オンライン将棋教室 香のブログ

将棋に関することを中心に、オンライン将棋教室のこと、プロ棋士などの棋界情報を書いています。

2016年ありがとうございました。2017年もよろしくお願いします。
【最近の注目局】
1月22日(日) 第43期女流名人戦五番勝負 第2局
1月23・24日(月・火) 第66期王将戦七番勝負 第2局
1月29日(日) 第43期女流名人戦五番勝負 第3局
2月1・2日(水・木) 第66期王将戦七番勝負 第3局
2月5日(日) 第42期棋王戦五番勝負 第1局
2月13・14日(月・火) 第66期王将戦七番勝負 第4局
2月18日(土) 第42期棋王戦五番勝負 第2局
3月5日(日) 第42期棋王戦五番勝負 第3局

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郷田真隆王将に久保利明九段が挑戦している第66期王将戦七番勝負。
第1局は86手で久保九段の勝ちとなりました。

 

では、第1局を振り返りましょう。

 

第66期王将戦七番勝負第1局-1

振り駒の結果、郷田王将の先手番となりました。

初手▲2六歩から居飛車を指向する先手に対して、後手の久保九段は得意のゴキゲン中飛車でした。

最近のゴキゲン中飛車は、対超速▲3七銀戦法との戦いと言ってもよく、その中で出てきたひとつが△3二銀型です。これは振り飛車の左辺をこの一手で済ませ、△5六歩から動いていこうとする狙いがあります。

図から▲7八玉に△5六歩と早速動き出し、5六飛型を狙って▲6五角と打って局面が動き出します。

 


第66期王将戦七番勝負第1局-2 戦いが起こっている中、後手の指し手は7二の玉を囲う△8二玉。▲4五桂など攻めの手が見えているだけに、怖いところでもあります。

これは△5四飛と走ったとき▲4五角の準王手飛車を消す意味があります。また▲4五桂にも△7二銀▲3三桂成△同桂としておき、玉の堅さと駒の働きでバランスを保ってどうか、という将棋になります。

実はこの辺りまで前例があるそうで、久保九段はそれを意識されていたそうです。

 

 

第66期王将戦七番勝負第1局-3 前図から▲2二歩と前例を離れた郷田王将。

△4四銀と飛車取りに当たっているのにもかかわらず、▲5三歩成と踏み込みました。感想戦で「無茶苦茶だなあと思いつつ(郷田王将)」とおっしゃるように、この後△5五歩から角を取られ、駒割は後手の角得となります。

▲5三歩成に変えて▲2五飛なら駒損する展開にはなりませんが、後手の飛車が軽いので久保九段もこれなら自信があったそうです。
 

 

第66期王将戦七番勝負第1局-4 ▲6一飛と金取りに打ち込んだ手に対して、控室では△5一飛から千日手を懸念されていたそうです。久保九段も相当迷ったと感想戦でおっしゃっておりましたが、実戦は△4四角と攻め合いに出ました。

控室も、Twitter解説の広瀬八段も、そしてうちのソフトも、当初は▲4一飛成で先手有望ではないかという雰囲気でしたが、検討を進めるうちに後手有望ではないかと評価が変わってきたのです。
特にうちのソフトは、次図の一手前まで読んで先手優勢という評価値だったので、とても不思議でした。
 

 

第66期王将戦七番勝負第1局-5 局面は後手優勢の終盤戦です。

前図の△4四角に続き、△9五角と角打ちで優勢を決定付けます。

これは詰めろではありませんが、現在後手玉は3手スキなので、これが間に合います。次の△6八銀が厳しいので▲5八金右と受けましたが、続く△5七歩成が「ぴったりですね(郷田王将)」の好手段でした。

こうなると先手の4筋の駒の働きが弱く、辛い展開です。
以下、手堅く寄せ切った久保九段の勝ちとなりました。

 

挑戦者の先勝で始まった今期王将戦。今後の展開が楽しみですね。

戦型は対抗形でほぼ間違いないでしょう。
先手番の久保九段がどこに飛車を振るのかが注目ですが、見たいという期待を込めて石田流三間飛車と予想します。

 

 

第66期王将戦七番勝負 第2局
郷田真隆(ごうだ・まさたか)王将 対 久保利明(くぼ・としあき)九段

2017年1月23・24日(月・火)

<都ホテルニューアルカイック>
兵庫県尼崎市昭和通2-7-1
立会:桐山清澄(きりやま・きよずみ)九段
副立会:北浜健介(きたはま・けんすけ)八段

 

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第66期王将戦イベント情報(日本将棋連盟)

 

 

 

 

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渡辺明竜王に丸山忠久九段が挑戦している第29期竜王戦七番勝負。
第6局は90手で丸山九段の勝ちとなりました。

シリーズ成績を3勝3敗とし、決着は最終局へ持ち越されました。

 

では、第6局を振り返りましょう。

 

第29期竜王戦七番勝負第6局-1

第6局は渡辺竜王の先手番です。

カド番の丸山九段は、迷うことなく4手目は△8八角成でした。得意の一手損角換わりを目指します。

今期七番勝負でも連採しており、後手番ながら、さらに一手損しているのにもかかわらず、攻める形を作ることができています。相居飛車では後手は守勢に立たされることが多いので、今後流行するかもしれませんね。

 


第29期竜王戦七番勝負第6局-2 一手損角換わりに対する先手の対抗策としていろいろありますが、本局の渡辺竜王は腰掛け銀にしました。

そもそも一手損角換わりが出てきた理由としては、先手の腰掛け銀に対して△8五桂を用意することでした。攻め筋としては△9五歩や△7五歩があります。渡辺竜王はその筋は大丈夫と踏んでこの形に組んでいるのでしょう。

ところが、丸山九段の仕掛けは△6五歩からでした。

 

 


第29期竜王戦七番勝負第6局-3 前図から▲6五同歩△同銀▲同銀△同桂とシンプルな手順に進みました。渡辺竜王は最後の△同桂を軽視していたそうで、攻められる展開となり先手番としては不満のある進行となりました。後手は桂損ながら、△3九角の筋があり、取り返しの利く形です。

受けていてもキリがないと判断した先手は▲2四桂と攻め合いを目指しました。

これに対して△6六歩と銀を取ったのが好判断。▲3二桂成で後手玉は薄くなりますが、駒損を回復し、後手だけ攻めが分かりやすい形になるので、後手優勢となりました。

 

第29期竜王戦七番勝負第6局-4 △3九角も入り、後手の攻めが好調です。

△6七銀の打ち込みに▲6八歩と受けた局面。ここで△7八銀成と金の方を取ったのが寄せを見据えた好手段。玉の側の金をはがすのは寄せの基本ですね。駒の損得だけでいうと図から△5八銀成ですが、金が残っているので先手玉もまだまだ頑張れます。

丸山九段は△7八銀成以下、△6七金~△6九銀と捨て駒連発で寄せ形を築いていきます。

 

第29期竜王戦七番勝負第6局-5 局面は後手優勢の終盤戦です。

△7八金と打った局面で、控室が騒然としたそうです。というのは、後手玉は▲3二角△5一玉▲7三角成の時に、金の合駒をしないと詰んでしまうから。

実戦は▲7三角成に△6二龍と代用して、後手が残していたようです。

感想戦で深浦九段に「予定だったんですか」と聞かれた丸山九段は「あんまり予定じゃなかった。金を打ったほうが手厚いと思ったが、手厚くなかったですね」と苦笑されていたそうです。

 

丸山九段が勝ち、3勝3敗となりました。第21期以来のフルセットです。

渡辺竜王が勝てば、通算11期目の竜王位獲得。

丸山九段が勝てば、初の竜王位となります。

最終局も手に汗握る熱戦に期待しましょう。

 

 

第29期竜王戦七番勝負 第7局
渡辺明(わたなべ・あきら)竜王 対 丸山忠久(まるやま・ただひさ)九段

2016年12月21・22日(水・木)

<温泉御宿 龍言>
新潟県南魚沼市坂戸山際79
立会:森下卓(もりした・たく)九段
解説:佐藤紳哉(さとう・しんや)七段

 

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竜王戦中継サイト

現地イベントはこちら

第29期竜王戦七番勝負前夜祭・大盤解説会・記念イベントのお知らせ(日本将棋連盟)

 

ニコニコ生放送はこちら

第29期竜王戦 七番勝負 第7局初日 渡辺明竜王 vs 丸山忠久九段

解説:永瀬拓矢(ながせ・たくや)六段

聞き手:安食総子(あじき・ふさこ)女流初段

 

第29期竜王戦 七番勝負 第7局2日目 渡辺明竜王 vs 丸山忠久九段

解説:中村修(なかむら・おさむ)九段

聞き手:藤田綾(ふじた・あや)女流二段

 

 

 


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渡辺明竜王に丸山忠久九段が挑戦している第29期竜王戦七番勝負。
第5局は106手で渡辺竜王の勝ちとなりました。

シリーズ成績を3勝2敗とし、防衛まであと1勝です。

 

では、第5局を振り返りましょう。

 

第29期竜王戦七番勝負第5局-1

第5局は丸山九段の先手番です。

序盤の5手目までは角換わりの出だしでしたが、渡辺竜王は横歩取りに誘導しました。そして、流行の△8四飛+△5二玉型ではなく、△8五飛+△5二玉型を採用しました。久々に中座飛車の登場です。

これに対しては▲7七角から先手が中原囲いにするのが有力とされており、渡辺竜王の新研究に注目です。

 


第29期竜王戦七番勝負第5局-2 渡辺竜王の構想は△7三銀から右銀を繰り出して攻めていくものでした。相掛かりの後手番ではよくこの形を指している印象があります。

 

丸山九段は通常なら6八に持っていく銀を8八に置いて相手の形に対応しており、感想戦で渡辺竜王は「銀を出て攻めるつもりが、あまり攻められなかったですね」と、おっしゃっています。

 


第29期竜王戦七番勝負第5局-3 近年の横歩取りは、一度中住まいにして、局面が落ち着いたら囲い直す、という流れをたどることが多いです。それにしても横歩取りの戦型で金無双を見るのはとても珍しい印象があります。

 

局面は▲銀△桂+歩2枚の交換で先手が駒得しているかは判断の分かれるところ。丸山九段は▲8七歩では▲7六銀とする予定だったそうですが、△6六桂~△8七歩という攻め筋があって、その変化は後手が良いとのこと。続く△2七桂は一瞬筋悪に感じますが、駒得を見せて先手の動きを催促しています。

 

 

 

第29期竜王戦七番勝負第5局-4 金無双に対する▲4四歩は「うさぎの耳」と呼ばれる急所で、ぜひ覚えておきたい攻め筋です。もう少し駒があれば▲4五歩と継ぎ歩をし、取ってくれれば▲4四歩や▲4四桂などの攻めを狙うことができます。

駒が少ないので実戦は▲6四歩と攻めました。歩による攻めは手筋の一着ですが、先手が歩切れになった瞬間に△7六香が痛打。守りの金をはがされては後手有利がはっきりしてきました。

 

 

 

第29期竜王戦七番勝負第5局-5 局面は後手優勢の終盤戦です。

感想戦によると終盤で渡辺竜王に誤算があったそうで、図の局面では後手玉に詰めろがかかっています。

少し前は詰めろのかからない局面だったので、詰めろがかかると人間同士の戦いでは相当怪しい雰囲気が漂います。

渡辺竜王は残り28分のうち7分使って△5二金打と手を戻しました。これで詰めろが続かないので後手優勢は揺るぎません。

秒読みなら怪しい局面でしたが、時間を残していた渡辺竜王の戦上手ぶりが際立ちました。

 

後手番を制し、防衛に王手をかけた渡辺竜王。

次局は丸山九段が後手番ですので、戦型は伝家の宝刀の一手損角換わりになることでしょう。

最新研究と力のぶつかり合いが見られそうで楽しみです。

 

 

第29期竜王戦七番勝負 第6局
渡辺明(わたなべ・あきら)竜王 対 丸山忠久(まるやま・ただひさ)九段

2016年12月7・8日(水・木)

「常磐ホテル」
山梨県甲府市湯村2-5-21
立会:中村修(なかむら・おさむ)九段
解説:深浦康市(ふかうら・こういち)九段

 

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現地イベントはこちら

 

第29期竜王戦七番勝負前夜祭・大盤解説会・記念イベントのお知らせ(日本将棋連盟)

 

ニコニコ生放送はこちら

第29期竜王戦 七番勝負 第6局初日 渡辺明竜王 vs 丸山忠久九段

解説:西尾明(にしお・あきら)六段

聞き手:熊倉柴野(くまくら・しの)女流初段

 

第29期竜王戦 七番勝負 第6局2日目 渡辺明竜王 vs 丸山忠久九段

解説:先崎学(せんざき・まなぶ)九段

聞き手:本田小百合(ほんだ・さゆり)女流三段

 

 

 


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