2006-02-28 22:59:21

ウナギクエスト~ウナギの生まれ故郷を突き止めた!~

テーマ:現代~魚類

蒲焼でおなじみの「ウナギ」。


日本のウナギの消費量は年間約13万トン。

国民1人あたり1年で5匹のウナギを

食べている計算になるという。


99,5パーセントが、養殖ものであるのだが、

天然のウナギの稚魚「シラスウナギ」を

捕らえ集め、養殖場で育てているにすぎない。


幼魚(シラスウナギ)

↑ウナギの稚魚「シラスウナギ」


つまり、ウナギに卵を産ませ、

孵った卵から育てるという

完全養殖」は実用化されていないのだ。

ということは私たちは天然混じりのウナギを

食べているという、ちょっぴりお得な話なわけだ。


実用化できていない理由は

産卵・孵化する際の水温や水深など

自然界のウナギの生態が詳しく

わからないからそうだ。


それもそのはず。

ウナギは特定の海域で産卵するらしいのだが、

このウナギがどこの海から生まれ、やってくるのか

私たちはその特定の場所を知らないのだった!!

その産卵場所がわからなければ、

ウナギの卵が孵化する環境も

イマイチわからないというわけだ。


そのウナギがきまってこの場所にしか産卵しないという

海域を捜し求めて実に半世紀!

ついにその産卵場を突き止めた!!

(23日の朝日新聞の朝刊に載ってました)

http://www.asahi.com/science/news/OSK200602220062.html


じつにウナギが産卵する特定の場所とは

グアム島の北西200km

水深3000mの海底からそびえ立つ

2900mほどの高さの


「スルガ海山」!


ここがウナギの産卵場所だということがわかったのだ!

つまり、私たちが食べるウナギは

すべてここからやってきて、

最終的に私たちの胃袋に納まるというわけだ。


*****************************


ウナギの一生


それではウナギの一生はどうのような感じなのか。


親ウナギは「スルガ海山」で産卵。そして孵化。


葉型幼生

葉形幼生(レプトケファルス幼生)

これが生まれてしばらくしたウナギの姿だ!

この幼生が

北赤道海流に乗り、フィリピン沖で

黒潮に乗り換えて、日本や中国の沿岸まで

流れ着く。


幼魚(シラスウナギ)

シラスウナギ(ウナギの稚魚)

日本にやってくる頃には、このような姿に成長している。

ここから人間に捕らえられて養殖にされることもあるわけだ。


黄ウナギ

黄ウナギ

半透明の体だったシラスウナギは

次第に色素を帯び、成長して

ウナギらしい姿になった。

陸上に上がり、川や湖などの淡水域で

5~10年を過ごすことになる。

(ちなみに海で一生を過ごすウナギもいるとか)


銀ウナギ

銀ウナギ

やがてウナギは銀色の体色になり、

海に下り、

小笠原諸島づたいに南の海へ。

そして広大な海の中で

海底にそびえ立つスルガ海山で

ついに繁殖、産卵にいたるわけである。


スルガ海山。

そこはまさしく、

すべてのウナギ(ニホンウナギ)たちの

誕生と終焉の地であるのだ!


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コメント

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1 ■感動的でもあります。

ついに産卵場所発見って記事でしたね。
マリアナ海溝の何処かというのは前から判ってましたけど。
私は産まれて間もない幼生を発見出来るとしても、あまり特徴の無い海域になるだろうと思ってました。
しかし「スルガ海山」なんて立派な目印ランドマークが付いてるとは驚きです。
日本人のうなぎ好きは凄まじいですね。
養殖の方もレプトケファルスから仔ウナギ、親ウナギへと進歩してますし、感動的。
マグロ、ウナギなどは重要な漁業資源なので研究のスポンサーにも困らないんでしょう。
絶滅の心配されてる種の保存にもこの位力を注いだら良いのに、とも思ってしまいます。

2 ■スルガの国に茶の香り

しかしまだまだ謎の多いウナギですね
子供の本「4年の科学」にもウナギの繁殖は書いてありましたが、
産卵前のウナギは卵巣が発達して体が
パンパンになり、目が大きくなる
(深海に適応するためでしょうかね?)
しかし自然状態でそのようになった
ウナギは観察されておらず、飼育下での
モノによる想像だそうです。
また淡水に上がってくる理由もよくわからず
淡水性のウナギは実は少数派ではないか、てなことも聞いた覚えがありますが
私もウナギ好きなんで是非この辺は徹底解明して欲しいですね(^ ^)

3 ■スルガ海山のスルガは駿河のスルガ?

静岡出身の日本人が発見・命名したから「スルガ海山」なのでしょう。
深海魚から表層魚、川魚からまた深海魚へ・・・実にサケより劇的な生
崖を送るのが感動的です。
 あと、ウナギが繁殖するのは一生に1度だけだそうです。生まれ故郷
である深海に還る事はまさに命がけそのものでしょう。

深海でとれた銀ウナギ、はたしてどんな味がするのでしょうか?一度
賞味してみたいものですが、食った人はいるのでしょうか?

4 ■無題

すいませんが、少し疑問が卵から孵ったばかりの幼生はレプトケファルスではなくプレレプトケファルスです。
卵から孵化して一週間で変態していくのです。

5 ■クエストはまだ続く!

UMEさん>
スルガ海山って、やはり目立つようなシルエットをしてるのでしょうか。
一度、映像でも見てみたいものです。(透明度が悪くて見えないかな)
島国である日本は昔から水産業は盛んですね。
ウナギの研究になるとやはり資金調達できるのも頷けます。

ひろうすさん>
なんと!海で一生を過ごすものが大半というのは、意外です。
そのような中、なぜ少数派が淡水域で過ごすのが
謎は深まるばかりです。
いやぁ、なんとも、
質がいいとは思っていましたが、
子供向けの本とはいえ、
大人でもかなり楽しめる内容ですね。

ハカセさん>
やはりスルガ海山のスルガは「駿河」でしたか!
地図ではあまり静岡から離れすぎていて、なぜ「スルガ」なのか
わかりませんでしたが、
静岡出身の人が発見したからなのですね。
しかし銀ウナギもそうですが、
卵もちのウナギも食ってみたいところです。

永田さん>
ご指摘どうもありがとうございます!
記事の文章がまちがっていますね。
訂正しておきます。

6 ■無題

ふとしたきっかけで、ある事を思い出しました。
それはある学習マンガの影響で、子供の頃、ウナギの産卵場所はかの
サルガッソー海だと思い込んでいたことです。ここってヨーロッパウナ
ギの産卵場所だったのですね。詳しくは・・・↓
http://hakubutu.cocolog-nifty.com/news/2006/02/news_made_in__7d30.html

7 ■ハカセさん。

サルガッソー海。それは魔のバミューダートライアングルのところですね。
紹介してくれたページには
ヨーロッパウナギを日本の湖などに
逃がして、産卵で海を下るときは
サルガッソー海までいくのだろうかと書いてましたが、
さすがに無理でしょうね。遠すぎます。
スルガ海山にも行けなさそうです。
このときのヨーロッパウナギはどう
行動をとるのか興味があります。

8 ■無題

ウナギの生殖地が見つかったというお話、こちらの
記事で初めて知りました。これで完全洋食への道が
開けた…のでしょうか。うなぎは大好きなので、ぜひ
頑張ってもらいたいものです。

もっともシラスウナギは、むかしは「ドンブリ一杯で
金の価値がある」とまでいわれ、養殖業者の間では
高値で取引されていたそうで(いまでもかな?)、
そういう業者さんは困ってしまうかも
しれませんが…

9 ■ヨシカズさん

最近はなんでもシラスウナギの不漁で価格が高騰しているとか、しないとか。
漁獲量にもよりますが、1匹300~500円で取引されているとか。
シラスウナギはめちゃくちゃ小さいので1kgで100万円もするとか、しないとか。
シラスウナギどんぶりなんて次元を超えた贅沢な一品ですね。

完全養殖は研究段階では成功するも
水産業の実用レベルでは孵化からの養殖では大半が途中で死んでしまい
まだ実用できてないのが現状だとか。

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