(失敗のリカバリー方法として流用できる) 大根と白菜と手羽元のスープカレー | C.I.L.

(失敗のリカバリー方法として流用できる) 大根と白菜と手羽元のスープカレー

先日アップしたスパイス初心者用の記事 は、なんとアメブロの文字数制限に引っ掛かってあれ以上文字が足せないというステキな状況に陥りました。

そのため、本当はあっちに 「もし失敗しそうな場合の素晴らしいリカバリー方法」 としてこのレシピを載せようと思ったのですが、泣く泣くそれは断念。結局独立した記事にすることに。

出来れば今回の記事は前回の初心者用記事の続きとしてお読みください。今回紹介するレシピを覚えておくと、スパイス料理に手を出すことが全く怖くなくなります。


で、そんな前置きをしたところでレシピより先に 「考え方」 からご説明いたす。

初心者用記事の中に書いた通り、スパイスとは (効能を別とすれば) 香りや刺激を出すだけのもので、それ自体に味や旨味があるわけじゃありません。

ということは、食材とスパイスの香りが喧嘩をしない限りどんな形になっても違和感がない ということになります。

そこでこのスパイスの特徴を踏まえ、何らかの理由で 「うわー失敗したー!」 となってしまった場合のリカバリー方法を考えてみましょう。


まずは前回の記事で紹介した 「超基本手順」 をもう一度ご確認ください。


<油にスパイスの香りを移す=スタータースパイス>
1.何らかの油を底の深いフライパンか鍋に敷き、中火程度で温める(サラダ油が無難)
2.油が温まったら種状のスパイス(ホールスパイス) を必要量入れる
3.充分に熱してスパイスの香りを立たせ、なおかつ焦げ付く前にみじん切りの玉ねぎを入れてスパイスと絡める(クミンやマスタードなどは丁度いい頃合いでパチパチ弾けるので目安になる)
4.玉ねぎが透き通ってしんなりするまで炒め、必要ならばニンニクやショウガも入れる

<香りと刺激を決める>
5.ターメリックを入れて残っている油と絡めていく
6.火を通す必要がある具材を入れて炒める
7.コリアンダー・クミン・カルダモン・シナモンなどの香りを出すパウダースパイスと、唐辛子粉やブラックペッパーといった辛味(刺激) を出すスパイスを入れる

<仕上げ>
8.ざく切りにした生トマトかトマト缶を入れて火を通す(粘度が出るまでしっかり火を通す)
9.必要ならば分量分の水を入れて少し煮込む
10.塩で味を調整し、最後にガラムマサラを振りかけて香りを強調したら完成(※スパイスの中には火を入れ続けると香りが飛ぶものがあるので、最後に補強してやる必要がある)


上記のような手順で調理したならば、失敗の理由はそう多くはないはずです。

・香りの組み立てに失敗した(何かのスパイスが多すぎた)
・具材の調理に失敗した
・旨味がなくてマズイ(塩気と香りしかない)

考えられる失敗の理由はこの3つくらいだと思われますが、ちょっと考え方を変えればこの三重苦の状態からでも美味しい料理に仕上げることが可能なのです。


<以下ステキなリカバリー方法>

まず、何も考えずに水を1リットルくらい入れてください。

次に強火でガンガン煮込むのですが、この時にコンソメや鶏ガラスープの素を必要なだけ入れてしまってください。商品の裏側にある目安通りに入れれば問題ありません。

煮立ってきて具材に火が通ったら、最終的な味付けをします。オススメなのは 「ケチャップ・オイスターソース・醤油・ヨーグルト」 などです。ただし旨味調味料に塩分が含まれていますから、塩気の付けすぎにだけは注意してください。

またこの時に 「ちょっと薄いかな?」 程度に味付けするのがポイントです。もし本当に味が薄すぎると感じたら、調味料を足すのではなく、煮詰めて味を凝縮させて調節してください。これが失敗をなくすコツです。

最後にガラムマサラを小さじ1杯程度追加して全体に馴染ませたら美味しいスープカレーの完成です。

ちょっと試しに味をみてください。

インド式の時には 「あれ?」 とイマイチだったはずなのに、旨味調味料マジックによって "スパイスの香りの付いた普通に美味しいスープ" に化けてませんか?

これが最初に言った 「スパイスは香りと刺激を出すだけのものだから、どんな形に変化しても違和感がない」 という話に繋がるんです。

スパイスは塩や砂糖といった味覚を刺激する調味料とは違い、嗅覚や痛覚を刺激する香辛料ですから、「水で薄めても不快な味になったりはしない」 のです。この 「味じゃなく香りだ」 という点は本当に重要です。

これを覚えておくと、このようにインド式としては失敗作でも、別の形に蘇らせることが可能なのです。

旨味と塩気さえ適度に付いていれば人間の舌なんて誤魔化せてしまいますから、失敗したはずの香り付けなんかも 「ほんのり○○風味」 といった具合に目立たなくさせられます。



また失敗のリカバリーというだけではなく、最初からスープカレーとして作る場合はさらに美味しいものが簡単に作れてしまいます。

今回作ったのは、スープを染み込ませることを前提に材料を選んだ 【白菜・大根・鶏手羽元のスープカレー】


<レシピ (4~5食分)>
大根 半本分程度を適度な厚さに切る
白菜 カット状況にもよるが3~4枚程度ちぎって食べやすいサイズに切る
じゃがいも 適量
鶏手羽元 1人前3本目安

玉ねぎ 中サイズ半分~1個をみじん切り
セロリ 1本分をみじん切り
にんにく・生姜 にんにく2片分と同量程度の生姜をみじん切りか摩り下ろし
生トマト(もしくはトマト缶) 生トマトなら中サイズ1個、缶ならば半分程度

-ホールスパイス-
クミンシード 小さじ1
マスタードシード 小さじ1
シナモン 半本分
ベイリーフ(月桂樹・ローレル) 2~3枚

-パウダースパイス-
ターメリック 小さじ1
コリアンダー 小さじ1
クミン 小さじ0.5
カルダモン 小さじ0.3
唐辛子粉 小さじ1(お好み)
ブラックペッパー 小さじ1
ガラムマサラ 小さじ1


<手順>
大根の皮を厚めに剥き、米ひとつまみ分と一緒に透き通って柔らかくなるまで下茹でする。

じゃがいもは皮付きのまま電子レンジで温め、柔らかくなったら食べやすいサイズにカットする。(皮がラップの役目をするので、そのままレンジに放り込んで通常の加熱ボタンを押すだけでいい)

鶏手羽元はフライパンに少量の油を敷き、表面に色が付くまで焼く。(フライパンがテフロン加工されてる場合は油は敷かなくていい)

鍋にサラダ油大さじ2~3杯を敷き、中火で熱し、マスタードシード・クミンシードの順に入れてスタータースパイス。

ホールスパイスが弾けて香りが立ったらみじん切りにした玉ねぎを入れて手早く絡め、しんなりするまで炒める。またその最中にシナモン・ベイリーフ・にんにく・生姜・セロリも入れる。(上記の手順で言うところの1~4)

鍋にターメリックを入れて油に絡め臭みを消す。

次に白菜を入れてしんなりするまで炒める。

トマト(ないしはトマト缶)を入れ、粘度が出るまでしっかり火を通す。

残りのパウダースパイスを全量入れ、全体的に絡め合わせる。

鶏手羽元・下茹でした大根・レンジでチンしたじゃがいもを入れる。(ここまでが上記手順の5~8)

水を1リットルほど入れ、粒状のコンソメや鶏ガラスープなどの旨味調味料を目安よりも少なめに入れる(手羽元から出汁が出るため)。また好みによって水を減らして白ワインを足してもいい。

具材にほどよく火が通ったら、ケチャップ・オイスターソースをそれぞれ小さじ2杯ほど入れて味を調える。(塩気に注意)

最後にガラムマサラを振りかけ、全体に馴染ませたら完成。

※注意点
・もし時間に余裕があるなら1晩寝かせた方が劇的に美味しくなる
・基本的にあっさり味に仕上げた方がスパイスの香りが活きて美味しくなる(調味料の入れすぎに注意)



C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
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鶏手羽元うめー!

くたくたになってスープの染み込んだ大根や白菜はそれ以上にうめーー!!!


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ちなみに、今回は近所のエスニック食材店で1kg399円というお買い得プライスだったタイ米でターメリックライスを作ってみました。

作り方はとても簡単。

タイ米 2合
ターメリック 小さじ1杯弱
シナモンスティック 半本分
クミンシード 小さじ0.5
バター 1片
塩 ひとつまみ

これらを炊飯器に入れて、全体的に混ぜ合わせたらスイッチを入れて炊き上がりを待つだけ。

またスープカレーの場合は千切りにしたキャベツが合うので、ご飯を減らしてその分キャベツを増やすとよりヘルシーになります。(しかもウマイ!)

※そういえば今回はアクセントに針生姜を乗せたことも思い出した(他にも梅干や何らかの酸味のある付け合せがあるとアクセントになって美味しいです)


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
タイ米のパラパラな食感、キャベツのシャキシャキ感、しっかりスパイシーなスープカレー、そして味のよく染み込んだ具材……。

これは本気でうまい。


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和のお出汁に合う食材なら、スープカレーにだって合ってしまう不思議。その気になればエスニックぶり大根とかも作れるぞ!(アラ大根でも可)


ほら、こうしてみると手順的には 「超基本手順」 で紹介した流れのまんまなのがわかるでしょ?水分量がインド式よりもずっと多いってだけなの。

最初からスープカレー目当てで作り始めてもいいし、万が一失敗した時のリカバリー方法として覚えておくのもいいし、とても便利なレシピなのでございます。(最初からスープにすること前提で具材を選んだ方がずっと美味しいものが出来上がるけどね)

こういういざという時のフォロー方法がわかっていれば、失敗をおそれずにスパイスを使えるようになるでしょ?



■初心者必読
【スパイス初心者専用】 スパイス活用の基本的な考え方


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