オンライン将棋教室 香のブログ

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【最近の注目局】ペタしてね
7月2日(土) 第87期棋聖戦五番勝負 第3局
7月5・6日(火・水) 第57期王位戦七番勝負 第1局
7月13日(土) 第87期棋聖戦五番勝負 第4局
7月27・28日(水・木) 第57期王位戦七番勝負 第2局
8月9・10日(火・水) 第57期王位戦七番勝負 第3局



テーマ:
将棋羽生善治棋聖に永瀬拓矢六段が挑戦している第87期棋聖戦五番勝負。
第2局は96手で羽生棋聖の勝ちとなりました。
シリーズ成績を1勝1敗とし、タイに戻しました。

では、第2局を振り返りましょう。

第87期棋聖戦五番勝負第2局-1 第2局は永瀬六段の先手番です。
羽生棋聖の2手目△8四歩に、永瀬六段は矢倉を目指しました。
最近の矢倉は▲4六銀の瞬間に△4五歩と追い返すのが主流になっていますが、本局は△5三銀でした。それは▲6八角の一手が入っていないためで、「早囲いの分、損をしている気がした」という羽生棋聖の感想が残っています。
本局は先手の1手得が焦点になります。


第87期棋聖戦五番勝負第2局-2 手得をどうやって形勢に結びつけるかですが、永瀬六段の構想は▲5八飛と回って中央から攻めるものでした。
▲6八角と△9四歩が入っている形なら15年くらい前に実戦例があります。その形は先手が避けるようになったと、当時発売されていた本には記されています。


第87期棋聖戦五番勝負第2局-3 先手の工夫は、▲6五歩と▲9八香でした。
▲6五歩に対して「全然指されたことがなかったが、指されてみるとなるほどと思った」と、羽生棋聖。
ちなみに、私の持っている当時の本に▲6五歩は書かれており、逆用されるので先手やりづらいとの結論でした。
本譜は△4二銀から△5四金と強く出て、△3七角成と馬を作っていきました。通常であれば攻めの桂馬が守りの金と交換になっているので、先手が良いと見てしまいます。
羽生棋聖の大局観にうなるばかりです。


第87期棋聖戦五番勝負第2局-4 激しく駒を取り合い、▲5二飛と攻めを継続させた永瀬六段でしたが、着手の瞬間に後手の好手に気がついたそうです。
その一手とは、△3一飛!
この自陣飛車で先手の攻めを切らすことができそうなので、狭いところに手放してもよいわけですね。
ちなみに羽生棋聖はこの自陣飛車には気がついていなかったようですが、▲5二飛に代えて▲5二金を指摘しており、もしかしたら、無意識のうちに避けていたのかも?と考えるのは邪推でしょうか?


第87期棋聖戦五番勝負第2局-5 先手には千日手含みの手段があったそうですが、永瀬六段の選択は▲9九玉の早逃げでした。序盤に指した▲9八香の顔を立てた手ですね。
ここから羽生棋聖の寄せは鮮やか。
守りの金をはがす△6八とではなく、△4五馬から7八の金に狙いをつけたのが急所の一手です。
以下、先手の持ち駒を増やさないように駒得を重ね、△4五馬と攻めだしてからはゆるみない手順でした。

1勝1敗となり、シリーズが盛り上がってまいりました。
また羽生棋聖は永瀬六段に初勝利を挙げたと同時に、自身ワーストの連敗を6で止めることになり、大きな1勝と言ってよいでしょう。
次局は羽生棋聖が先手番です。
後手の永瀬六段次第ですが、横歩取りに誘導するのではないかと思われるので、戦型予想は横歩取りとしてみます。


第87期棋聖戦五番勝負 第3局
羽生善治(はぶ・よしはる)棋聖 対 永瀬拓矢(ながせ・たくや)六段
2016年7月2日(土)
9:00~
<沼津倶楽部>
静岡県沼津市千本郷林1907
立会:藤井 猛(ふじい・たけし)九段
副立会:勝又清和(かつまた・きよかず)六段
記録係:渡辺正和(わたなべ・まさかず)五段

棋譜中継はこちら
棋聖戦中継サイト

現地イベントはこちら
第87期棋聖戦イベント情報 (日本将棋連盟)

ニコニコ生放送はこちら
第87期棋聖戦 五番勝負 第3局 羽生善治棋聖 vs 永瀬拓矢六段
解説:木村一基(きむら・かずき)八段
聞き手:室田伊緒(むろた・いお)女流二段
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コメントにてリクエストをいただきましたので、第1期電王戦二番勝負第1局を振り返ります。
今年から電王戦は、叡王戦の優勝者と、電王トーナメントで優勝した将棋ソフトが対局することとなりました。
第1期の出場者は、山崎隆之叡王(八段)とPonanzaです。

それでは、振り返っていきます。

第1期電王戦二番勝負第1局-1 振り駒の結果、Ponanzaの先手となりました。
横歩取り模様の出だしから、Ponanzaは横歩を取らずに▲5八玉と立ちました。前例は64局(対局時)あるそうで、ニコニコ生放送で解説の阿久津八段は、「お互いに自由度が高い」と、おっしゃっています。
電王戦PVで紹介されているように、自由な将棋を志向する両対局者の持ち味が存分に出る形と言えそうです。


第1期電王戦二番勝負第1局-2 数手進み、Ponanzaは角交換から▲6六角と両取りをかけました。
△8九飛成があるので大胆に見えますが、その順は▲5八玉型が活きて先手が良くなります。具体的には△8九飛成▲2二角成△同金▲同飛成が詰めろ。そこでよくある切り返しは△7九龍▲同金△7七角で王手龍取りですが、5八玉型のため、△7九龍が王手になりません。


第1期電王戦二番勝負第1局-3 ソフトらしい緻密な組み立てはまだまだ表れます。
飛車を押さえた8三歩を▲8二歩成と成り捨て、飛車の横利きにピョンと▲6五桂が驚きの組み立て。タダのところに跳ね出しています。
これを△同飛とすると▲2二歩で桂馬を取り返すことができ、駒の損得では互角ながら、と金が残ることと△2九飛成を消したことが先手の得として残ります。
仕方のない△3一角の受けに、続く▲5四銀が後手玉の上部を押さえる重厚な手で、ソフトらしく流れや先入観のない組み立てです。


第1期電王戦二番勝負第1局-4 図の▲3八銀は3九から上がったものです。
それを怠ると△2八龍の両王手があり、後手が相当盛り返します。
その受け方が絶妙で、人間なら角道の方を止めたくなるのですが、飛車の方を止めて大丈夫と見るのは相当な見通しがないと指しづらい手です。
あるイベントで斎藤慎太郎六段がこの▲3八銀が印象に残っているとおっしゃっており、プロの目から見ても感じるものがあるようです。


第1期電王戦二番勝負第1局-5 ソフトの終盤戦は信頼性が高く、タイトル戦でプロ棋士が指さなかった手を指摘し、それで寄せ切れていた、というケースが少なからずあります。
この局面では、4一の飛車で、6一の金か2一の桂が取れます。駒の損得だけで考えると、金を取る方が価値が高いですが、Ponanzaの選択は桂でした。
△3六角の王手に▲4七桂と合駒をした手が3五のマス目を押さえており、後手の上部脱出阻止に一役買っています。
もちろん、プロ棋士による検討でも桂馬を取る手が最有力とされており、両者が一致するということは、局面がはっきりしているということになります。
最後は詰めろ角取りと攻防ともに隙が無く、鮮やかな収束でした。

1局を並べての感想としては、ソフトの手を見た瞬間は「んっ?」と思うけれど、読み進めてみると実に理に適っており、こんな得まであるのか!?と思うほど最上級のものばかりでした。
正しい評価関数と膨大な検索数に支えられているので、それもその通りですよね。
対局相手にはしたくないですが、研究パートナーとしては実に頼もしいと言えそうです。

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将棋羽生善治棋聖に永瀬拓矢六段が挑戦している第87期棋聖戦五番勝負。
第1局は千日手指し直しの末、永瀬六段の勝ちとなりました。

では、第1局を振り返りましょう。

第87期棋聖戦五番勝負第1局-1 振り駒の結果、羽生棋聖の先手番となりました。
後手の永瀬六段が横歩取りに誘導し、羽生棋聖も逃げずに横歩を取りました。
端歩の形を除けば名人戦第4局と同じ形で、その将棋は△2四飛とぶつけていて先手勝ち。永瀬六段はここで△7七角成~△3三桂と攻め駒の働きを良くする指し方を選びます。
前例は2局あるそうです。


第87期棋聖戦五番勝負第1局-2
後手が桂得を果たし、さらにもう一枚取ることができて、単純に考えると後手良しの将棋でした。
しかし、歩切れや玉形の差で後手が勝ち切るのも大変という見方もできます。
駒損した羽生棋聖はもちろん、永瀬六段も千日手やむなしということで、指し直しとなりました。


第87期棋聖戦五番勝負第1局-3 先後を入れ替えて指し直し局。
戦型は矢倉になりました。
局後のインタビューによると、「藤井矢倉は予定。(新手の▲3五歩について)その局面になったら指してみようと思っていた手」という旨のコメントをされていた永瀬六段。研究の深さを感じました。
対する羽生棋聖は「本譜は最悪でした」と、新手の▲3五歩の応接について局後のインタビューでおっしゃっています。


第87期棋聖戦五番勝負第1局-4 お互いに棒銀+角の打ち込みで攻め合いの様相を呈している中盤戦。
△3九角は決断の一手で、▲3八飛で駒損が確定してしまいます。
局後のインタビューによるとこの辺りは「全然ダメだと思っていました」と、羽生棋聖。やはり▲3五歩の対応を間違えて仕方なく打った△3九角と見て良いでしょう。
駒得した永瀬六段がリードを奪いました。


第87期棋聖戦五番勝負第1局-5 局面は先手が指しやすい終盤戦です。
指しやすいと言っても、先手の玉が相当薄いのでリードはそれほどでもないと感じます。うちのソフトはこの辺り後手がずいぶんと差を縮めたという判断をしています。
次の一手は△7五金でしたが、感想戦では△8五銀が調べられ、羽生棋聖は「このほうがよかったかもしれないですけど、手が続かない」との感想を残しています。
うちのソフトも△7五金よりは△8五銀のほうが良いという評価値でしたが、逆転に至るというほどではありませんでした。
以下、手堅い指し回しで永瀬六段が勝ち切り、タイトル戦初勝利を挙げました。

千日手がありましたが、「一局完結方式」のため、第2局は永瀬六段の先手となります。
羽生棋聖はこのところ横歩取りで連敗を喫しているので、2手目△8四歩から矢倉か角換わりを目指すような気がします。永瀬六段も新研究を用意していると思われるので、いずれにせよ定跡の最先端の戦いになると予想します。


第87期棋聖戦五番勝負 第2局
羽生善治(はぶ・よしはる)棋聖 対 永瀬拓矢(ながせ・たくや)六段
2016年6月18日(土)
9:00~
<ホテルフォレスタ>
愛知県豊田市岩倉町一本松1-1
立会:石田和雄(いしだ・かずお)九段
副立会:飯島栄治(いいじま・えいじ)七段

棋譜中継はこちら
棋聖戦中継サイト

現地イベントはこちら
第87期棋聖戦イベント情報 (日本将棋連盟)

ニコニコ生放送はこちら
第87期棋聖戦 五番勝負 第2局 羽生善治棋聖 vs 永瀬拓矢六段
解説:阿部光瑠(あべ・こうる)六段
聞き手:中村桃子(なかむら・ももこ)女流初段
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