2018-01-05 15:55:55

半七捕物帳【一】

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


半七捕物帳【一】
岡本綺堂
光文社時代小説文庫


そんなわけでちゃんと半七捕物帳も読みましたわよ奥様。
久しぶりに読みました。
10年ぶりくらいかな。
一時期時代小説にハマっていまして手当たり次第に読みました。
その中にこの半七捕物帳もありまたが、かなりモダンな語り口で他の時代小説とは一線を画する作品であります。
江戸時代末期に岡っ引をしていた半七老人が語る様々な事件を、作者である「わたし」が聞くスタイル。
江戸時代の風俗描写の豊かさと奇々怪々な事件のカラフルさが楽しめる時代劇と推理小説の見事なブレンド。
これがべらぼうにおもしろい。
こんなにおもしろかったかと一気に読み切ってしまいました。
第一話「お文の魂」が発表されたのが大正6年。
大正6年って1917年だからチョウド100年前!
でも文章がクリアでモダンで全く古さを感じさせないのでビックリ仰天スゴイじゃん。
ホントにキレイな文章だなぁ。
大衆文芸ですから難しいところは一つもない。
遠く江戸時代に思いを馳せて当時の人々の心の奥底の底まで感じながら楽しむのみ。
人は変わるようで変わらない。
あたたかいところもおっかないところも危なっかしいところもダメダメなところも変わらない。
でもおもしろい。
「お文の魂」から「山祝いの夜」までどれもスバラシイけれど「奥女中」「帯取りの池」「春の雪解」などたまりませんわん。
【二】に突入しようと思ったけれど、【一】をもう一度読み返します。
「ふみが来た」
「不思議に六段目が出なくなりました」
「や、三河町か」
ウマウマウー。
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2018-01-05 15:15:15

半乳捕物帖

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


半乳捕物帖
花房観音
実業之日本社文庫


書店巡りをしていてこう云うのに出逢うとガッツポーズが出ます。
もうジャケ買いどころかタイトル買い。
とは云え元々の「半七捕物帳」を知らないとガッツポーズもなんのこっちゃですが。
「半七捕物帳」ご存じないですか。
テレビで時代劇にもなってましたね昔。
ご存じない。
あらそうですか。
半七を半乳とかけているんですよ。
それくらいわかるかすみません。
もうタイトル通り官能方面まっしぐらです。
あんな描写もこんな表現も御座います。
内容的には時代小説を模しておられますが現代的横文字短縮語など出て来ますしやりたい放題し放題でほぼファンタジーに近いのでおやおやと思いますが官能描写は温度感や湿度感が豊かでたっぷりでほうほうと思います。
それでも文の終わりなどに美しい日本語の流れを見つけて感心してみたり。
人間が生きる本質みたいなものにそわそわっと触れるように思えたり。
最初に手に取った時にこれほど色々と心を動かされるとは思いもよりませんでした。
表紙もちょっとプリティー系なので書店で買うのにも困らないと思いますよそこのあなた。
まあ今やAmazonでもなんでも宅配してくれますけどねはっはっは。
お正月明けの一冊にいかがでしょうかはんちち。
はんちちですよ。
はんちち。
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2018-01-02 09:29:29

食卓一期一会

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


食卓一期一会
長田弘
ハルキ文庫


先日読みました『おーい、丼』の一番最初に収録されていた長田さんの天丼の詩。
「天丼の食べかた」。
天丼のソウルがじわじわと心に沁み入る名文でした。
その詩も含まれた詩集がこちら。
一番最初の「言葉のダシのとりかた」にパチンとやられました。
言葉が嵐のように荒れている今日この頃。
ワタシもこのダシの取り方をもう一度見つめ直したいと思います。
そしてこの本には本当に美味しい食べ物がいっぱい入っています。
ハンバーガーにショウガパンにポトフに魔女のパイに絶望のスパゲッティ。
言葉の美味しさ。
言葉の素晴らしさ。
言葉は揚げものでもある。
手元にいつもあって何度でも読み返そう。
そんな本に出逢えたことを感謝します。
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2017-12-27 15:55:55

おーい、丼

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


おーい、丼
ちくま文庫編集部編
ちくま文庫


タイトル通り、丼にまつわるエッセイなどの文章を集めてある本です。
天丼、カツ丼、牛丼、親子丼、海鮮丼などそれぞれの丼に対していくつかの文章がまとめてあります。
天丼が最初に来るのが個人的には誇らしく思います。
その天丼の文章の中でワタシが特にグッときたのは種村季弘さんの文章「天どん物語 - 蒲田の天どん」。
以前読んだことのあるこの名文にここでまた出逢えるとは。
闇市で家庭教師で病院でポルノ映画館で最後は全てごちゃっと混沌となって地獄。
天丼に対する2つの「くたっ」「にったり」の秀逸なオノマトペにも感動ふたたび。
内田百閒先生の天丼への言及にに劣らない天丼への最高の賛辞。
憧れるなぁ。
小沢昭一さんの「”丼”旅行」ではなんと岡山の『だて』が出て来てビックリ。
ベンキョウになりました。
松本よしえさんの文章も『だて』に言及されております。
他にも『天茂』も出てくるしそう云うのを見つけた時の嬉しさもひとしお。
団伊玖磨さんの文章には名古屋の『八千代』が出てくるのですがこれは『八千代味清』さんと関係があるのかなと色々と考えたり。
コロンブスの卵丼、ポセイ丼、ミルク鰻丼、どんどん出て来ます。
短編ばかりなので軽く読めますが興味のポイントは無尽蔵。
小さな宝箱のような本です。
お正月にどうぞ。
ところで宝箱ならぬ宝丼ってのはあるのか。
探してみよう。
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2017-05-02 16:16:16

それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている
村瀬秀信著
交通新聞社


雑誌「散歩の達人」で連載されているエッセイの単行本化第2弾です。
36のチェーン店(複数店があると云う広義的呼称)が登場します。
半数以上は利用経験アリ。
でもああこんな有名なのに実は食べたことナイと云うのもかなりありました。
村瀬さんの視点はワタシのと似ている部分がありまして。
そっち行っちゃいけないでしょって方向とか路地にわざわざ入って行きがち。
あまり共感が得られなくても自分の興味優先我が道を行く道なき道を行く行けばわかるさ。
重度のベイスターズファンであるところも同じです。
そんな二人が本日2017年5月2日、ジュンク堂池袋本店にてこちらの本の刊行記念トークショーで皆様にお目にかかります。
残席あと僅か、時間は19:30からです。
世界が変わる夜になりそうです。
変わらなかったらすみません。
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2017-03-09 12:12:12

いっとかなあかん店 大阪

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


いっとかなあかん店 大阪
江弘毅著
140B


大阪でないと手に入らないもの。
江さんのサイン本が手に入ると云うことでゲットして参りました。
大阪には何度も何度も行っております。
足繁く通っているお店も幾つかあります。
でも大阪の他のウマイモノのことを知っているかと申せば実は全然知らないに等しい。
そんなわけで「いっとかなあかん店」にはこれから行ってみることにします。
もう何軒かターゲットロックオンしました。
そしてガイドブックとしてだけではなく江さんの文章が滋味たっぷり。
ワタシの新しいバイブルが出来ました。
新たなる食欲も湧きました。
ありがとうございます。
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2017-01-11 15:15:15

夢を食いつづけた男

テーマ:本・日本・小説・エッセイ


夢を食いつづけた男
植木等著
朝日文庫


今年は矢鱈目鱈に本を読むのが目標。
若い頃は一日に3冊とか読んでました。
そんなのは無理だけど斜め読みでザクザク読む習慣を復活させます。
目標月10冊。
一年で120冊。
100冊目標にしておきます。
今年最初は去年から読んでいてようやっと読了した本から。
クレイジーキャッツの植木等さんがお父様の植木徹誠の事を書いた本。
中古で買いました。
植木徹誠さんの人生のあまりの波瀾万丈さに心がぐらんぐらん揺らされました。
(加えて植木等さんもデビュー前にこんなに色々されていたとは)
人の愚かさ、理不尽さ、乱暴さ、そして優しさ、温かさ。
植木徹誠さんだけでなくこの本に登場する人たち全てが生き生きと描かれています。
戦争は醜く恐ろしい。
人は儚くも翻弄されてしまう。
その中で自分を貫くのは本当に大変なこと。
読んでいて自分の中に力が湧いてくるような気持ちになりました。
それにしても植木等さんの語り方の素晴らしさは特筆すべきです。
斜め読み出来ませんでした。
一言一句余さず味わった感じがします。
この文庫本の第1刷発行が1987年。
30年前。
手元にある第4刷が1992年のもの。
新しいような気がしますがその4刷でも25年前。
1987年なんてRUSHのHold Your Fireの頃でしょ。
1992年はメタリカのエンターサンドマンの頃か(1991でしたね)。
だからついこの間のことのような気がします。
音楽で考えちゃうと時間が遠ざからないですね。
時間と云うのは多面性があるのです。
それをちゃんと思い知るためにも今年は本を読みます。
(老眼いまのところナイので読めるうちに読んどこ)
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2013-01-31 11:45:21

ファイアーキング・カフェ

テーマ:本・日本・小説・エッセイ

小野瀬雅生オフィシャルブログ「世界の涯で天丼を食らうの逆襲」by Ameba
 

ファイアーキング・カフェ

いしかわじゅん著

光文社

 

沖縄は那覇を舞台にした連作長編。

代わる代わるスポットの当たる主人公達はみな地元の人ではありません。

何かを求めて、求めてなかったかも知れないけど、沖縄に来た人達。

若者(おじさんもいたけど)が一人で那覇に来て、人と出会って、また一人になる。

結局一人は一人。

それをきつく確認する事になる。

余所者。

でもやるんだよ。

沖縄に何があるんだろう。

きっとあるのだけれど。

それに出逢えるかどうか。

マブヤー(魂)と云う言葉が良く出てくるのだけれど、それか。

それぞれの沖縄。

マブヤーと云えば、琉神マブヤーのおかげで沖縄の言葉(ウチナーグチ)が結構わかるようになりました。

だからこの本に出てくるウチナーグチもするっと心に入って来た。

琉神マブヤー、ありがとう。

そして私はこの本に出てくるような蒸し暑い沖縄はまだ知りません。

それを知って、またこの本を読んでみたいと思います。

ちゃんとした感想になってなくてすみません。

でもこの本でまたもっと沖縄が好きになりました。

みなさんも是非読んで下さい。

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2012-12-30 10:08:22

食物漫遊記

テーマ:本・日本・小説・エッセイ

小野瀬雅生オフィシャルブログ「世界の涯で天丼を食らうの逆襲」by Ameba

食物漫遊記

種村季弘

ちくま文庫

 

稀代のエンサイクロペディストによる食にまつわる随筆集。

面白い話がいっぱいある中で私が取り上げますのは「天どん物語 -蒲田の天どん」。

ただの天丼賛辞ではないんです。

闇市で揚げ物を食べて悶死した友人。

外科のインターンの大根切り宣言。

日曜午後の凶悪犯の告白と懺悔。

ウイルス性急性肝炎。

3流ポルノ映画館。

こうやってキーワードだけ挙げていっても面白そうでしょ。

でも天丼への強い気持ちは本当に共感出来ます。

つまずいた出前丼の中にあったエビの尻尾を見て天丼を食べたくなる。

それ、とってもよくわかります。

「パリパリの揚げたてはいけない」

はい。

「タレがしみすぎてくたんとなったのを」

「前歯と舌の間に挟んで」

「にったり食いちぎる」

にったり。

ああ、それです。

にったり。

こんなに豊かな表現が、この本にはいっぱい詰まっています。

「人生は地獄だというのに、天どんを食えばうまい」

ウマイですね。

天丼を食べている時の至福感。

地獄ですら太刀打ち出来ないウマさ。

ああ、蒲田の天どん、食べてみたい。

そう云えば先日蒲田に行ったな。

天どんは食べなかったけれど。

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2012-12-30 01:38:00

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

テーマ:本・日本・小説・エッセイ

小野瀬雅生オフィシャルブログ「世界の涯で天丼を食らうの逆襲」by Ameba

 

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生犀星著

講談社文芸文庫

 

ずっと以前にプレゼントで戴いて、ようやく読み終えた本です。

収録5篇のうち「蜜のあわれ」は金魚と老作家の対話で成り立っている小説。

途中で金魚と幽霊になったり金魚とおじいちゃまになったりもします。

とにかく金魚がずっと喋っている。

若い金魚のむすめ。

自由奔放のようでもあり、物わかりが良いようでもあり。

こんな金魚がいたらどうですか、そこのあなた。

ゾッコンになっちゃうでしょ。

私はどうだろう。

なっちゃうのかな、ゾッコン。

それはともかく。

この本の中にあるどの小説にも詩にも通底している事。

否が応でもこの人の気持ちの中に踏み込んでいかなくてはならない。

整理のつかない不安定な気持ち。

心とカラダのバランスがとれていない不安定さ。

老いと心。

心の炎の熱さだけが今でも感じられる。

じりじりする熱さ。

その熱さでなかなか全てを読み通せませんでした。

自分も50歳になって、ようやくその熱さに対峙出来るようになったと云うか。

いや年齢じゃないか。

とにかく急にこの本の文章に吸い込まれるように魅せられました。

そして、永遠に生きられるとしても、世界がなくなってしまったらどうしようとか。

本に書いていない余計な事を考えたりもしました。

また読み直してもっと余計な事を考えようと思います。

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