オンライン将棋教室 香のブログ

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【最近の注目局】ペタしてね
8月9・10日(火・水) 第57期王位戦七番勝負 第3局
8月22・23日(月・火) 第57期王位戦七番勝負 第4局
8月30・31日(火・水) 第57期王位戦七番勝負 第5局

テーマ:
羽生善治棋聖に永瀬拓矢六段が挑戦していた第87期棋聖戦五番勝負。
第5局は112手で羽生棋聖の勝ちとなりました。
シリーズ成績を3勝2敗とし、棋聖を防衛しました。

では、第5局を振り返りましょう。

第87期棋聖戦五番勝負第5局-1 第5局は改めて振り駒が行われ、永瀬六段の先手番となりました。
羽生棋聖の2手目△8四歩に、永瀬六段は▲2六歩と角換わりを指向します。
6手目の△9四歩がちょっとした駆け引きで、本譜は端歩の突き合いが入ったので、1手損角換わりになりました。カド番になると羽生棋聖は1手損角換わりを採用する印象があります。


第87期棋聖戦五番勝負第5局-2 1手損角換わりに対して、先手の永瀬六段は玉の位置をなかなか決めません。相手の形を見てから移動しようという狙いです。
羽生棋聖もそれを踏まえたうえで飛車側の形を決めずに指しているようです。
4筋の位に反発して小競り合いが始まり、後手が一歩持つ展開になりました。


第87期棋聖戦五番勝負第5局-3 永瀬六段の構想は、一度▲6八玉と上がった玉を、▲5八玉から右側へお引越しするものでした。
図は4八の金を5七に上がったところです。これに代えて▲4九玉と移動するのは、その瞬間に△6九角の筋があるため先手危険。この変化は4筋の歩を交換したことが後手にとって利のあるものになっています。
手順は難しいものの、先手は右玉の構想を実現していきます。


第87期棋聖戦五番勝負第5局-4 「あまりゆっくりできない(羽生棋聖)」後手は、8筋の歩交換から、先手の玉頭で手を作ります。
4筋の位を取られた先手は▲4五桂とタダ捨て。これは△同銀なら▲4六銀で取り返せるという読みです。
そこで、後手も△6五桂とお互いに桂馬を中央に跳ね出し、本格的な戦いになだれ込みました。
ただ、先手の桂馬は玉側のもの、後手のそれは飛車側のもので、この跳ね合いはやや後手に利があると見たいです。


第87期棋聖戦五番勝負第5局-5 手持ちの角を△8四角と手放して、決めに出た羽生棋聖。永瀬六段の懸命の受けにも、△6八金と強引にこじ開けに行きます。この筋で使えないのなら持ち駒のままのほうが良いわけですから、絶対に△6六角へ飛び出すんだ、という強い意志を感じる組み立てです。
うちのソフトは△6八金に代えて△4四歩を示しており、こちらは角と銀桂の2枚換えを狙い、さらに△8七飛成があるという組み立てで、こちらもなるほど有力です。
以下、受けに定評のある永瀬六段の強靭な粘りを振り切り、羽生棋聖が勝ち切りました。

7期ぶりのフルセットでとても盛り上がったシリーズでした。
この防衛で9連覇となり、歴代最多連覇数を更新中です。
また、棋聖獲得数を15とし、大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人の持つ最多獲得期数16へ、あと1期としました。
羽生棋聖は王位戦の防衛戦も並行しており、また秋から王座戦の防衛戦も控えています。

羽生三冠、棋聖防衛おめでとうございます!

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羽生善治王位に木村一基八段が挑戦している第57期王位戦七番勝負。
第2局は106手で羽生王位の勝ちとなりました。
シリーズ成績を1勝1敗とし、タイスコアに戻しています。

では、第2局を振り返りましょう。

第57期王位戦七番勝負第2局-1 第2局は木村八段の先手番です。
羽生王位の2手目△8四歩に、矢倉を目指しました。最近の矢倉は先手の方が工夫を求めれられていて、本局は早囲い+棒銀です。
▲3五歩△同歩と突き捨ててから▲2六銀は電王戦でのGPS新手のようなイメージですね。その新手は歩が回収できないように見えるので人間にはやりづらいという話を聞いたことがありますが、この場合は先手も1歩持っているのでやりやすい意味があります。


第57期王位戦七番勝負第2局-2 ▲3五歩の突っかけからやり取りの末、局面が落ち着きました。
後手陣は変わらないものの、先手陣は▲3七角・▲4六銀の形になっています。一般的に先手のその形は愚形とされているので、このやりとりは後手がわずかに得したと言えそうです。
感想戦で▲2四歩~▲3五銀と右銀をぶつけていく指し方も検討され、こちらの方が良かった可能性があります。


第57期王位戦七番勝負第2局-3 木村八段は2筋での攻めを諦め、5筋に転戦しました。
懸案の右銀をぶつけたところで、羽生王位の指し手は△4五銀。駒の働きだけでいえば△6五銀と出る方が良く、羽生王位も「銀がソッポにいってしまうので変な気がした」と感想戦でおっしゃっています。
しかし、△6五銀は「私は攻めが単調かと思ってやめました(羽生王位)」とのことで、形だけにとらわれず読みを入れての判断だったことがうかがえます。
感想戦では△6五銀も難しいとされました。


第57期王位戦七番勝負第2局-4 前図の△4五銀が先手の角を追い、追われた角を切り飛ばし龍を作るという派手な展開です。
落ち着いてみると、後手が駒得で玉が堅いけれど、駒の働きは先手の方が良いです。
そこで働きの弱かった後手の飛車と桂馬を使う△9三桂が地味ながら好手段で、次に△5一飛とぶつけることができれば後手がはっきり良くなります。


第57期王位戦七番勝負第2局-5 歩の裏に香を打つのは上手い使い方です。余儀ない▲同銀に△同角がギリギリ詰めろになります。厳密にはこちらのほうが得ですが、龍の横利きを通すのでひと目後手玉が危険ですね。
実戦は▲7五同銀に△5五角と詰めろ龍取りをかけて、後手優勢です。
この後、龍を取った角が△4六角と詰めろで飛び出し、駒が存分に活躍する羽生王位の組み立てに感嘆するばかりです。

タイスコアになり、シリーズが盛り上がってきました。
ここ最近のタイトル戦は後手番の勝率がよく、本シリーズも後手番が勝っています。
次局は羽生王位の先手番です。おそらく木村八段が横歩取りに誘導することでしょう。羽生王位の対策が注目されます。


第57期王位戦七番勝負 第3局
羽生善治(はぶ・よしはる)王位 対 木村一基(きむら・かずき)八段
2016年8月9・10日(火・水)
<扇松園>
北海道旭川市高砂台3丁目8-3
立会:塚田泰明(つかだ・やすあき)九段
副立会:野月浩貴(のづき・ひろたか)七段
大盤聞き手:中井広恵(なかい・ひろえ)女流六段

棋譜中継はこちら
王位戦中継サイト

現地イベントはこちら
第57期王位戦イベント情報 (日本将棋連盟)


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テーマ:
羽生善治王位に木村一基八段が挑戦している第57期王位戦七番勝負。
第1局は98手で木村八段の勝ちとなりました。

では、第1局を振り返りましょう。

第57期王位戦七番勝負第1局-1 振り駒の結果、先手は羽生王位に決まりました。
木村八段の2手目が△8四歩だったので、矢倉か角換わりに進むかと思われましたが、横歩取りに落ち着きました。
序盤の4手を見るだけでも、木村八段は角換わりの後手番は持ちたくないけれど、矢倉と横歩取りなら持ってもいいことがわかります。
図の▲1六歩はやや珍しいタイミングで、よくある進行は▲3八金△1四歩▲4八銀△1五歩です。


第57期王位戦七番勝負第1局-2 1筋の位が取れない後手は、△7四歩~△7三桂と活用しました。この構想は今期王位戦挑戦者決定戦の▲木村△豊島戦でも出ており、その逆を持つ木村八段の心境はいかに。
図の△8六歩が鋭い狙いを秘めた手で、実戦の▲同歩には△8八角成から飛車を振り回して、後手好調です。
ですので、先に▲4四飛と切ってから▲8六歩と戻すほうが良かったと感想戦では結論付けられたようです。


第57期王位戦七番勝負第1局-3 横歩取りらしいあちこちで駒の当たる中盤戦。
次に▲3五飛と回られると困るため、木村八段は△4四銀と打って受けました。
ここで▲6五飛と逃げる手もあったそうですが、羽生王位は決断良くスパッと▲4四同飛。斬り合いに行きます。
飛車交換は一般的に玉の堅いほうが有利とされ、この場合は金銀3枚の後手のほうが条件が良いです。
手番を握った先手に有効な手があるかが焦点となります。


第57期王位戦七番勝負第1局-4 ▲2一飛と敵陣深く飛車を下して攻めに行く羽生王位。そこで受け師の異名を持つ木村八段が放った手は△1二角でした。
通常の中住まいと比べて金銀が逆なので▲6一角の筋がなく、飛車取りに当てておけば▲4一銀(角)の筋も△6一玉でしのげています。
また、△1二角は△6七角成を見ているところも見逃せません。


第57期王位戦七番勝負第1局-5 △1二角と受けて、△6七角成と王手で攻めて、さらに△2二銀と受けて、複雑な手順で後手優勢の局面になりました。
感想戦で羽生王位は「▲4一角や▲4一銀では寄らないんですよね」と、おっしゃっており、前述の通り飛車当たりにしておけば△6一玉で寄りません。
ちなみにソフトにも時間をかけて検討させてみましたが、明快な寄り筋は示しませんでした。
仕方のない▲9一龍に、△8一歩としっかり底歩を打って、後手陣は相当寄らない形になりました。木村八段らしい組み立てです。

木村八段は持ち味を存分に発揮した印象のある将棋で幸先の良いスタートを切りました。
対する羽生王位は横歩取りの先手番に苦労している印象で、最近は負けが込んでいます。
次局は木村八段が先手番ですので、羽生王位の作戦選択が注目です。
戦型は、羽生王位が逆を持ってやってみる横歩取りも見ていて面白そうですが、矢倉か角換わりに落ち着くような気がします。


第57期王位戦七番勝負 第2局
羽生善治(はぶ・よしはる)王位 対 木村一基(きむら・かずき)八段
2016年7月27・28日(水・木)
<中の坊瑞苑>
兵庫県神戸市北区有馬町808
立会:脇 謙二(わき・けんじ)八段
副立会:畠山 鎮(はたけやま・まもる)七段

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