狐の御宿

ミューさんが色々つらつらと書いていくブログです。


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本日は、新宿のタイニィアリスという劇場で身体詩のワークショップ&テヘランの劇団の芝居を観賞という大変密度の濃い時間を過ごして参りました。

身体詩

「frequency/ありふれたこと・波長」⇒「Red Elephant 赤い像」



まず、ワークショップに関しては、ウォーミングアップでお互いの肩を叩きながら笑い合ったり、身体を思い切りブラブラさせて、リラックスしたりと、存分にほぐし、その後になんと【死体になる】というエチュード?を行いました。

死体の気持ちになり、そこから自分が抜けるかの様に、立ち上がり、自分の身体があった場所を客観的に見やる。そして、聞こえてくる内面の気持ちに耳を澄ませ、それに逆らわずに身体を動かし、次の人生?へ。そして、また死体となり、最終的に、自らへ立ち返る…。

凄く、哲学的かつ観念的な内容でしたが、沢山気付いた事がある実り多きものでした。
ちなみに、お芝居の方で出演している 「Kaveh Marhamati」氏も一緒にワークは行っていたのですが、とにかく会話中(英語です)、目を離さない。目線をずらすのも、会話中は基本、マナー違反になるお国柄との事で、目力がまるで違う印象でした。怖いわけではなく、温かな優しい視線でしたが。





そして、休憩の後に、お芝居を観賞へ。
一緒にワークを行った方も出演しているという気軽さからか、あっという間に世界に入れた印象。(台詞は英語とペルシャ語。あらすじを対訳の文章で頂きました)

あらすじをHPより抜粋すると…

何とかして自分の居場所を見つけ普通の生活に戻りたい元兵士。
しかし祖国も戦争も決して栄光に満ちてはいない。家族さえも。
彼はこの状況に精一杯抵抗しようとする。が、しかし…

という物。



実際目にすると、舞台は白い木枠で1ルーム程の部屋が作られている。
その中で、元兵士の男が一人、水を飲んだり椅子にかけたしている…。しかし、気づくと部屋には物音が増えており、壁に髭の男の姿(映像)がある…髭の男は、サラダの使い方を指示し始め、男はそれに従い、サラダを作っていくのだが、徐々に銃器の音が聞こえ、サラダの作り方の指導のはずなのに、それはまるで戦い方の指導や命令の様になっていく…

全部書きたい所ですが、それではあれなので、これくらいにしておきますが、全体にほぼ全てが隠喩・暗喩です。

テヘランでは、国の検閲が日本の比では無く、性に関する事や政治関係は基本全てNGだそうです。
(マドンナという言葉ですら検閲対象で、ビープ音に差し替えられた映像もあったとか)、
直接的な言葉は一切無い代わりに、別の言葉や行動で何かを示しつつも、想いが物凄く伝わってきます。

白黒の映像が、その場面場面で、白いカーテンに、シーツに、テーブルクロスに映ったりするのですが、その映像の中から、人物が芝居をしています。それはまるで人間がその場にいるかの様な臨場感で、ほぼ唯一の登場人物である男に語りかけ続けます。


最後に、彼は舞台中央にある台の上で静かに横になり、部屋の外から入ってきた女性に、シーツで顔まで覆われてしまいます。実は、彼は臨終の人であり、白黒の映像は、彼の走馬灯の様な物だったという…。

そして唯一残った女性は観客である我々に語ります。

「あなたがは、ここに来て、これを経験したいですか?と。

舞台は闇に包まれ、そこで終演となります。


劇中の暗喩として、幾つか紹介すると(私の独自解釈も含まれていますので、間違いご容赦を)

鶏を料理するが半分しか食べない⇒兵士は男は戦争から戻っても、妻に心を動かせない

赤い大きな耳の象⇒象はテヘランでは聖なる動物で、イコール英雄、転じて兵士。死んだ、地に落ちた英雄であり、墜落の象徴(ちなみに、原題はこの血に濡れた象でしたが、これも検閲で変更され、また急遽戻したという経緯があったそうです)。

ユリシーズがトロイヤ戦争から戻ってきたけれど、彼の心の喪失は誰も気にも止めない⇒
戦地から返ってきた兵士をそのまま表現


といった調子で、直接的な言葉を使ってはいませんが、戦争の痛ましさや、苦しさ等が、鋭いまでに観客の心をえぐって来た作品でした。



出演者や、演出の方は従軍経験はあったけれど、実戦には出ていないそうですが、幼少期に戦争はあったとの事で、痛ましさ等は、やはり日本人とは比べ物にならない程に理解しているであろう分、それを表現に使った際に、とても強い物があったかと思われます。

終演後に、出演者の方へのトークショー・質問会の様な物がありましたが、相当濃い話題が出て、作品理解を深めてくれる大変有意義な物でした。



本当に濃い、体験をした事を私は感謝すると共に、想いは気持ちは言葉が通じなくても、伝わるのだという事を再実感した素晴らしい観劇体験でした。



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