PTAの文集に「父の思い出」~死神の話~を書きました。 | 但馬、豊岡のお墓のプロ、おおきた石材店です。

PTAの文集に「父の思い出」~死神の話~を書きました。

ついに締め切り間近、6年生の役員さんからも原稿の依頼。

これで私の子供3学年全てに原稿を書くことに。

いい加減、断れよ、といわれそうですが、頼まれた以上、引き受けます!

何しろ、日本一頼まれやすい石屋を目指してますから。




      父の思い出  ~死神の話~
                                        大北 和彦

今年のお盆、父の一周忌をしました。
その時、ある講演で聞いた「死神の話」と言うのを思い出しました。

  死神と言って誰もが思い出す、大きなカマを持った黒いマントを羽織ったようなのは死神ではなくただの空想
  の化け物。
  本当の死神とは字のとおり「死をつかさどる神様」です。

  父親や母親との関係がうまくいっていない人。
  さまざまな理由で親を憎んでいたり、
  中には「早く死んでほしい」と本気で思っている人がいるとする。
  そして、
  本当に死んでしまった時、「ほっとした」と感じるかも知れない。
  だけど
  それほど憎んでいた親が死んでしまって半年たち、一年過ぎると嫌いなところはどんどん忘れてい き
  良い思い出はいつまでも忘れない。
  それは「死神」の力なんだよ。
  死神が死を通して関係を清算してくれたんだよ。

と言う話です。

私も父とはあまり良い人間関係を築けてはいなかったです。
会話も少なかったし、イライラして不機嫌な態度で接したこともありました。
でも、こうして一周忌を迎えてみると、
嫌な思い出さえも懐かしい思い出になっています。
これも死神の力なのでしょう。

人はいつか必ず死にます。
大好きな人はもちろん、大嫌いな人ともいつかは別れて会えなくなるのです。

そうなら、
せめて、

顔を見ているときくらい、やさしくしようよ。
しかめっつらではなく、笑顔で話そうよ。
困っている時は、助けてあげようよ。

会えなくなって、
「あの時、もう少しやさしくしていれば・・・」と思っても、もう取り返しはつきません。

でも今ならまだ取り返しができます。

私にはもう思い出しか残っていませんが。