2016-02-18 03:40:28

謎が残るデボン紀の生物大量絶滅

テーマ:地球環境

5億年前、カンブリア爆発という本格的な生物多様性が始まって以降の
生物の歴史には
「ビックファイブ」とよばれる5度の生物大量絶滅が起こったという。


巨大隕石の衝突

6600万年前に起こった5回目の生物大量絶滅は
巨大隕石衝突がきっかけで、鳥類を除く恐竜やアンモナイトが絶滅したという
白亜紀末の生物大量絶滅は
ビックファイブのうちでは、もっとも有名だろう。



生物が短期間で多くが絶滅する原因については
巨大隕石の衝突や地球規模の火山活動などを引き金に
急激な環境変化が生じ、それに生物が適応できずに絶滅する
といったものだ。


しかし、
何がきっかけで多くの生物が絶滅したのか
いまだ納得のいく説がないのが、
2回目の生物大量絶滅、


「デボン紀後期の大量絶滅」である。


今から3億7200万年前に、8割ほどの生物種が絶滅したと
いわれているが、これといって、大量絶滅を引き起こすような
イベントは起こっていない。


たしかに、この頃に隕石の衝突があり、今でもクレーター(衝突跡)は
残っているものの、そのクレーターはスウェーデンにある
直径は50kmの「シャン・クレーター」
白亜紀末の生物大量絶滅を引き起こした
巨大隕石の衝突跡であるユカタン半島のチチュルブ・クレーターは
直径160kmにもなり、
やはりデボン紀に落ちた隕石はくらべて小さく、
生物大量絶滅の引き金になりうるほどの
破壊力はなかっただろう。


さて、デボン紀の生物大量絶滅には、ちょっとした特徴がある。


デボン紀の海の王者

デボン紀という時代は「魚の時代」といわれるほど、魚類が大繁栄し、
サメの登場やイクチオステガなどの陸生の脊椎動物が現れるなど、
大躍進の時代であるが、


イクチオステガ

魚類の「板皮類」や「棘魚類」では
海に住む種類と湖や川などの淡水域に住む種類とで
絶滅率に明確な差があったようだ。


板皮類では海に住む種の65%が絶滅しているのに対して
淡水に住む種は23%程度。


海に住む棘魚類は特に深刻で、87%も絶滅している。
しかし淡水に住む種は30%程度にとどまっているという。


板皮類と棘魚類の絶滅率

いずれも海生種に深刻なダメージを与えていることが窺えるわけだが、
魚類に限らず、デボン紀には節足動物など陸の生き物より、
三葉虫や、腕足類、サンゴなど、海の生き物が絶滅が顕著に出ており、
デボン紀の生物大量絶滅は海の中で主に起こったことがひとつの特徴だ。



また興味深いデータがもう一つあって、


腕足類という二枚貝に似た生き物では
赤道近くといった低緯度の熱帯の海に住む種類は91%と壊滅的なのに対して
高緯度の冷たい海に住む種類は27%にとどまっている。


腕足類の絶滅率

この絶滅率の差から
大規模な寒冷化が起こったものと考えられる。


海水温が下がるとすると高緯度の生息していた腕足類は
低緯度の海域に移動すれば、生き長らえるが、
低緯度の熱帯の海に棲んでいた腕足類は逃げ場がなく、
多くが絶滅するということである。


しかし、デボン紀の生物が大量に絶滅した時期に
今の南極のような大規模な寒冷化によってできる
発達した氷床の痕跡は今のところ見当たらず、
デボン紀の生物大量絶滅の原因について

確実にいえることはないようだ。


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コメント

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19 ■Re:流浪人というやつでしょうか?

>リサ ~ニート城を買う~さん
ありがとうございます。

18 ■流浪人というやつでしょうか?

はじめまして、コメント失礼します!書籍化してもいいくらい面白いブログですね!(ちょっとこれはオーバーでしょうか・・・?)私のブログに「ペタっ!」っとしてもらえると嬉しいです。

17 ■☆

お邪魔します?彡ネットサーフィンしていたらたどり着きました(・∀・)意外な発見とかあって参考になります。私もブログ始めたので勉強になります。更新楽しみにしてます?これを縁によかったら仲良くしてください☆

16 ■コメント失礼します。

アメブロ検索からやって来ました!とても面白い記事でした♪また、遊びにこさせてもらいます。私がとっても喜ぶことがあります。それは、、、私のブログに遊びにきてくれることです!(笑

15 ■Re:サイクルの喪失

>ハーネラさん
デボン紀では陸地にはじめて森林という環境
ができました。要するにはじめて陸に生物の多様性が生まれたわけですが、森林から生まれた養分が川に流れ、海へと注がれたわけで、海で栄養過多となってプランクトンが異常繁殖したといわれています。今でいう赤潮やアオコの異常繁殖みたいな感じですかね。それによって大量の酸素が消費されて、海が無酸素状態がしばしば起こったらしいです。これがデボン紀の大量絶滅の原因ともいわれていますね。要は生態系は微妙なバランスになりたっていて、それが崩れると大惨事になるということですね。

14 ■サイクルの喪失

人間の経済の場合お金(投資)が無いと回らず不況になります。但し極僅かですが自立して回せる経済圏は存在しそれは例えば河川や波の弱い湾内となります。初期人類の文明発展は経済の自立でしたがこうした場所が常に大不況後も世界の経済を再生する起点になるはずです。
同様に生物はお金の代わりに栄養がフローします。弱肉強食です。このフローシステムが断たれることが「大量死」の原因かと。安定した食料供給減があるとどの生物もそれに偏っちゃうんじゃないでしょうか。景気のバブルみたいに。そして急激にルールが変わるとリセッションみたいに「喰えない」事態に陥り成す術もなく滅んでしまう。そしてここでも同様に僅かな条件でも食っていける「よくまとめてデザインされた」生物が生き残り次代の主役になっていく=食物連鎖の元になる。
海で大量に死んだと云う事は基本となる栄養源のプランクトンに関する変化であり水質変化=大量の海底火山=プレートテクトニクスが関わったのかもしれませんね。

13 ■Re:実はそれなりの大きさの隕石だったかも

>buibuiさん
直径10kmとかの巨大な隕石だと海をえぐり、陸で落ちるのと変わらないくらいのクレーターができるのではと思います。まあ、それくらいのクラスだと陸であろうが、海であろうが関係ないみたいな。

12 ■Re:気になったもので

>ありたびさん
ぬおおっ!
ご指摘ありがとうございます><;。修正します。

11 ■実はそれなりの大きさの隕石だったかも

隕石の落ちた場所も影響あるような気がするです。
白亜紀末のやつのように陸地に近い場所でなく、深い海のど真ん中とかだと海水がクッションになってクレーターも本来より小さくなるようなイメージが…
単なる思い付きですけど

10 ■気になったもので

いつも楽しく拝見させていただいています。
腕足類の絶滅率のくだりに挿入されているグラフですが、上にある板皮類と棘魚類のものと同じものが表示されているように見受けられます。
気になったもので、指摘させていただきました。
失礼いたしました。

9 ■Re:わくわく

>おうちゃんさん
発見されていない生きた化石は深海にはまだまだいそうです。深海は生きた化石の宝庫ですから。

8 ■わくわく

未だ、謎が多いので、色んな想像をします。カブトガニやシーラカンスという、生きた化石。まだ、発見されていない、生きた化石は、存在するのかなぁ…

7 ■☆

こんにちは!今日休日でいろいろブログ見てました!とっても素敵な記事でした? 私もブログしているので大変勉強になります★更新って大変ですよね汗。でも頑張りましょう☆ぺたの代わりでした~失礼しました!!

6 ■Re:無題

>startaさん
ハルキゲニたんスタンプDLありがとうございます!ぜひぜひ使ってください。

5 ■Re:無題

>タソラーさん
今後作る予定をしています。またhpやブログにお知らせしますね。

4 ■無題

アノマロカリスちゃんスタンプがあると嬉しいです^^翼竜ちゃんとか海竜ちゃんとかも!

3 ■無題

ハルキゲニたんのラインスタンプ、頂いちゃいました!ガッツリ会話に使ってカオスな会話を繰り広げたいと思います(笑)可愛すぎて使い過ぎそう!

デボン紀もまた、面白いミステリーが溢れてますね~!

2 ■Re:あと3つの絶滅も気になります

>宇宙優泳さん
う~ん。わかりませんね。海中が無酸素になって大絶滅につながったという話もあります。それも追記記事で書きたいな

1 ■あと3つの絶滅も気になります

海が熱くなる何かだったんでしょうか?

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