『幻想の崩壊』 オウムとはなんだったのか?

以前オウムにいましたが、そのときのことを振り返り、記録として残しておこうと思います。


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清流精舎では、1993年に頻繁に呼ばれて、手伝いに行っていた。もちろんそこで何が作られていたかは、全く知らされなかった。ラジオや法具を作っていると言われており、その時はそうなんだろうと思っていたが、今ではあの巨大な機械群は、それだけのためではないと冷静に見ることができる。しかし、その時は何の疑いも持たなかった。

清流精舎では、様々な機械が所狭しと並んでいた。それは金属を加工するためのもので、大小様々な金属も置かれていた。教団はこういったものの管理がひどくずさんで、足場が悪い状態で作業をすることも多く、また多くの金属を買ったのはいいが、無駄にしてきたことも数多くあった。それで自動小銃を作ろうとしていたのだから、正気の沙汰ではないのであるが、それでも試作品はいくつかできたようである。ただ量産体制はとても無理だったことだろう。

ある時の作業では、自動車のエンジンを大量に用意し、それを加工して何かをこしらえようとしていた。金属の角パイプを組み合わせ、その上に自動車のエンジンを乗せて、排気口に蛇腹のパイプをつけていった。エンジンを作動させると、排気ガスが充満し、ひどく空気が汚れてしまう。そんな中でずっと作業をしていた。「いったいこれは何のために使うものだろう?」と考えもしたが、疑問を差し挟むことなくワークをすることがサマナのあるべき姿、という観念をたたき込まれていたから、ただひたすら作業をしていった。

後になってわかったことだが、亀戸異臭騒ぎがあったが、それは炭疽菌を噴霧しようとして起きた事件であるが、エンジンを加工して作ったものは、その時に炭疽菌を噴霧するために作られたものだったのである。それがわかったとき私は本当に驚いたが、それは何年も後のことである。

またある時は、10トントラックの荷台の所に大きな穴を開けているのを見た。そんなことをしたら、荷台の意味がなくなってしまう。それも何のために使うのか、全くわからなかった。1995年にたまたまテレビを見たら、その時のトラックがテレビに出ていた。それは松本サリン事件で使われたのだった。10トントラックに巨大なファンを乗せ、開けた穴からサリンを噴霧するということだったようである。テレビを見ながら当然私は驚くと共に、清流精舎で感じていた謎も解けたのであった。

清流精舎はヴァジラヤーナ活動の要だったので、松本死刑囚もかなり重視していた。後に刺殺される村井や、当時は真理科学技術研究所といっていた科学班の中心メンバーが勢揃いしていた。そして優秀なサマナが集められ、松本死刑囚もよく訪れていた。師でも伝授されない瞑想テープが、清流精舎にいるサマナに伝授されたこともあった。

しかし、環境は劣悪だった。急場しのぎでこしらえた工場だったので、壁はトタン板一枚で、断熱材も入れていなかった。そのため夏はトタン板が熱を吸収してとても暑く、冬は薄い壁一枚なので、非常に寒いという状況だった。

そしてトイレは屋外に仮設トイレを置いていたが、くみ取りをほとんどせずにいたので、臭いがすごいだけでなく、中に入ると目が刺激されるほどだった。富士や上九、阿蘇もそういった状況だったが、清流精舎は、特にひどかったような気がする。女性がほとんどいなかったので、そういう点はないがしろにされてしまっていたのであろう。

また風呂もなく、わざわざ富士までいかないと風呂に入ったり、洗濯をしたりすることができなかった。きれい好きなら三日と耐えられないような環境であった。私はそういうことをあまり気にしない方なので問題がなかったが、今ならとても耐えられないだろう。

そういったことはどうでもいいから、グルの意思を実践するのだ、という考えで多くの人が作業に取り組んでいたと思う。個人のことは二の次で、グルの意思を実現させることが第一、となっていた。それによって個の人格がどんどんゆがんでいき、破壊されてしまった例もあったと思う。ここにカルトの恐ろしさの一つがある。
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