2006-06-11 02:39:55

矮小動物列伝

テーマ:動物、古生物うんちく

エウロパサウルス   学名(Europasaurus holgeri 

エウロパサウルス  

ドイツ北部のジュラ紀後期(約1億5000万年前)の

地層から幼体から成体まで11体の化石が発見された。


このエウロパサウルスは「竜脚類」という20m以上のデカさは

ざらにいるという恐竜の中でも、デカさがウリの

恐竜グループに属する。


しかし、このエウロパサウルスは

竜脚類の中でも、とにかく小さな種なのだ。

エウロパサウルスとブラキオサウルス  

上のイラストはブラキオサウルスとの大きさの比較だが、

けっして親子ではない。

6mのエウロパサウルスは立派な成体なのだ!


なぜ、巨大を誇る竜脚類というグループに

こんな小さな種が現われたのか・・・。


ジュラ紀後期のヨーロッパは大陸ではなく、

たくさんの島が点在していたという。

その「島」という限られた土地で

エウロパサウルスは生活をしていた。


土地が限られているということで

当然、エサである植物も限られるというわけで、

そこで生きるためには巨体を維持するための

大喰らいより、体を小さくして少ない食料で

済むほうが都合が良いというわけだ。


**********************************************


■島に住む小型化する生き物たち■


「島」に住む生き物にはある傾向が見られるという。


・ウサギより大きな動物は小型化
・ウサギより小さな動物は大型化


とりあえず、島に住む動物で小型化したものを紹介する


ドワーフエレファント    学名(Elephas falconeri

ドワーフマンモス  

「ファルコネリ象」ともいう。

マルタ島など地中海に浮かぶ島々に生息していた

小型のゾウだ!!

体長は150cm、そして体高は90cm

現代では最大の陸棲動物といわれるゾウと

同じ仲間とは思えない小ささだ!

ペットにするにはあまりにも手頃サイズで、

室内でも飼えるのではないかという勢いだ!


ステゴドン  属名(Stegodon

ステゴドン  

大きい方はガネーシャ象 学名(Stegodon ganesa
小さい方はアケボノ象 学名(Stegodon aurorae


同じステゴドンでも大きい方の「ガネーシャ象」は

体高4mとデカく、インドで化石が発見されている。

つまり大陸に生息していた。

それに比べ、

アケボノ象は大陸から離れた島国「日本」で

化石が発見されており、島に生きる動物らしく

体高2mと小ぶりだ!


さらにステゴドンは東南アジアにも生息の場を広げ、

インドネシアの「フロレス島」にいた

ソンダーゾウ(Stegodon sondaari )や

フロレスゾウ(Stegodon florensis )は

わずか体高120cmほどしかなかったという。


そしてフロレス島といえば、

忘れてならないのがこれだ!!


フロレス原人  学名(Homo floresiensis

フローレス原人と現代人

↑フロレス原人     ↑現代人(ホモ・サピエンス)


島で小型化するのは象ばかりではない。

我われと同じホモ属にも、

1万8000年前のフロレス島で、この傾向が

起こっていたのだ!!


成人になった身長でもわずか100cm

4歳児なみの身長で、体つきは子供のような

頭でっかちではなく、成人のスタイルになっている。

つまり頭は小さく、

われわれ人間の脳容量は平均1400ccであるが、

フロレス原人は

脳容量はわずか380ccである。

これはチンパンジーの脳とほぼ同じ大きさで

ホモ属としてはもっとも脳容量が少ない。

しかしながら、

石器を作り、それを用いて狩りをし、

火をも使いこなしていたという。

脳は小さいといえど、人類のような

立派な生活をしていたのだ!


そして、

フロレス原人は

1万2000年前、フロレス島の噴火に巻き込まれ

フロレスゾウとともに絶滅したという。


*******************************************


おまけ

■歴史上の人物の脳容量■


ロシアの文豪  イワン・ツルゲーネフ(2012g)

ドイツの哲学者 カント(1600g)

夏目漱石(1425g)

成人の平均 (1400g)

明治の政治家 中江兆民(1310g)

アインシュタイン(1230g)

フランスの文豪 アナトール・フランス(1017g)


脳の大きさは賢さには、あまり関係ないようだ。


コメント

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1 ■フロレス島に噴火が起きていなければ

面白いことになっていたでしょうね。

2 ■大きい事はいいこと?

やはり大きい事は、エネルギーを無駄に消費し、小回りがきかなくなる
ということなのでしょうか?狭い場所に生活の場を移すと、おのずとサ
イズが小さくなるのは自然の法則かもしれません。

 また賢さは、脳の容量ではなく、脳のシワで決まると言うのを聞いた
事があります。要するに、脳の表面積が広ければ広いほど、脳の機能が
高いということです。

3 ■ありがとうございます

エウロパサウルスのイラストとブログの記事を見せて頂きました。ありがとうございます。同時期にリクエストした他の恐竜のイラストも密かに期待しています。

この記事のテーマである「島嶼矮小化」について、興味深いページを幾つか見つけました。続編の記事で紹介して欲しい古生物(恐竜を含む)が紹介されています。↓
http://en.wikipedia.org/wiki/Island_dwarfing
http://www5f.biglobe.ne.jp/~takaki1/TEREX/newdino/newdino003.htm

また、「島嶼巨大化」をテーマにした続編の記事も密かに期待しています。参考になりそうなページを紹介したいと思います。↓
http://en.wikipedia.org/wiki/Island_gigantism

4 ■無題

>>のびるぞうさん
俺が聞いた話では、しわも関係なさそうです。どうやら内部の神経密度が高く、さらに、その状況に対応した神経の繋がりが「賢さ」となるようです。

5 ■無題

しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!コメント入れた人の名前を間違えた……。
正しくはのびるぞうさんではなく、ハカセさんにです。すんません……。

6 ■コメントありがとうございます!!

のびるぞうさん>
もしフロレス原人が生き残っていたら、
我われ人類がフロレス原人と
どう接するのか、想像がつきません。
見せ物にするんだろうか。
おなじホモ属だから、動物園に飼育とはいかないかも。

ハカセさん>
脳のシワの多さで賢さが決まるというのはよく聞いたことあります。
ジグさんの
内部の神経密度や神経のつながり具合で決まるともいっていますね。

脳は神経の塊ですから、そのつながり方がけっこう左右されるかもしれませんね。

羊さん>
羊さんが紹介してくれたページを見ると、
この記事のドワーフマンモスという名前は
間違いでしたね。
ドワーフマンモスはシベリアのウランゲル島の小型化したマンモスを指すのですね。
なので、
地中海にいたのは小型化した象なので
ドワーフエレファントに変えました。

7 ■無題

 エウロパサウルスは「ヨーロッパのトカゲ」という意味なのでしょうが、こういう地名の入った生物名を見ると、「本当にこの生物につけて良かったのか?」と思ったりします。アルゼンティノサウルスのときは、「アルゼンチン人はいいなあ」と思いましたが。
 脳の大きさなどを比べて意味が出てくるのは種類が違う生物の場合のようです。それにしても、脳の大きさだけならゾウやクジラ、脳重/体重だとネズミが、人間より上なので、あてにならない気がします。

8 ■Ydditさん

なんと!
脳重/体重で人間に上回る動物がいたとは!
これを聞いて本当に脳の大きさは
あてにならないですね。

地名の入った生物名って、ネーミングに困って、なげやり感があるかもです!
エウロパサウルスもそうですね。
なんで地名でつけたの?って感じです。

9 ■無題

 エウロパサウルス(ヨーロッパのトカゲ)とは、
ずいぶんと安直な名前ですね。
もっと小さいという個性を生かしてもよかった気がします。
余計なお世話かもしれませんが。

 昔テレビで見た記憶があるのですが、
アインシュタインの死後、脳をスライスして顕微鏡で見たところ、
脳神経がビッシリ網の目の様にになっていたらしいです。

10 ■※ポロリ※さん

>アインシュタインの脳は神経はビッシリ。

やはり量より質ということですね。
その他に、アインシュタインの脳が小さい理由の一つに
彼はけっこう長生きしましたから、かなりの年齢で、すでにその時は
老化で脳は萎縮したということも
考えられます。

11 ■脳みそ

頭を使うと、脳の細胞から腕がにょきにょき伸びて、他の脳細胞とリンクするみたいです。
頭使ってない人は、リンクがあまりつながってないそうなので、頭の良さってそこら辺なんでしょうね。

もともと、人間って脳のほとんどは使ってないとかいいますから、構造が同じであれば、大きさなんてさほど関係ないのかな。

フロレス人は、本当に残念ですね。
でも、きっと昔の西洋人に見つかっていたら、いい見世物ってことで濫獲(?失礼。。)されて絶滅してた気がします。

そういえば、スペインあたりにも1万年くらい前まで人類以外のホモ属が生きてたんですよね。
会ってみたかったなー

12 ■小さい…。

小さい像さんがまだ、生き残ってたら、豚さんみたいにペット用とか出て来るんでしょうね。
そして、ペット界に「ミニゾウ」ブームとかやってきて、
飼えなくなったからって放して…。
日本にも、野生のゾウが…。
ぞぉ~っとしますね。

13 ■フロレス人

小さい、というのは究極の殺し文句ですね(笑)

でも、残念ですが私もひとやんさんに同感です。
噴火がなくても、大航海時代あたりにフロレス像と一緒に滅亡させられていたんじゃないでしょうか。
同族以外は敵か道具か、ですから、象は殺して役立て、ヒトは労働力にならなければ殺しておしまいとか。

ある日突然の噴火で絶滅も彼らには悲劇ですが、生まれ育った場所で自然の成り行きで最期を迎えられたことはある意味の幸福だと考えます。

14 ■無題

エウロパサウルス・・・

「木星の衛星エウロパに棲んでいそうなくらい小さいトカゲ」かと思った。

なんかカワイイ

15 ■たくさんのコメントありがとうです!!

ひとやんさん>
なるほど、脳細胞と脳細胞のリンク具合で賢さが決まるわけですね。
たしかにリンクされていない脳細胞は山ほどありそうです。
すべての脳細胞がリンクされたら
まさに神と呼ぶべきかもしれません!!

なんと!!
1万年前のスペインで別種のホモ属がいたのですか!
いったい何ヤツなのか調べようと思います。

マニ山シンジさん>
ペット用のミニゾウ・・・。
品種改良されて、チワワサイズの
ミニゾウとか登場しそうです。
ここまでくると、人間の保護で生きる動物だから、
野生にならないかもしれません。

ものぐささん>
う~ん、なんとも。
自然の運命で絶滅した方が確かにいいかも。
私も生き残っても、暗い歴史しか思い浮かびません。

不死鳥さん>
木星の衛星エウロパに空気なしの激寒で住むのは
無理でしょう(当たり前ですが)

16 ■脳かぁ。。。

脳は、神経細胞の繋がり具合で差が
出るみたいやなぁ。
あとは、左右をつなぐ脳梁の太さとかも(坂本龍一さんがかなり太いらしい)
不発弾の事故で脳を半分近く無くした少年も元気になってたし、
やっぱり若い時に、酒やタバコやらに手を出さず、幅広く使いまくるのが大事そうw
サヴァン症候群みたいに特定部位の欠損が他の部分の驚異的能力に結びついてるのもあるし。

(高齢者介護施設で働いているため)仕事柄、アルツハイマーで脳が萎縮していくと人がどうなるのか。。を肌で実感しています。

小型化といえば、今の昆虫は
大型の物が淘汰されて残ったんやっけ?
巨大なトンボの挿絵みて驚いた覚えが。。w

17 ■ホムラさん

左脳と右脳をつなぐ神経が太いほど
同時にいろんなことができる器用な人と
いわれています。
これは男性より女性の方が優れているそうですね。

18 ■無題

>同族以外は敵か道具か、ですから、象は殺して役立て、ヒトは労働力にならなければ殺しておしまいとか。
フロレス原人の方は生き残ると僕は思います。
事実、新大陸(アメリカ大陸)のインディオ達も
民族自体は絶滅してませんから・・・・・。
スペイン人はインディオ達を強制労働させ、
インカ帝国などの王朝を滅ぼしましたが、事典には天然痘やチフスなどによってインディオ達は
死亡したらしいです。だからフロレス原人も
絶滅はしないと思います。象の方は・・・・・・・、
ん~~味の問題でしょうかね。まずければ食用
にはされませんでしょうから。芸や乗り物にされるだけでは絶滅しないと思うんですが・・・・・。

19 ■エウロパサウルスってちいさいね

あれで成体だなんておどろきですね! 「ピロラプトルの漂流記」みたいですね。

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