本日調律サイトからご依頼いただいたお宅に調律に行ってきました。久々~・・・
新潟方面から引っ越されてきて、前回は同じサイトの別の調律師さんにお願いしたそうです。
調律もそんなに悪くないのに何故調律師を替えたのか聞いてみました。
・話が長い(ギク)、
・やたら商品を売り込もうとする(これはないな)
というところが合わなかったそうです。
こういうお話すごく参考と勉強になります。。。
幸い本日の作業はとても気に入っていただけたみたいで、
数年後地方に転勤になるかもしれないけど、そのときは交通費を払うので来て頂けますか?
とまで言っていただけました。
調律師冥利に尽きますね。。。ありがとうございます!
さて、そのピアノですが、カワイのGE-30というサイレント機能内蔵のグランドピアノです。
恥ずかしながら、新製品からは長く遠ざかっているのに加え、元々がヤマハ出身なので、このサイレントグランドは初めて見ました。
低音側の拍子木がパカッと開くとスイッチになっていてカッコイイ!(^^)
ただし、そのお陰でアクションに引き出し方が分らない!!
ということを正直に話して、とりあえず知り合いに電話するも繋がらない・・・
そんな中お客様ご自身が、カワイのサービスセンターを見つけてくれて、電話しました。
ありがとうございます。かたじけない。。。m(_ _)m
お陰でなんとか取り外せました。
以下、どちらかというと調律師向け情報
拍子木を開け、そのまま前方にスライドすると外れる。
奥の右側に「はずす」と書かれたシールがあり、そのねじを外す。
更に「トラップか?」と思ったが、左サイドにもねじがあったので、こちらも外す。
その奥、アクション低音側に本体と繋がるコネクターがあるので、ロックを外して引き抜く。
そして消音レバーを引いて、ハンマーストップレールを下げます。
これにてアクションが取り出せます。
いやあ、聞いてよかったです。。。(^_^;)
で、このピアノですが、新潟に暮らしていたときにネットで注文したというので詳細はちょっと分らないんですが、おそらく数年前の新品だと思います。
当然まだまだキレイですし、鍵盤もスムーズでがたついてない。
しかし、一見スムーズな鍵盤ですが、グリッサンドが全く出来ない。
そこでアクションを取り出して、鍵盤を外してみました。
するとバランスピンに、これでもかと思うほどべったりグリスが塗ってあります。
分りますかね?
ちなみに、浮き上がってる赤いクロスは、鍵盤裏に付いたグリスにくっついて持ち上がったものです。普通ありえない。。。
ということは、おそらく出荷段階でこうなってしまっているのではないかと思われます。
違ってたり、実際のところを知っている方がいたら教えて欲しいですが、
もし間違いがなければ、すぐに拭き取るべきだと思います。
↑心配だったので、カワイさんに問い合わせてみました。
この機種は日本の工場で作っていて、グリスを塗るようなことはないというご返事でした。
ネットで購入したというお話だけ伺いましたが、どうやら新品ではなく、間に業者が入っていてそこで塗られたのではないか?と思われます。
補足と訂正まで・・・
このままだとグリスに埃等が付着して、ますます動きが悪くなります。
あとジャックの整調もしましたが、タッチが見違えるほど軽やかにスムーズになりました。
これは調律師にしか出来ない作業なので、ぜひともやっていただきたいと思いました。