岡野朋一ブログ ~数的処理 特講~

まちを創る、未来を創る、
大事な公務員受験生へエールを贈ります


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特別区の面接カードはここ数年変わっていませんが、1回目の面接カードの1つ目の質問が、
「今までに最も力を入れて取り組んだことは何ですか。(複数回答可)」
というものです。
この質問は回答欄の行数も多く、何をどのように書けば良いのか悩んでいる人が多いので、今日はそれについて書きたいと思います。

Ⅰ 直近のことを書け
まず基本的なことですが、この質問は「過去」について聞いています。
面接官は「過去の延長に今があり、今の延長に未来がある」という考えで、「過去」について聞くのです。
したがって、受験生は原則、直近のことを述べるべきです。
数年前、
「私が最も力を入れて取り組んだことは、大学受験です」
「私が最も大きなプレッシャーを感じたのは、大学受験当日です」
と書いた人がいましたが、こうなると面接官は、「学生生活の中では何もないのか」と思ってしまいます。大学受験が人生のピークで、その後はまったり、ゆったり過ごしてきた学生を採用したいとは思いません。
したがって、原則、学生なら学生生活の経験を、社会人なら社会人経験を書くべきです。

Ⅱ どんなエピソードを書くか
次に本題の「今までに最も力を入れて取り組んだこと」についてです。
これは「打ち込み度合い」について聞いています。
「今まで何にも打ち込めなかった人は、将来も仕事に打ち込めない」というロジックです。
したがって、純粋に自分が「打ち込んだこと」を書けば良いのであって、特筆すべき成果がなくてもかまいません。
つまり学生なら、「学生生活の中で」「最も打ち込んだこと」を書けばいいのですが、これがなかなか書けない。何とかひねり出して書くのがアルバイト、サークル、ゼミの3つで、中でもダントツに多いのがアルバイトです。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。
アルバイトの経験を書きたがる受験生の中には、その経験が社会に生きると思っている人がいますが、これは大きな勘違いです。
社会人からすれば「しょせんバイトだろ」という思いがあるので、どうしても軽く見られてしまいます。
では、サークルやゼミなら良いのか、というとこれもまた難しい。
部活のように本気で取り組んでいるサークルなら、面接官の評価も高いでしょうが、多くのサークルは楽しむことが目的です。また、ゼミも内輪だけの話で終わってしまうことが多いため、面接官の心を揺さぶるような話にはなりにくいのです。

Ⅲ 固有の体験を盛り込め
では、どのように書けば良いのか。
それは、固有の体験を盛り込むことです。
例えば、私が昔、居酒屋のアルバイトをしていたとき、店長からこう言われました。
「いろんなお客さんが来るけど、その全てのお客さんに感謝できたら、月50万の給料が取れる」
その店長は、いろんなお店で店長をやってきた人で、いわば「店長のプロ」でした。私がアルバイトをしていた店にも、ヘッドハンティングで店長を任された人です。その人が自分の経験から、先ほどの言葉を言ったのです。おそらく、実際に月給50万もらっていたんだと思います。
例えば、私がこの体験を盛り込んで書くと、次のような感じになります。(私自身の本当の経験なので、気恥ずかしいですが)

「私が最も力を入れて取り組んだことは、居酒屋のアルバイトです。その店には、オープニングスタッフとして入り、約2年間、アルバイトをしていました。お店には、様々な立場、年齢のお客さんが来ます。中には横柄な態度を取るお客さんもいて、嫌な気分になることもあります。そのことを店長に相談したところ、『全てのお客さんに感謝する』という心構えを聞き、目からウロコが落ちるような思いがしました。自分は、自分の立場でしかお客さんを見ていないことに気づいたのです。その言葉を聞いてから、仕事に対する私の姿勢も変わり、有意義なアルバイト経験ができました」

つまり、打ち込んでやっていたから、嫌なお客の対応に悩み、店長に相談し、大事な言葉を授けてもらった、というストーリーです。
このストーリーは、もはやアルバイトの話ではありません。たまたま、バイト先で知り合った人生の先輩(店長)から大事なことを学んだ、という「私が学んだ」ストーリーなのです。

Ⅳ 学生は「学んだこと」に力点を置け
学生の本分は学ぶことです。学問だけではなく、友人関係、恋愛、アルバイト、サークルを通して、社会に出るための経験を積むことです。この「学ぶ」という本分に関しては、社会人にも負けないはずです。
ですので、学生の受験生は、「学んだこと」に力点を置いて、面接カードを書くべきだと思うのです。
社会人の中には、上司にどやされながら、半泣きで営業に回っているような人もいます。朝方まで取引先を接待して、会社で仮眠だけとって、翌日も仕事、というような人もいます。
こういう社会人は、この経験そのものが、言わば「訓練」になっています。
学生は、こういう訓練を受ける場面は少ないと思いますが、意識的に学ぶことはできるはずです。面接直前で、これから学ぶわけにはいきませんが、今までの経験を棚卸しする中で、「何を学んだか」を考えて、面接カードを仕上げてください。


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