12月02日 17時58分 NHK

新潟市の小学校で、原発事故で福島県から避難してきた4年生の男子児童が担任の教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれたとして1週間以上学校を休んでいることがわかり、新潟市教育委員会は心を傷つける不適切な発言だったとして謝罪しました。

これは新潟市の教育委員会が記者会見して明らかにしました。
それによりますと、東京電力福島第一原子力発電所の事故で福島県から新潟市に家族と避難している小学4年の男子児童が先月、担任の男性教諭から教室で名前に「菌」をつけて呼ばれたとして1週間以上学校を休んでいるということです。
教育委員会によりますと担任の教諭は「映画やネットで有名な『アナキン』や『ヒカキン』など親しみを込めて片仮名の『キン』をつけてやりとりすることがクラス内であり、他の児童の名前にも『キン』をつけて呼んでいた。『菌』という意味ではなかった」と説明しているということです。
しかし男子児童は担任教諭から名前を呼ばれた日の数日前に「同級生から名前に『菌』をつけて呼ばれている。近くを通るなという避けるそぶりをされる」とこの教諭に相談していたということです。
教育委員会は「いじめの相談を受けているにも関わらず児童の心を傷つける不適切な発言だと言わざるを得ない」として謝罪しました。
教育委員会はいじめがあったと認定した上で、今後担任の教諭が児童と保護者に謝罪し、児童が学校に通うことができるようカウンセラーなどを派遣してサポートするとともに指導体制を見直すとしています。