2008-08-04 17:43:33

異説・柿本人麻呂

テーマ:万葉の世界

     


       

       (猿丸太夫 実は柿本人麻呂)


 古代史研究家・小林恵子(やすこ)の万葉テキストも、前半の終りに近づいた。今回は、万葉後期に最も多く登場し、歌の聖とも言われた謎の歌人・柿本人麻呂についてである。小林恵子は言う。柿本人麻呂は百済の貴族で、百済で生まれ育った。百済が唐、新羅の侵攻を受け滅亡したのは660年。その前後、百済から多くの王族や貴族が日本に亡命してきた。柿本人麻呂もその中の一人だった。


 672年、壬申の乱が起きた時は、人麻呂はまだ14歳に過ぎなかった。人麻呂が宮廷歌人として持統帝に仕え、華々しく万葉に登場してくるのは690年、人麻呂32歳である。帝の行幸の度に従駕し、数多くの寿歌を献したにしては人麻呂の名が日本書紀に全然出てこない。代わりに柿本猿と云う名で出てくるのは、何らかの理由で人麻呂が日本書紀の編者から疎まれたため名前が消されたものと推測される。


 百人一首で知らぬ者無い「おくやまに 黄葉踏み分け なくしかの 声聞くときぞ秋は かなしき」という歌、これは猿丸太夫の作である。この歌の上の句の最後の五文字の二番目と三番目の「くし」を、下の句の最後の五文字の二番目、三番目に嵌め込むと「かくしなしき」となり、隠し名をしたという意味の暗号になる。


 更にこの歌の万葉仮名は十八文字であるが、これを六字毎、三行に並べると、

     奥山乎黄葉踏

     別鳴鹿之音聞

     時曾秋者悲敷

となり、これの二行目の三つ目の「鹿」と、一行目の四つ目の「黄」と、二行目四つ目の「之」と、三行目四つ目の「者」と、二行目五つ目の「音」と、規則的に(N字型)に拾って行くと「鹿黄之者音」という文字列が得られ、なんと(かきのもと)と読めるのである。


 これは、隠し名は柿本であると解き、猿の本名が柿本人麻呂であると知らせる暗号で、偶然の悪戯ということはありえない。百人一首の猿丸太夫という人物は、紀貫之の「三十六歌仙」にも名を連ねているが、生没年・伝不詳という謎の人であるが、柿本人麻呂の謎を解く者と言われている。八海老人説は、日本書紀の偽装を知っている紀貫之が、「奥山に」の歌に託して、後世の人に残したメッセージのような気がする。平安から鎌倉時代に掛けて、「いろは歌」のように、歌の中に隠し言葉を読み込むことが流行ったことがあった。「いろは歌」の七字目毎に拾って行くと、「とがなくてしす」(咎無くて死す)となるのを思い出して欲しい。


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