初校:2013.05,14
加筆:2013.05.21

夜の散歩コースには、何匹かの猫がいる。

ジミー君も、その一匹だった。

とてもおとなしく、鳴きもせず。

とても地味なので、ジミー君とした。

出会ったのは、かれこれ1年ほど前。

兄弟のもう一匹の猫と行動をともにしていた。

この時点でそれなりに身体は大きくなっていたが、おそらくまだ1歳になっているかどうかという感じだったと思う。

なんとなく幼さが抜けていない感じだった。

兄弟で、けっこう走ったりしていたが、あるとき(半年くらい前)から、活発に動いていた方が、いなくなった。

それまでよくいた場所から、少し離れて、ハイタッチ君(今はもういない)と一緒に行動しはじめた。

ハイタッチ君は、かわいらしい声でにゃーとなく。

ジミー君は、鳴かずに静かにそばにいる。

月夜の明る日など、猫集会気分で隣に並んでしばらくたたずんだものだった。

しかしそのジミー君も、実は、2週間ほど前から、姿を見なくなった。

また再び会えるかもしれないと思い、今日に至った。

しかし今日も、ジミー君の姿はない。

ジミー君がいた、そして、ハイタッチ君がいた、彼ら(彼女)らは、もう、いない。

しかしその場所には、今は新たな猫がいる。

彼(彼女)には申し訳ないが、ニューフェイス君と名付けている。

そして今夜、新たにもう一匹黒い猫がいた。

ジミー君と同じで、物静か。

ジミー君とは逢えなくなってしまったけれど、きみが、来てくれたんだね。

そう思って、彼(彼女)には、ポーカーフェイス君という名を付けてみた。

ポーカーフェイス君、がんばって生きてね。


外にいる猫たちは、日々、危険と背中合わせ。

できることならすべての猫が幸福であってほしい。

でも、猫たちは、姿を消してゆく。

そしてまた、新たに現れてくる。

短いあいだではあるけれど、出会えたことに感謝。

ハイタッチ君、

ジミー君

ありがとう。

***

追補 

2013年5月21日、夜歩いていると、ジミー君を発見した。

ハイタッチ君とつるむ前にいた場所に戻っていた。

しかも、そこにはジミー君と兄弟と思われるキジトラ(とりあえず、ペイジ君としておこう)も元気そうにしていた。

よかった、よかった。

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