第3セクター「いすみ鉄道」(本社・千葉県大多喜町)は28日、全国初の公募運転士4人の採用内定を発表した。

 同社が所有するディーゼル車運転の国家資格を取得するには、1年半から2年の訓練が必要だが、この間の費用700万円はすべて自己負担というのも異例。内定者は5月10日の正式採用後、同社の契約嘱託社員として訓練に入る。

 運転士を目指すのは、いずれも男性会社員で、千葉、東京、広島県の40歳代と埼玉県の50歳代。約1か月間の募集期間中、同社には全国各地から100件近い問い合わせがあったという。今月15日の期限までに6人が申し込み、18日の選考試験で、意欲や訓練が継続可能な経済状況にあるかなどを考慮し、4人が選ばれた。

 内定者からは「子供のころからあこがれていた運転士の座が目の前にある」「人生の後半を夢の実現に挑戦したい」「鉄道を通じて地域社会に貢献したい」など、従来は鉄道会社員しかなれない運転士への可能性が開けた喜びの声が上がったという。

 同社が運転士の自社養成に踏み切ったのは、所有する全6両がディーゼル車という事情がある。運転士11人のうち10人が40~60歳代で、いずれもJRのOBか派遣組。鉄道車両の大半が電車となった今、ディーゼル車運転の国家資格「動力車操縦資格(甲種内燃)」を持つ人は減り、外部からの補充は困難な状況という。

 今回の公募について、鳥塚亮社長は「鉄道の運転士になる夢を実現させてもらうのが狙い」と語る。同社は経営再建中のため、鉄道ファンの心理をくすぐりながら、訓練費用の自己負担を求めることにしたが、「社会経験を積んだ人たちなので、鉄道事業に新風を吹き込める」(鳥塚社長)と期待は大きい。

 同社の存廃は、今後発表される決算状況などを踏まえ、最大株主の県や沿線4市町長らが、7月にも判断を下す。鳥塚社長が就任した昨年以降、アニメキャラクターを活用し、沿線全体を「ムーミン谷」に見立てる戦略が観光客の人気を集めており、公募運転士の取り組みも再建への判断材料になるとみられる。

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