オカミのナカミ

広島のすみっこで居酒屋を営む女将のブログです

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長州小力の紹介で、とあるファミリーが来店した。
夫婦に中学生の娘ひとりという家族構成である。
コリキの友人だというそのファミリーの母親は、40代のように見えたが、スタイルが良く、ファッションも若々しい。
ショートボブのぱっつん前髪、オーバーサイズのロングTシャツに、足元は白のコンバースだ。
ただ、なんの香水を使っているのか、バニラのようなアーモンドのような香りが、少々ミスマッチな気もしたが、それとて特に気にならないほど全体的に溌剌とした印象で、斜に構えたアンニュイ路線のコリキとは真反対の雰囲気をかもしている。





へぇ~、コリキの友達とは思われへんなと思いつつ接客をしていたら、それが完全に間違いであることが数分後に判明する。
発信する雰囲気が違うだけで、話す内容がコリキとそっくりなのだ。
自分のことしかしゃべらない。
たまに他人が話題になると、たいてい悪口である。
その中でも痺れたトークが、娘との関係性に関するものだった。






ええ、娘とは本当に仲がよくて、服の貸借りはしょっちゅうしてます。
サイズも私と、あまりかわらないんです。
お母さんていうよりお姉さんみたいだねって、よく言われるんですよ☆
ねぇ、A奈(娘の名前)、この間も誰ソレさんに学校で言われたわよね?
あらいやだ、肌がキレイだなんて、オカミさんたら、上手なんだから。
ありがとうございます。
でも正直、同級生からも、若いねって言ってもらえるんですよ。
娘と一緒にスピンズやイング(聞き間違いかも。スピンオフかも)にも買い物に行きますしね。
あ、ジーユーやしまむらも行きますよ。プチプラ大好きなの☆
今度、娘と双子コーデに挑戦してみようかしら、なんて話もしちゃったりして。
ウフフフフ。




悩み事、恋愛のこと、将来のこと、A奈はなんでも打ち明けてくれますよ~。
やっぱり女同士だからかしら。
こころが許せるんでしょうね。
母親っていうより歳の離れた友達って感覚ですね。
こないだ、彼氏にネックレスをもらったんだって見せてくれました。
あ、A奈。オカミさんにも見せてあげたら?彼氏からもらったネックレス。




まぁ、オカミさんとこも娘さんふたり?
え?恋愛も、悩み事も相談されたことがないんですの?
それはオカミさん、ちょっと残念かも。
娘のいちばんの親友になれるのに~、母親は。
親友がいつも近くにいるから、たとえ学校で何かあっても寂しくないし孤独にもなりませんしね。
親友だと、秘密もないしウソもつかないもんですよ。
そうか~、その機会を逃しちゃったか~☆
あ、でも今からでも遅くないですよ。
ぜひ娘さんに寄り添ってあげてみてくださいね。





あ~、でもこのお刺身美味しい~!
近かったら、毎日でも来るのにざんね~ん!!






・・・・という話が延々続く。
こういう方はたいてい、ご近所になっても毎日来ないことを経験的に知っているオカミ。
リップサービスはありがたいが、いつまでもこのお席ばかりにいるわけもいかず、彼女のブレス(息継ぎ)の合間を引き取り、ビッグスマイルを投下してテーブルを離れた。







それにしても、なんでも親に喋る、隠しごとのないティーンネイジャーって、怖ないか。
親という、時に理不尽な、経済権力たる存在には言えない、言葉にならない自分の小ささ、もどかしさ。
ナニモノのになれるのかわからない不安と孤独。
抑しがたい衝動や焦燥。
同級生という狭い世界にある絶対的なヒエラルキー。
女子特有のフレネミー。
エゴと承認欲求の塊をコントロールできずに、黒い感情を誰にも言えずに、自分をただ守るためだけにウソをついたり、逃げ出したり。
そんなゲスい感情を、体内でずぶずぶと発酵させててほしいわ10代は。
その混沌としたもんが、30代とか40代で味になって出てくんのよ。
10代で味わう孤独と不安と秘密が、人間を深く、ややこしく、おもしろくすんねん。
いや、オカミの私論やけどな。






コリキの友人の娘が、なんとなく気の毒になったが、いやいやと頭を振る。
そんなことを、人さまの娘に思うこと自体、まさにオカミの思い上がりであろう。
僭越にも程があるわ、と自分自身を戒める。
子どもは意外にわかっているものである。






ところで、そのコリキの友人。
その甘い香りはシャンプーですか?と聞いてみたところ、どこそこのなんとかオイルでパチョリ&バニラという答えが返ってきた。
パチョリがなんとなく、チョップ的な語感でプロレスの技のようである。
オカミは人知れず含み笑いした。
そういえばツイッターかインスタで見た、あのハンドルネームは彼女にぴったりだ。
彼女が、あの名前でコリキとペアを組んでくれたらおもろいのにと、レジで会計をしながら、その妄想は加速する。
外に出て、彼女とその家族を見送りながら、オカミの頭には一句浮かんでいた。








キミがパチョリと言ったから
リングネームは消臭小力








俵万智さんほどの含蓄もなし、おまけにオリジナルでもないので、この歌はぜひ、読み人知らずで願いたい。











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