2005-10-24 22:46:11

子殺し

テーマ:動物、古生物うんちく

動物は種の保存のために、

繁殖の仕方にもいろいろ工夫したりするなど

子孫を残そうとする。

しかし動物の中には同種の子供を殺す

「子殺し」というそれとは相反する行動をとることも

あるという・・・。


三畳紀の終わり頃、この頃は地球に恐竜が現れはじめた頃、

ほっそりとした体つきの恐竜がいた。

コエロフィシス  学名(Coelophysis bauri

コエロフィシス

鳥のクチバシのような口には、細かな鋭い歯が並んでいた。

その鋭い歯でトカゲや昆虫などを捕らえて食べたという。

発掘されたこのコエロフィシスの化石には

腹部に同種の小さな遺骸が発見されている。

それはなんと!

生まれて間もない子供を食べていたこと

になるのだ。


しかし恐竜の場合、共食いが

わりと頻繁にあったのではないかといわれ、

コエロフィシスが子供を食べたのも

子殺しというより共食いの1つだと思われる。


そして現代では

真の子殺しをする動物がいくつかいた!


ハヌマンラングール
 学名(Semnopithecus entellus

ハヌマンラングール

猿の仲間であるが、

インドの医術と魔術を司るというハヌマーンという

それはそらはとても偉い神様が仕える

聖なる猿だと人々から崇められているという。

そんな猿が平然と子殺しをやってのけるというから

驚きの聖なる猿だ!!


ハヌマンラングールは

オスのボス猿を中心にたくさんのメスを従え、

その子供たちで群れを形成している。

その群れの周りには若いオスの群れがいて、

いつも、ボス猿の座をねらっているという。


そしてボスの座を狙う若いオス猿が

ボス猿に戦いを挑んできた!!

ボスの座決定戦

ここでボス猿がやられると

若いオス猿はボスの座を奪うことになり、

メスの群れを乗っ取ることになる。

そしてメスたちに交尾をせがむことになるのだが、

子持ちのメスは発情していないので

交尾は拒否されるのである。


それならどうする?

そう、そこで「子供」を殺す選択をとるのである!!

ハヌマンラングールの子殺し

子供の殺戮が容赦なく、繰り返され

すべての子供が殺された。

そして2、3日後、

子供を失ったメスは再び発情・・・。

そして子殺しをした新しいボス猿と

子孫を残すことになるという・・・・。


しかし、子殺しとはまったく逆の猿もいる。

コモンマーモセット  

学名(Callithrix jacchus

コモンマーモセット

同じ猿でも中南米に生息する

タマリンやマーモセットという猿は

血縁関係に関わらず、たくさんのオスが

協力し合って子育てをするという。

ハヌマンラングールの子殺しの話の後に

このような話を聞くとホッとする。


このようにオスが子殺しをし、群れを乗っ取るという動物には

あの百獣の王、ライオン に、鳥類ではツバメなどが見られる。


これは種全体の繁栄より、自分という個体の子孫を

残すための行為といえる。

しかし我々、ヒトは幼児虐待、赤ん坊を産み捨てる母親など

「子殺し」ならぬ「わが子殺し」をする。

最近マスコミで騒がれ、そういった行為が増えたと錯覚しがち

だが、昔からそんなことがあったのかもしれない。



コメント

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1 ■ほかには

あのハムスターもそうですね。
自分の生んだ子を食べることがありますから。

2 ■利己的?

非常に興味深いお話でした。
トラックバックさせていただきます。
種の保存か個体の保存か?
生き物の世界は深いですねえ…。

3 ■検索したら、

チンパンジー、バンドウイルカ、ジリスなども子殺しするんですね。
猫もハムスター同様出産直後にストレスがあると「わが子殺し」しちゃうって本で見ました。
ライオンやハヌマンラングールの子殺しは生活の余裕を感じます。
必死に種の保存に全エネルギーを使わなくて良いから個体ごとの「わがまま」で有力遺伝子を残そうとしてるんじゃなかな?
ハヌマンラングールは地元で愛されている神の猿なので地元民に「子殺し」の話題をしても、
『ハヌマンはそんな事しないよ!』って怒られるそうです。

4 ■なんと!

バイキンマンさん>
意外とそんな身近なハムスターに子殺しをするとは・・・。
子殺しは動物界で意外とポピュラーな生態なのか!

うつほさん>
私たちのような高等な動物だと利己的になるのかも。
人類の存続を考えるより、
自分の家族を考えますね。

UMEさん>
やはり、地元でそんな話をすると
怒られますか。
宗教がらみからなんでしょうが、
そんな話を聞くと
天動説と地動説を思い出させます。

5 ■交尾と子殺し

ライオンやイルカの子殺しの話をきくと、こいつ等は子孫繁栄どうこうよりも単に交尾したいだけなんじゃないのかと思うことがあります。なんせイルカには網に引っかかって虫の息のメスをやり逃げするオスがいるくらいなんですから思わず「助けてやれよ!」と突っ込みたくなりますよ。

6 ■やはり目的はそれですか!

やはり交尾したいだけ・・・。
う~ん、単純にそれはそのとおりだ。わかりやすい!
しかしイルカの話はひどいですね。
これではイルカの好感度ががた落ちだ!!

7 ■う~ん

人間にもイルカみたいな事する奴もいますね(レイプ)。それからオス(男性)には子供に交尾をせがむ奴もいるくらいですから。他にもメス(女性)には他のオス(男性)と交尾したい、ただそれだけで子供を殺すのもいるとか。こういうとハヌマンラングールよりキツいと思います。

8 ■人間の場合は・・・。

人間の場合は繁殖行動というより、
快楽のためにやるというのに大部分がウェイトがしめられていますからねぇ~。
繁殖のため以外の交尾といえば、
ボノボが有名ですが、
仲間同士の食べ物などの争いを避けるために、
母親、子供、相手が誰であろうと交尾をし、
コミュニケーションを図っているといわれます。
これで仲間同士が平和に過ごせるんだとか・・・。

9 ■人間がちょっかい出さなければ・・。

小鳥もやります。卵を暖めている時期に人間(飼い主)が興味本位で卵を見ようとアレコレして親鳥にストレスが溜まって、卵を自分で食べちゃいます。その段階で、その鳥は「味を占め」、以後卵を食べるようになり繁殖できなくなるとか。ライオンの遠縁に当たる猫も、下手に人間が子猫を可愛がってに臭いをうつすと親猫は子猫を皆食べてしまいます。妹が幼少の頃やってしまい、以後猫は好きになれないそうです。うちの親類も経験があり、階段に子猫の生首が転がっていたとか。

10 ■無題

>ライオンやイルカの子殺しの話をきくと、こいつ等は子孫繁栄どうこうよりも単に交尾したいだけなんじゃないのかと思うことがあります。
違います。(断言)彼らにとっての子孫繁栄は「己の遺伝子を残す」事が最終目的です。だから、前のボスの子供を皆殺しした後に、「自分の遺伝子を」受け継いだ子に置き換える。そうして確実に、遺伝子のバトンを次世代に渡すのです。前ボスの子供だからって殺すのは・・と私も思っていましたが、いつ死ぬか分からない自然界では、そんな悠長な事は言ってられないのでしょう。

11 ■ひょっとしたら…

コエロフィシスの場合は「マウスブリーディング」の失敗では…・
と『国立博物館物語(岡崎二郎)』のネタを思い出しました。

12 ■すごすぎる!!

さださん>
私も仕事の現場で妊娠している野良猫を飼っていたことがあります。
(飼うというより、いつも来ていた)
子猫を5匹ほど産みました。
(猫は人に隠れて産むといわれますが、バリバリ人前で出産してました。)
子猫はもちろん触りましたが、
ある日突然、親猫と子猫たちが
忽然と姿を消しました。
それってもしかして子猫が食べられたってことか・・・。

早中晩さん>
あの細い口蓋で口内保育は
できそうもありません。
子供もそこそこ大きめだし。

13 ■無題

>>違います。(断言)彼らにとっての子孫繁栄は「己の遺伝子を残す」事が最終目的です。だから、前のボスの子供を皆殺しした後に、「自分の遺伝子を」受け継いだ子に置き換える。そうして確実に、遺伝子のバトンを次世代に渡すのです。

ということは動物たちには
交尾=繁殖行動
という認識があるということですか?

14 ■自然って厳しい・・・(汗)。

>ということは動物たちには
交尾=繁殖行動
という認識があるということですか?

「認識」というものではなく「無意識」の内だと俺は思います。人間のように生態系を脱出した生き物にとって繁殖活動はただの儀式的行動となっていますが生存競争の中の生き物にとっての最終目的は競争を勝ち、子孫を残す事だと思います。人間にとっては残酷卑劣な行為に思えることも動物にとってはそのような外聞を切り捨てる他「勝つ」手段はかなり少ないかもしれません。
なにやら支離滅裂になったかも・・・(汗)。

15 ■無題

ディメトロドンも共食いを子殺しを
しませんでしたか?

16 ■無題

猫も子殺ししますよ。
母猫が子猫を殺す例は他の方が既に挙げていますが、雄猫は子猫を噛み殺す習性があるそうです。
理由は、子猫を失った母親は次の子供が欲しくなり発情する→交尾できる機会が増えるからだということです。わが子を殺した雄と交尾するわけですな。
所詮、それが生物の本性なんでしょうねぇ。
誰ですか?「一番醜いのは人間」とかしたり顔で言ってる阿呆は。
生物皆兄弟ですよ(悪い意味で)

17 ■無題

リチャードドーキンス著の利己的な遺伝子という本で、
それらの説明がなされていますね。
重要なのは個ではなく遺伝子であるといいます。

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  • 1 ブログタイトル:うつほ☆ワンダーランド
  • 記事タイトル:人を食った話
  • 記事概要:様々な生物が、冬眠をします。わたしも多分その類でしょう。 日照時間が短くなり、気温も低くなる。 活動がゆるやかになっても、おかしくありません。 でも、人間は、気候の変化に耐えるように文化を形成してきました。 今日は、眠いながらも、人間について考えてみたい