、いよいよ200日目の大台を突破した。
途中途切れ途切れだったとはいえ、
200日も旅をしてきたことを思うと、我ながらよくやっているなぁ~、
とちょっとした感慨を覚える。
当初の予定では375日目に3000温泉を突破する予定だったが、
このぶんでいくと、400日弱かかりそうだ。
「400日間を旅して過ごす」なんて、贅沢な時間の使い方だなぁ、
としみじみと思う。
残りの200日も張り切って、温泉をまわるぞっ!
【第1湯】は、大滝温泉・ヘルシー美里 (地図)
下部温泉から南アルプス公園線を北上する。
紅葉をはじめた山々に囲まれた道をぬうように走る快適なルートだ。
この街道沿いには複数の温泉が点在するが、
一番手前に位置する草塩温泉は16時からの営業なのでパス。
次にあらわれるのが大滝温泉で、
一軒の湯治宿と廃校した校舎を改造した町営の宿泊施設がある。
10時から日帰り入浴を受け付けている旧校舎のヘルシー美里に立ち寄り。
旧校舎だけに、建物はいかにも田舎の学校といった風情の木造の建物。
ちゃんとグラウンドもそのまま残っている。
渡り廊下を歩いていくと、男女別の湯小屋があり、
5人くらいの石張りの内湯がひとつ。
分析書を見ると、17.6℃、毎分8リットルの鉱泉なので、
すっかり「特徴のない循環湯かな」と思ってしまったが、
塩分がしっかりきいた濃厚な湯であった。
たしかに、循環していてオーバーフローもないが、
それでも、これだけ湯の特徴が残っているのは凄い。
朝は10℃しかなかったので、体が冷えていたが、
ポカポカの温泉にくるまれて、元気を取り戻した。
さらに北へ進む。
西山温泉街の手前にある日帰り&宿泊施設に立ち寄り。
「源泉かけ流し」と看板に大きく書かれていて、期待がもてる。
比較的新しい施設のようで、キレイで近代的なつくり。
周囲が大自然で何もないところなので、なんだか不思議な感じがする。
浴室は樋にかぶり湯が溜められた洗い場のみで、湯船は露天にある。
1つは、6人ほどの総木造、もうひとつは2人用の石づくり。
ともに透明湯がオーバーフローしており、おそらく100%かけ流しだろう。
硫酸塩泉の湯は、硫黄の香りがほんのりとたちのぼり、
飲泉をするとタマゴ味がしっかり確認できる。
泡付きも見られる上質の湯だ。
山が間近に迫るロケーションもすばらしく、
思わず長湯を楽しんでしまった。
西山温泉といっても、3軒の旅館が並ぶだけの小さな温泉地。
もっとも大きく近代的な建物をもつ慶雲館は日帰り不可だが、
その向かいにある鉄筋の蓬莱館は1000円で入浴できる。
鉄筋の建物のロビーを通り、奥へ進むと、
かなり鄙びた風情の木造の建物が姿をあらわす。
外からは見られないが、隠れているのがもったいないくらいの門構えである。
内湯は混浴のみで、ちょうど年配のカップルがあがるところだった。
挨拶をして、お邪魔させてもらう。
12人くらいの総木造の湯船は3つに仕切られており、
それぞれ泉温が異なるように調整されている。
透明湯は単純温泉で、しっとりとした浴感のよい湯。
100%源泉かけ流しである。
飲泉もできるが、臭いや味などの特徴はほとんどなく、飲みやすい。
ただ、白い湯の花が舞っているのが、本格的な温泉であることを主張している。
インターネットではオレンジの湯の花が見られると書いてあるものもあったが、
ボクが入浴したときは白いものだけだった。
ちょっと気になったのは、加温なしの100%源泉かけ流しと掲示する一方で、
33℃と41℃の分析書が2つ並んでいたこと。
33℃の源泉なら加温をしなければらならないはずだが・・・。
湧出地の番地が微妙に異なるので、源泉が2つあるということだろうか。
このことがオレンジの湯の花が見られなかったことと関係しているのだろうか。
考えれば考えるほど、謎が深まるばかり。
ただ、温泉そのものや宿の鄙びた雰囲気は満足のいくもの。
鄙び好きにはオススメの湯治宿だ。
アルプス公園線の一番奥にある温泉地。
ここから先はマイカー規制がされているような奥地である。
悠々とカーブを描く川の流れと迫ってくるかのような山々の紅葉が美しい。
写真に収める観光客を多数見かけた。
この景色を見ればシャッターを切りたくなる気持ちになる。
そんな風光明媚な地に建つ一軒宿。
秘湯を守る会の宿でもあり、以前から訪問を望んでいた宿でもある。
日帰り入浴開始の13時ぴったりに到着し、一番風呂をいただく。
男女別に内湯と露天が離れた場所にあり、
露天は8人の石づくり、内湯は6人の総木造で、源泉は同じ。
透明湯は一見、平凡な感じであるが、
実際に入浴してみると、温泉成分の凄みをビシビシ感じる。
含硫黄-ナトリウム-塩化物泉の湯は、硫黄の香りが強く、
スベスベヌルヌルする浴感が最高にたまらない。
塩分もはっきりと確認することができ、とても個性豊かな湯。
しかも、この日は透明だったが、日によって湯色が変化するらしく、
白濁や緑色になる日もあるという。あぁ、不思議だ。
想像していた以上に素晴らしい湯に大満足。
今度は、ジビエ料理が供されるという食事をしに、宿泊で訪れたい。
【第5湯】は、十谷上湯温泉・源氏の湯 (地図)
アルプス公園線の来た道を引き返し、
鰍沢町の山奥にある秘湯を守る会の宿へ。
源氏の湯は、今年になって白根館が経営を引き継ぎ、
リニューアルオープンしている。
いちおう白根館の別館という扱いだが、車で1時間以上かかる。
今回は、自遊人の無料パスポートで入浴させてもらう。
内湯と混浴露天風呂があるが、吊り橋を渡った先にある
渓流沿いの露天風呂を選択。
この吊橋が揺れに揺れて、高所恐怖症のボクにとっては、
恐ろしくてたまらないが、これも秘湯ムードを高めてくれる。
母屋とは離れたところに位置する露天風呂は、
20人くらいが入れる岩風呂で、
目の前に滝を望む野趣あふれる雰囲気がすばらしい。
とくに今に落ちてくるのではないかと思ってしまう
巨石が配されているのには圧倒されてしまった。
透明湯は、塩分の残る塩化物泉で、加温のみのかけ流し。
スベスベ感のある肌にやさしい湯である。
巨石の下には、31℃の源泉が流れ落ちる湯船があり、
こちらと交互に入浴する気持ちよさも倍増だ。
それにしても、面白いところに湯船をゆくったものだ。
建物自体は全体的に古めかしいが、
白根館が経営しているということで、
どんどん洗練された雰囲気になっていくことを予感させる。
温泉が抜群だけに、今後が楽しみな宿である。
前日、10キロの山道を走った末に休館の憂き目にあった宿に、
リベンジ入浴。今回はきちんと電話を入れてからの訪問だ。
細い山道を抜けた先にある一軒宿で、
ここも秘湯を守る会の宿。これで3軒連続。
母屋とは離れたところにある露天風呂は、夏季だけなので、
混浴の岩風呂に入浴。
薄暗い浴室に15人くらい入れそうな岩風呂がひとつ。
酸性鉄-硫酸塩泉というあまり目にしない泉質で、
湯の色は暗くて判断できないが、分析書を見ると赤褐色透明だという。
赤褐色という表示は初めて見た。
実際に、岩風呂の岩は赤茶色に変色しており、
ここから赤石温泉という名称もきているのだろう。
12℃しかない鉱泉なので当然、加温・循環されているが、
オーバーフローがあるので、浴感はかけ流しに近しいものがある。
たしかに、ちょっと鉄分を感じる湯で、成分も4.3グラムと濃厚である。
ここに来るまでの道中に、富士山の絶景スポットがあるのだが、
今日は雲ひとつない富士山も望むことができた♪
富士山は、やっぱりかっこいいなぁ。
増穂の市街地にある日帰り温泉。
かなり大きな施設であるが、地元の人でにぎわっていて、
なかなかの混雑ぶりだ。
内湯はいくつかの湯船があるが、メインは30人の大風呂。
オーバーフローはなく、循環している。
湯の色は夜なので判別できないが、ネットの情報では、
茶褐色をしているとのこと。
泉質は塩化物・炭酸水素塩泉で、塩味は確認できなかった。
意外にも塩素の匂いがしないのは好感。
この大風呂の横には、源泉微温浴という6人ほどの湯船があり、
これがもっとも源泉本来の形に近いようだ。
たしかに、浴感はいちばんよいが、常に満員状態でゆっくりできないのが、
玉に瑕である。
露天風呂もあるが、塩素がきつく、人気もないようで、
ガラガラだった。
【第8湯】は、信玄温泉・ホテル1-2-3F&B甲府 (地図)
この日の宿湯。
交通量の多い国道沿いにあるビジネスホテル。
だが、ただのビジホだと侮ってはいけない。
温泉は100%源泉かけ流しである。
日帰り入浴にも積極的なようで、続々と地元客がやってくる。
浴室は2ヶ所あり、ロビー横の内湯と、別棟にある内湯&露天。
ともに源泉は同じで、黄色をおびた透明湯が100%源泉かけ流し。
ロビー横の内湯は15人以上浸かれる大きなサイズだが、
オーバーフローも多くて感動的である。
しかも、湯口付近からは硫黄の匂いが漂い、スベスベ感あり。
さらには、泡付きまで見られる。
個人的にはタイプの温泉で、毎日入るならこのような湯がいいなと思う。
離れにある露天風呂は5人くらいのサイズだが、
晴れた日には富士山も望めるというから贅沢だ。
ビジネスホテルの温泉としては、最高レベルのものと評価したい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日は甲府周辺の温泉を巡る予定。