2月7日(日)中日劇場で紫子が終演。
隣に座っていた師匠が「事務局長いかがでしたか?紫子。今日の公演のテーマはずばり一言で!」と質問されました。
思わず口にした言葉は「アンティークTakarazuka」です。
まさに「温故知新」古きをたずねて新しきを知る・・・そんな言葉が似合う作品でした。
皆さんもご存じ通り、この作品は1987年に星組によって上演された作品です。
その後、再演が望まれていたにもかかわらず、封印され、2010年月組の霧矢・蒼乃の両トップのお披露目公演として再演された作品です。
しかし、23年前の作品であるにもかかわらず、全く古さを感じない。というより、こんな作品を昔の宝塚歌劇は上演していたのか・・・そう思っただけで、過去の宝塚歌劇の凄さを感じました。
舞台ですので人それぞれ見方や感じたもさまざまだと思うのですが、この紫子の生き様を見て、責任ある立場に置かれる人間は、いかにあるべきか。
リーダーとはこうあるものだ・・・部下に対してどのように接して行けばよいのか。
紫子を自分の立場に置き換え、舞台を観ると、今の自分は本当に危機管理に対して的確に行っているのか?もし不測の事態が発生した場合、危機を回避するだけでなく、部下をしっかり守る事ができるのか。
とても考えさせられました。
ちょっと堅苦しい話になってしまいましたが、また独断と偏見の感想をアップしたいと思います。
なお、いつもと同じ事なのですが、一部ネタバレの部分もございますので、ネタバレを望まれない方につきましては、閲覧をご遠慮下さい。
【風俗店に通う風吹】
色男の風吹が通う風俗店。
ちょうど繁盛していて、風吹のお相手をしたのが紫子。
しかし、これまた風俗店でのお仕事は初めてであるにもかかわらず、逆に躊躇する風吹を襲う紫子。
原作でもこの場面がコミカルで面白い・・・はたして舞台では、どのように演出されているのか・・・原作と同じように、青樹氏演じる風吹を霧矢氏演じる紫子がしっかり襲っていました(^0^;)
その後、当然、風俗店ですので屏風の後ろで2人が消えて・・・しばらく出てこない。
ここがまたエロイですな~(^0^;)
【美しい姫】
歌劇によりますと、蒼乃女史は今まで和物の舞台経験がないということでした。
しかし、今回の舞台ではみごとに舞鶴姫を演じておりました。
美しいです。
しかし、紫子は女性・・・舞鶴姫結婚したからには、当然、夜のお勤めを行わなければならない・・・。
自分の代役を自分の恋人である、風吹に依頼する訳です。
舞鶴姫も身代わりの男性であるにもかかわらず、その男性を受け入れる・・・。
そうした行為に及んだのは復讐・・・美しさゆえ、この復讐を告白する場面が恐ろしい・・・。
蒼乃女史・・・夢咲女史の新たなライバル出現です。
【般若の面】
自分の家を守るためとはいえ、自分の恋人、しかも自分の処女を捧げた恋人を他の女性のところに送り込む気持ち計り知れない苦悩があると思います。
その苦悩を般若の面による舞で表現しています。
舞台も舞鶴姫と風吹が交わっている部屋が作られ、そこで2人が妖艶なダンス。そして「あとは皆さん想像してね♪」と言わんばかりに部屋が真っ暗になるんです。
その横で紫子が舞うんです。
この場面は、複雑です。
ここである女性は「どうして男は、好きでもない男性とそういう事ができるんですか?」と質問しました。
もしそんな事を聞かれたら「それが男性の生理です。愛情と快楽は別のところにあるんです。女性の皆さんが、お腹一杯なのにデザートは別腹で食べる事ができるでしょ。それとよく似た現象です。」と答えたら、軽蔑されるでしょうか(^0^;)
ちなみに師匠は「どれだけ風俗に通っても、風吹のように最後に愛する女性を見つけたら良いんです。」と行えになっておられました。(^^;)
【散りの美学】
日本人のDNAとでも申しましょうか?
「桜は散るから美しい」・・・日本人の心の中に宿っている「散りの美学」がこの舞台では、しっかりと表現されていました。
お互い首を切り、抱き合いなが炎に包まれ最後を迎え無頼は幕を下ろします。
最後のシーンもジーンときます。
【師匠のかなわぬ夢】
師匠は、紫子主演後「この作品をとうこさんちえちゃんで観たかったと話していました。
当然安蘭けいは紫子、そして柚希礼音は風吹です。
この意見には、私も賛成です。かなわぬ夢ですけど、観たいです。
【霧矢氏の偉大さを知る】
今まで、瀬奈氏の存在が大きかったので、そんなに霧矢氏の存在を意識していなかったのですが、こうしてトップに立った姿を見ると、歌も上手ですしお芝居も上手い・・・霧矢氏の偉大さを見せつけられた舞台でした。
【おわりに】
久しぶりに感動した作品を観ました。
昔の宝塚ファンの皆さんは、きっとこのような作品を観ていたら、今の作品に対して満足できない人が多いのかもしれません。
霧矢・蒼乃ペアの誕生は、他の組もうかうかしれられませんね!
紫子で、リーダーとはいかにあるべきかを勉強するか?
古典エロティズムを楽しむか?
紫子・風吹の愛の生き様を堪能するか?
霧矢・蒼乃ペアの誕生を喜ぶ!
いずれにしても、一見の価値がある作品だと思います!