ONLY ORDER (オンリーオーダー)ではマリッジリング(結婚指輪)、
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ひとつづつオーダーメイドで製作しております。
そんなオーダージュエリーの製作を、京都左京区より雑感込めて綴ります。

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2012-02-16 13:29:53

エンゲージリング パヴェ08 石留め

テーマ:オーダーの流れ 実例
地金になったリング枠、一通りの作業が終了し、
サンプルの石を合わせて最終チェック。
Welcome, Your only orders.
先様ご要望のメインダイヤを、当方で手配しておきましたので
それも置いてみるとこんな感じ。
Welcome, Your only orders.
脇石は0.1mm程大きいものがベストかな?
ちなみに、石の納まる穴(石座)は石留め職人さんの手で
さらに加工されるのでこちらでは手を入れておりません。
非常にシビアな所なんですよ。(/ω\)


そして最終的に必要なサイズの石をピックアップします。
こちらはルビー
Welcome, Your only orders.
そしてピンクサファイア
Welcome, Your only orders.
この中から、サイズ、カットの揃った石だけを選んでいきます。

メレダイヤも手配が完了し
Welcome, Your only orders.
出来上がった枠と共に石留め職人さんの手へお渡しします。
下準備はすべて完了しましたので、存分に腕を奮って下さい!と。
さぁ!いよいよですね!


いや~石の手配だけでも実は見えない難しさがあるんですよ~。
ダイヤは規格(グレーディング)がありますが、
色石はないですからね~ロットからの選り分けとなります。

サファイアは最近この手の小さいサイズも綺麗になったので比較的マシですが、
昔は本当に形状がマチマチで。。。ダイヤとの混成パヴェなんてしようものなら
よほどの山から石を見繕わなければ。。。

まぁ、今回も狙ったサイズというのは中々なく。
往々にしてそういうもんですよね。。。
何故そのサイズだけスッポリ欠品してるの??みたいな(/ω\)

最後に、ベタな豆知識ですが、ルビーもサファイアもコランダムという同じ鉱物です。
赤い色がルビーでその他の色はサファイアと呼ぶんですね♪

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さて、石留め。について。
まーこういった留めの難易度はとても高く。。。
うーん。さすがにこれを簡単に説明するのは本当に難しいのですが。。。

石と石の間の数値。ガードル(石の縁)テーブル面(石の上の平らの所)
隣り合う石との関係。
そういうほんの少しの気遣い一つで、纏まりの無いモノになってしまいます。

CADで設計したのは、そういった狂いが出ない為でもありますし。
ここまでの全ての仕事は、石留めの為でもあります。

まーそのあたりの僕のセオリーやウンチクは
完成したものを見て感じて頂ければ!


という訳で、とある事にクローズアップしたいと思います。
長いですよw

あのーお気づきの方もおられると思いますが、
このリングの脇石の下穴、貫通してませんよね。
何故だと思います?

手抜き??

裏から少しでも光が入って輝きを増す様にと、裏穴を抜く理由として聞きますが、
実際リングを嵌めると、指で裏の穴は密閉され光は入らない訳です。。。

そして何より、ダイヤのラウンドブリリアントカットとは、
アッパーファセット(石上面のカット)からの入射光が
反射して光る様に、ダイヤ特有の屈折率から算出されたカットでして。。。
まぁ裏からの光も無関係とは思いませんが、少し矛盾がある訳です。

では本当の目的とは?
それは地金の目方を減らすのが一番だと思います。
価格を抑える為だったり、少しでも軽い方が使用者に使いやすいだろうといった配慮だったり。

そしてクリーニング用の汚れ抜きとも。。。

しかし逆を言うと、汚れを抜き易いと言うことは、入り易いって事でもあります。

そう、リングの穴には汚れが貯まりやすいのです。
日常使いのリングは、裏の穴が手垢でびっしり埋まってるって事もチラホラ。。。

ダイヤは親油性が高いので、手の油を吸着し、その油が汚れと結びつきます。
下穴から直接ダイヤの裏が汚れますからね。
そうなると流石にダイヤの輝きに影響するんですね。

ダイヤリングお持ちの方、下穴から食器洗剤(脂分解する)を
つけた歯ブラシでちょっと洗って見てください。そのビフォーアフターに驚かれるハズ。

え?傷つかない?大丈夫です。その程度で傷がつくものじゃありませんからw


さらに言うと手を洗ったりした際に、その穴に水が溜まってカブレの原因になったりします。
洗剤が微妙に残留した水がいつまでも下穴に溜まると、お肌がデリケートな人じゃなくてもねぇ。
これを金属アレルギーと勘違いされる方もおられるとか。。。


という訳で、ダイヤの下穴貫通って一長一短な訳ですね。

僕的には今回のオーダーで下穴貫通のメリットとデメリット考えると
デメリットの方が多いかな?という判断が多かったので、今回はあえて下穴無貫通です!

いつもつけてたい!というご要望から、着用性重視した結果です。
これだけの数、下穴貫通させると指通しも悪いですし。

え?下穴なくて、ダイヤ汚れにくいとはいえ、クリーニングはどうするの?
歯ブラシ入らないじゃん!日常のお手入れは無視??

いや、、、先様の日常には超音波洗浄器がある事を確認せずとも知りえたのでw
その辺も問題無しなんです♪もしかしてスチームクリーナーもあるかもしれないし。。。

では次回、下穴なくてもダイヤは光るかどうか?完成を見て判断してくださいね♪

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さー次回完成です!
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2012-02-14 12:57:22

エンゲージリング パヴェ07 WAX切削&鋳造リトライ

テーマ:オーダーの流れ 実例
という訳で、リングのデータを調整して
再度出力しました。

それを手でさらに加工していきます。
爪と爪の間をえぐってるのわかりますか?
コレ「照り返し」を作り込んでる最中です。
Welcome, Your only orders.
ちなみに、後ろに見えるのはサイズオーバーしたリングです(/ω\)

で、一通り手を加え、鋳造して地金にし、
それをざっくり磨いたものがこちら♪
Welcome, Your only orders.
前作より丹精にスッキリと上がってますね♪

ここまでの工程は前回と重複しますので省きましたが、
細かな爪や、
Welcome, Your only orders.
照り返しもスッキリ♪
Welcome, Your only orders.
もちろんサイズもピッタリ♪

いや~よかった。よかった。ほっと胸を撫で下ろしました。

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では、マニアックな話、現場の肉声でもお届けしましょうか。。。

さて、エンゲージリング パヴェ04 3Dデータ立体出力
この記事の補足になりますが、
CADでデータを作ってるから、再度作るって言っても、
サイズをほんの少し小さくしてもう一度出力するだけだから楽チンでしょ!

と思う所ないですか?

データ通りに機械が勝手に作ってくれるんでしょ?
プリンターみたいにENTERボタン押せば数分でちゃちゃちゃ~っと。

果ては、そんなに簡単に出来るなんて、なんか安っぽいね。。。
とか思い込まれてません? (/ω\)


この辺ほんとハッキリと申しておきますが、
全然違いますよと。

細かい事いえばキリがないのですが、
人の手の仕事と連動させた上で生きてくるのがCAD/CAMです。

CAD(computer aided design)とは
コンピュータによるデザイン(設計)支援
CAM(computer aided manufacturing)とは
コンピューターによるマニファクチュアリング(手工業)支援

言葉の意味、前提からして手工業支援の為のシステムなんです。
って訳で、手仕事による補完が不可欠なんですねぇ。

え?じゃあデータや自動出力機のどこに
手仕事の入り込む余地があるの?となると思いますが、

先ず先様にOKもらった3Dの画像(CADデータ)を
切削用のデータにする必要があります。
その検討用の画像がこちら
Welcome, Your only orders.
コレ爪の長さの検討、ダイヤのガードル(縁)位置を
あれこれ考えてる時の状態です。
PCの画面上でやってますが、内容はほんと手仕事的です。

更に今回の機械切削の場合ですと、
対象を削っていく先端の刃物の移動スピードだとか形、
どういう順番、方向で削っていくのか?

それらを、形状に合わせて、さらに優先順位もつけて
機械に指令を入力するのは人の手だったりします。

そして、それらの指示入力も、対象が毎度違った形、大きさですから、
職人の勘どころに頼る所が大きいのです。

それが少しでも乱れるとこうなります。
機械はただ単にデータ通りになぞるだけ。
動き出したら止まりません。
Welcome, Your only orders.
側面の乱れ。
Welcome, Your only orders.
本体が薄い
Welcome, Your only orders.
この様な塊から削り出していきますが
これは機械が削り出していくとはいえ、これだけの表面積、細かさ。
一晩機械が稼働して翌朝出来てるのか、どうかという所です。

エラーを孕みながらも、なんとなく形になったものだけで三つ。
Welcome, Your only orders.

鋳造での収縮の読み違い分が+一つ
かたちにならなかったものまで含めると
いったいどれだけの時間がかかったか。。。

で、やっと出来上がったWAXも上記の様に手での加工がある訳でして。。。。
CAD/CAMはイメージとしては、最新の自動作成装置と思われるきらいがあるのですが、
あくまでも手仕事の延長にある「道具」なのです

さらに言うと、データが作れるだけ、
切削の機械を操れるだけではCADオペレーターとしては成立しません。

そこに宝飾を作る技術、つまりデザイン、作りを理解してないと
上の写真の様な一見問題無い様に見えるものに孕む問題を見抜けないのです。
0.1mmの数字の意味も理解できないでしょう。

絵かきの方なら解ると思いますが、
ペンタブとフォトショがあれば絵が上手く早く描けるか?
違いますよね。デッサンと着彩のセンス、質感の描き分け。
作者にそれがなければただの下手なデジタル画。

そのへん夢々お忘れなく。


という訳で、今回このリングを地金にするまでに
CADデータ作成者さん
CAMオペレーターさん
WAX鋳造業者さん

この御三方にデザインの全てを説いて
万全を持って対応してもらいました。

いや~一度目ダメだった訳で、
もう一回よろしくお願いしますと言う時は
本当に申し訳なく。。。

結果、皆様に快諾を頂けて本当に幸せだったのですが、
それも「コミニケーションの円滑さ」があってこそのお話。

便利な道具でも、技術と職人をつなぐコミニケーション。
それら三位一体とならなければ、中々納得のいくものが仕上がらない訳なんですね~

宝飾作成はギルド仕事です。
この様な外部スタッフとの連携が肝要な仕事の場合、
僕は監督として心をくだいております。

常に仕事は三つ巴。ほらONLY ORDERのロゴもそうでしょ♪

いや~
掻い摘んで記事にしておりますが、
当時のアレコレが頭によぎります。

今後も宝飾のなるほど。へぇを語って行きたいと思います。
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2012-02-10 10:58:06

エンゲージリング パヴェ06 鋳造上がり

テーマ:オーダーの流れ 実例
という訳で無事鋳造され、地金になりました。
細かい所もクッキリハッキリ!
Welcome, Your only orders.

湯道の跡を丁重に切り取ります。
リングの内側に湯道がついているのは、
外周にあるデザインを壊さない為です。
$Welcome, Your only orders.
ざっくりこんな感じ。
Welcome, Your only orders.
リング内側の余計な出っ張りが無くなったので
サイズを確認します。。。と。

そこで。。。問題発生。
前回にちょっと触れた素材毎に違う鋳造特性。
本作、ピンクゴールドなのですが、
けっこうデリケートな素材でして。。。

その一つに鋳造の場合は収縮率。
けっこう縮むんですよね。イメージ的に。

だから収縮するという前提で、
欲しいサイズより数%大きくWAX作ってたのですが。。。

それがね今回、全然縮んでない(/ω\)

つまり、指定のリングサイズより若干大きいものなってしまった訳です。
といっても#1程度の違い、#1の差は内径で0.33mmです。

これを誤差と呼んでいい業種はあると思います。

宝飾品でも量産品なら問題ないでしょう。

ただ、当方オーダー屋です。指定されれば、
そのサイズぴったりに作らないと意味がありません。

通常のデザインならば、ここでサイズ直しも出来ますが、
今回はリング全周にわたって石がびっしりと入ります。

どこも切る場所なんかありません。。。。


という訳で、これはあくまで試作と頭を切り替えて、
作り直しです!レッツ、リトライ!(/ω\)
さぁ次回どうなるか!

では本日はここで、恒例のブログランキングチェック!
今回ばかりは、どうぞ労わってやってくださいまし。。。
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いやぁ。あえて失敗を軽い文体で書いてますが
それはもう過ぎ去った事だから。
つまりキチンと納品できたモノだからです。
どうぞご安心を。

正直、どの工程も一喜一憂しながら進めております。
この様に思いもよらぬ事が起きるとやはり焦りますね(/ω\)


量産品の場合は、出来上がった実績のあるものを
延々と複製するだけですが、当方はオーダー屋。
今まで世になかったものを一つだけ作る訳です。

ベースになる型などありません。
あるのは今までの経験がもたらす、頭の中のデータだけ。

先様より頂いたイメージを元にアイデアを展開。
それをデザインに落とし込み、ひと工程ずつ制作を進め、形にしていく。

デザインだけではなく、制作の中にも紆余曲折があるのです。


店舗に置いてある指輪を買うという行為と
指輪をオーダーするという行為。

指輪を手にするという意味では同じですが、
オーダーの場合、何も無いところから指輪が出来上がって行く
そのプロセスも共有できるのは大きな違いかと。

指輪が生まれてくる胎動を常に感じながら
その指に納まるまでの日々を過ごす。

意外にも僕が提供しているのは
その一連の「経験」なのかもしれません。

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