セカンドビギナーのランニング日記(Road to SAROMAN BLUE)

サロマンブルー。それはサロマ湖100kmウルトラマラソン(100kmの部)を10回完走した勇者に与えられる称号です。いつの日か胸にブルーのゼッケンをつけてサロマ路を走ることを夢見ています。   by Ogaman(おがまん)


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 2度目のフル。今年は、正直言って怖かった。

 昨年の初フルは怖いもの知らず。8月にハーフを1本。9月にはハーフ2週連続をこなし、もうフルを走る足は出来たと思い込んでいた。そのため、9月1周目から6週連続7レースというローテーションを組み、その最後のレースが旭川マラソンでのフル挑戦。しかもその前日は遠別での3kmレースであり、無謀としか言いようのないスケジュールだった。結果は33km過ぎから歩いてしまい、4時間48分02秒という、散々の結果。今年こそ、最後まで走りきること、そしてサブフォーを目標として、トレーニングを積んできた。

 出だしは順調だった。春先からのレースでは、次々と目標をクリアしていった。ハーフ、10kmでの自己ベストも出すことができ、北海道マラソンの出場資格も確保した。秋のスケジュールも、大会に出たい気持ちを抑え、旭川マラソンを意識したスケジュールを組んだ。しかし、好事魔多し。思いもかけない敵が待っていた。

 今年の月間走行距離は、約200km。周りのランナーと比べると、極端に多いわけじゃない。ただ、自分にしてみると、昨年は100~130kmだっただけに、倍くらい走っていることになる。それに加えて、相変わらず出場レースが多かったため、レースの疲労が足に残る割には、長い距離を走る練習ができていないという状態になっていた。

 結局自分としては、足にかかる負荷が一気に大きくなったということなんだろう。行き着いたところが、故障。足底筋とアキレス腱に疲労を感じたことから1週間の休養。そして復帰後、今度は北商ロードレースの前日にふくらはぎに違和感を感じ、再度休養。そして9月に予定していた3レースをDNSとし、ようやく復帰後、24km走の途中で右ひざ痛。その後は完全休養とはせず、だましだまし走りはしたが、練習では1度に5km以上走れなかった。

 1週前の、町民健康マラソンとエンベツふれあいマラソンの2連戦。3.8kmと3kmという短い距離だが、走りきることができたので、予定通り出場を決めたが、なんとしても長い距離を走っていないということは、大きな不安だった。ハーフマラソンですら、7月の士別ハーフ以来、走っていない。とても、これでフルを走りきれるとは思えない。

 しかし、どうにか走れるようになったのだから、走らないわけにいかない。なんといっても、今年の最終レース。多少足を痛めても、この後は治療に専念できる。ここでDNSとなったら、冬の間中、悔いが残ってしまう。そんな思いが強かった。

 かくして臨んだ旭川マラソン。今回の目的の大きな部分を占めるものの1つに、前夜祭があった。なにしろ総勢17名。このうち地元からは、旭川からひろぴょんさんとよっしぃさん、むらみつさん。美瑛を入れてもOgamanが入って4名。あとは、札幌、帯広、釧路、枝幸、各地から集まった。むろん、みんな翌日のレースを控えているのだから、軽くやるのだろうと思っていたが、だからといって盛り上がりも控えめかというと、そうではない。十分に盛り上がり、とても楽しく時を過ごすことが出来た。残念ながら、例のごとくアルコールが入ると、レポートを意識しながら飲むということができないため、詳しい前夜祭報告はできないが、のぐさんとの作戦会議で、キロ5分30秒ペースで一緒に行くことも決まった。これでもう思い残すことはない。

Road to SAROMAN BLUE-前夜祭


 どういうペースでいくかは、非常に迷う部分だった。練習量不足から足が持たないということは容易に想像できた。それだけに、ペースを抑えていこうというのが、普通の発想だろう。しかし、恐らく抑えていったとしても、最後まで持つような膝じゃない。それならば行けるところまで行ってしまった方が、悔いが残らないのではないだろうか、とも思ったのだ。一時は、ここは完走狙いでゆっくりペースで走り、サブフォー狙いは11月10日に苫小牧で開催される、フルマラソン挑戦会で、と思ったのだが、その日は法事のため断念。そこで、あくまでもサブフォーを目標に一発勝負で走ることにした。奇跡的に、膝が最後まで持ってくれることを望んで。

 この日はシカゴマラソンの日。帰宅すると、テレビ中継も行われていた。男子の高岡選手は、終盤まで世界記録で優勝か?と思わせる快走で、日本最高を樹立。女子の渋井選手も日本歴代2位の好タイム。むろん、このような展開であれば、最後まで見ないわけに行かない。Ogakunとともに、翌日のことは忘れてテレビに見入っていた。

 旭川マラソン当日。6時起床。天候晴れ。予報でも雨の心配はなさそう。ちょっと外に出てみると、この時期の午前6時にしては、異常に暑い。この分だと、日中の気温は15度を超えるのでは?せっかく、今日のレース用にと買った、「休憩中」のロゴ入りロングスリーブTシャツ。残念ながら、レースで着れそうにない。まあ、先週の町民健康マラソンで着たので、良しとするか。

 当日の受付は7時30分から。我々3人は7時45分頃到着し、けっして遅い方ではないはずなのだが、駐車場はもう満車に近い。混むことはわかっていたので早く出たつもりだったが、危ないところだった。それぞれ受付を済ませ、スペシャルドリンクを預ける。実は、このスペシャルドリンク。あとで思いもかけない物凄い効果を発揮する。初めてのスペシャルドリンク。21.5km、27km、33kmの3箇所に用意する。21.5kmと33kmには、ガス抜きコーラとウィーダーインゼリー。そして27kmにはガス抜きコーラのみ。派手な色でナンバーを印刷し、3色のビニールテープを巻いて、目立つようにしておく。(記念に写真を撮っておけばよかった・・・)

 受付後、集合場所である1コーナー付近へ。すでに「ランマツテント」は張ってあった。大勢のランナーがサインをしている噂のテント。我々3人も、サインをさせてもらう。そうこうしているうちに、昨日の前夜祭にも参加したメンバーが、続々と集まってくる。二日酔いに苦しむ顔はひとつもない。そういえば自分も、全然応えていない。楽しく発散しながら飲んだためか?これで言い訳のネタが1つ減った。

 8時50分に開会式が行われ、スタート時間が近づいてくる。足底とアキレス腱にキネシオテープを巻き、膝にはエアーサロンパスをいやというほどかけて、スタート準備を整える。スタート地点に集合すると、若いクラスから順に整列させられる。予定通り、のぐさん、ndaichaさんらと一緒にスタートラインに並ぶ。さて、どこまでついていけるやら。

Road to SAROMAN BLUE-スタート


 かなりの人数のスタートで、もう少し混乱するかと思ったものの、幸いスムーズなスタートだった。のぐさんとともに、ゆっくりとスタートをきる。競技場からのスタートは、なんだか気持ちの高まりもちょっと違うような気がする。競技経験があるわけではないが、陸上競技場には独特なオーラが漂っているのかもしれない。ゆっくりトラックを1周し、国道40号線へと出て行く。

 昨年は最後方からスタートしたため、周りの流れが遅すぎて、なかなかペースに乗れなかった。しかし今年はちょうどいい。天気もいいし、実に爽快に走ることができる。加えて市街地の公道走行。沿道の観衆も多く、これまた気持ち良い。ただコース幅は1車線と狭いため、後ろから抜いて行こうとする人の邪魔にだけはならないよう注意して、旭橋まで走った。

 旭橋からは石狩川河川敷の防災道路を走る。コース幅は相変わらず狭いが、このあたりまでくると流れもすっかり落ち着いている。河川敷は市街地と違って観衆は少ないが、川辺の空気は実に爽やかだ。やがて5km地点に到達する。通過タイムは25分17秒!?これには、のぐさん共々驚いてしまった。むしろ5分半よりもちょっと遅いくらいのペースかと思っていたのに、こんなに早いとは・・・。昨年の5km通過タイムは28分39秒。3分以上も早い。それどころか、今年出場したハーフのレースは5レース。そのいずれも、入りの5kmは25分30秒以上かかっており、それよりも早い。まあ、無理をしているわけじゃないので、貯金が出来たと素直に喜ぶことにする。

 昨年は、15km過ぎまでは、全くノーダメージだった。20km過ぎから少しずつ足に疲労を感じ始め、25km以降は足が重くなり、30km以降は両膝の痛みに悩まされるという展開だった。今回は・・・早くも5km地点で、右膝の痛みを感じ始める。はっきりした痛みが出ているわけではないが、ジン、ジンと出を伺っているという感じだ。果たしてどこまで持つのだろうか?

 それにしても、ちょっとペースが速すぎるので、心持ちペースを落とす。やがてコースは石狩川の堤防上となる。ここは、復路では35km過ぎ。昨年はとぼとぼと歩いてしまったが、大雪の山並みが美しく、走ってさえいれば景色から元気をもらえる区間だ。なんとか、ここまで走って戻ってきたいものだ。

 堤防に別れを告げると、サイクリングロードに入っていく。ここは林のトンネルといった趣があり、これまでの開けた光景とはまた違った雰囲気のコースとなる。10km通過タイムは52分22秒。この5kmは27分05秒と、良いペースになってきた。続々と折り返してくるハーフの選手の中に、鮮やかな赤のFRUNウェアに身を包んだNAOJIさんの姿があった。年代別4位と、入賞圏内をキープしている。すれ違いざまにエールを交換し、元気を少し分けてもらう。

 ハーフの折り返し点を過ぎると、工事中の箇所が現れる。ダート、そして急なアップダウン。ちょっと、マラソンコースとしてはつらい箇所だ。行きはよいよい帰りは・・・。やがて伊納駅に到着。昨年の旭川マラソンに出場以来、JRで札幌に向かうときは必ず左側に席を取り、車窓から旭川マラソンコースを眺めていた。旭川駅から伊納駅まで、約10分で到着してしまう。しかし自分の足では・・・。行きはまだいい。問題は帰りだ。

 ここから公道に出て、伊納大橋を渡り国道12号線に出る。国道12号線までの間は、工事用の大型車の交通量も多く、加えてコース整理の人は少ないためちょっと怖い。道路の右側を走ればいいのか、左側を走ればいいのかもよくわからず、両側を選手達は走っている。これじゃあ、工事用車両にとっても邪魔くさいことだろう。12号線では歩道を走り、やがて旧道を利用したサイクリングロードに入る。サイクリングロードを少し行くと15km地点だ。1時間19分29秒。この5kmは27分07秒。実に順調に、同じペースで走っている。ただし、ダメージは少し感じ始めている。昨年は、この段階ではほとんどダメージを感じていなかったのだが・・・。

 トップの選手とすれ違う。さあ、これからはサブスリーを狙うひろぴょんさん探し。そうやって、少しでも気を紛らせる。やがて現れたひろぴょんさん。表情にも余裕があり、足取りもしっかりしている。これはひょっとすると、目標達成か?しばらくいくと、今度はイケメンランナーのパパさん。こちらも元気一杯。調子は良さそうだ。

 折り返しまであとわずか。20km地点を通過する。1時間46分37秒。実に素晴らしいペースだ。この5kmも27分08秒。5km地点からは、まったくのイーブンペース。このままいけば・・・問題は、どこまでもつかだ。

 しかしペースダウンすることもなく、無事折り返し。折り返すとすぐに給水所だ。ここでのぐさんが、スポンジを取るために立ち止まる。私はどうするか一瞬迷ったが、止まらずにそのまま進み、初のスペシャルドリンクを取る。なにしろ不慣れなことなので、ビニールテープで巻いたガス抜きコーラのペットボトルとウィーダーインゼリーが、なかなか離れない。やっとの思いで引き剥がして補給する。しかし・・・折り返してから、急に足が重くなったような気がする。気のせいならばいいのだが・・・。

 しばらくすると後ろからndaichaさんが追いついてきた。前を走っていたはずなのに?と思っていたら、どうやらトイレに寄っていた模様。しばらく一緒に併走する。ややすると、後ろからndaichaさんの知り合いの女性がやってきた。ndaichaさんはその女性と併走していく。私もついて行こうと思うのだが・・・ついていけない。これはやはり・・・。しばらくして今度はのぐさんが追いついてきたが、もう私のペースダウンは明らかだ。サブフォー狙いから完走狙いに切り替えることとし、のぐさんには先に行ってもらうことにする。

 25km地点の通過タイムは2時間15分15秒。この5kmは28分38秒。やはり一気に落ちている。それでも、このくらいのペース、30分以内のペースをキープして35km地点まで行けば、サブフォーは無理としても、ある程度のタイムでまとめられそうな気がする。しかし、このペースをキープすることも、困難な状況になってきた。

 27kmの給水所で、スペシャルを受け取る。目立つようにナンバーをつけているせいか、はたまた走る速度が遅いせいか、スペシャルテーブルの係りの女性が、私のスペシャルを見つけて手渡してくれる。「ぬるくなっちゃった、ごめんね。冷たい水もあるからね」と声をかけてくれる。でも、ぬるくなったのは別にあなたのせいじゃないので、大丈夫。そのうえ、これだけダメージが蓄積されてくると、冷たい飲み物を腹に入れるのもちょっと怖い。ぬるい方が、かえって飲みやすい。でも、ぬるくなったガス抜きコーラ。普段は絶対飲みたくない。

 旧道から国道へ、そして伊納大橋を渡って伊納駅へ。足が重い上に、右ひざの痛みもだんだん増してくる。痛みだけじゃなく、右膝がカクカクして走りづらい。また一段とペースダウンしているようだ。案の定、30kmの通過タイムは2時間48分05秒。この5kmは32分50秒。また、昨年と同じ展開になってきた。

 ここから35kmまで。これが長い。ともかく35kmまでは歩かずに行こう。そう、心に決める。ところが、ここには昨年以上の大きなハードルが待ち構えていた。工事だ。工事区間では、迂回するために急なアップダウンが設けられている。急な上り。前を行く人のほとんどは、歩いて登っている。しかし私は歩かなかった。スピードは歩いているのとほとんど変わらないが、歩かなかった。ここで1度歩いたら、2度と走れないような気がしたからだ。右膝の痛みは、だんだん激しくなっている。絶対歩いたらだめだ。ここはどうにか上りきった。

 しかし、上れば下らなければならない。下りは・・・さすがにダメだった。歩いて下るのもつらいくらい、右膝が痛くなっていた。遅かれ早かれ歩いてはいただろうが、この工事にはすっかり泣かされてしまった。そして予想通り、1度歩くと走れなくなってしまった。歩いたとたん、自分の中で緊張の糸が切れてしまったような気がする。ここらまでくると、周りでも歩いている人が増えてきた。どうにかしようと思い、屈伸をしようとして驚いた。両足のふくらはぎが、つりそうな状態になっている。そのため、屈伸も満足にできない。

 昨年も、最後の10kmではだいぶ歩いてしまった。しかしリタイアは全く考えなかった。しかし今年は、完全に何かが切れてしまった状態だ。逆にリタイアしか頭にない。ただこの大会、サイクリングロードを使っていることもあり、収容車は追っかけてこない。昨年、聞いた話では、「この大会はリタイアしても、自分で帰ってこなきゃならない」。本当か嘘かはわからない。でも、確かにこんな周りに誰もいないところでレースをやめても、誰も運んでくれる人はいない。少なくともスタッフがいるところまでは行かなけりゃ。ということで、33km地点の給水所を目指し、ひたすら歩き始める。

 昨年は、歩いたり走ったり、最後まで悪あがきをしながら前に進んだ。しかし今年は、もうリタイアするつもりなんだから、33km給水まで走るもんか!と決めてしまっている。故障のせいで十分練習できなかったんだから、仕方ない。こんなに膝が痛いうえに、両ふくらはぎはつる寸前なんだから、仕方ない。次々と言い訳が頭の中を渦巻いている。とぼとぼと歩いているうちに、ランマツさんと奥さんにも、抜かれてしまった。

 ようやく33kmの給水にさしかかった。一番手前にテーブルと椅子がある。そこには1人のランナーが座っており、体にタオルをかけている。あの人もリタイアしたのかな?お仲間になっちゃおう。車もかなりの台数が置いてあるし、ここならリタイアできそうだ。私はそんな悪魔の声に耳を傾けていた。すると、そんな私の耳に、現実の声が飛び込んできた。

 「スペシャルありますか?」

 私は思わず「はい」と答えてしまった。すると「はい、330番」と、一番先にあるスペシャルテーブルに声をかける。え~、リタイアしようと思っていたのに・・・。せっかく用意してくれているのに、受け取らないわけにはいかない。リタイア用(?)のテーブルから10m先のスペシャルテーブルへ行き、そこでスペシャルを受け取って、飲みながら考える。ガス抜きコーラを飲み終わり、ウィーダーインゼリーを食べ終わったものの、なかなか結論が出ない。水まで飲んだりしながら、5分くらいここに滞在して、考えていた。そして出た結論。ここまできて、10mたりとも戻りたくない。だめだったら、すぐにここまで戻ってくれば良い。そう思い、またとぼとぼと歩き始めた。ここにスペシャルを置いておかなかったら、きっと自分は33km給水で、リタイアしていたことだろう。

 しかし、歩き始めて1分後にはその決断を悔やんでいた。やっぱり足が痛い!おそるおそる屈伸をしたりして、なんとか気を紛らせる。やっぱりリタイアしたいなあ、と思いつつ振り替えると、給水所はさっきまでより遠くなっている(当たり前だ!)。ここをリタイアするために逆走していくのは、あまりにも格好悪い。仕方がないので前に向かう。

 35km地点の手前で、後ろから抜いて行こうとするランナーに声をかけられる。しんいちさんだった。「どうしたんですか、一緒に行きましょう」と声をかけてくれた。しんいちさんはペースを落として、こちらにあわせてくれる。するとさっきまでは痛くて10mと走れなかったはずなのに、どうにか走れるから不思議だ。むろん、劇的に痛みが消えたわけじゃない。今までと同じように痛いけど、走れる。しんいちさんと並んで、35km地点を通過することができた。3時間43分40秒。この5kmは55分35秒。とてつもなく長い5kmだった。

 しんいちさんと話しながら走ることで、切れてしまっていた自分の気持ちはまた繋がった。いつのまにか、リタイアする気持ちは失せていた。ゴールでは仲間達と子供達が待っている。なんとしてもそこまで帰り着きたい。そんな強い思いが湧き上がってきていた。どうせなら、「参戦記」じゃなく「完走記」を書きたい。やがて右膝の痛みが強くなり、しんいちさんには先に行ってもらって再び歩き始めたが、気持ちの上では、それまでの歩きとは全然違っていた。

 大雪の山並みは、今年も美しい。しかし今年もまた、歩きながら見る景色となってしまった。来年こそ、と思いたいところだが、来年はコース変更が予定されている。このコースにリベンジをするチャンスは、もうないのか・・・。

 堤防を下りて、石狩川河川敷の防災道路に入って、38kmの給水所に到達。もうスペシャルは置いてないので、スポーツドリンクとスポンジを手にする。ここでもリタイアを訴えている人もいるようだが、スタッフの人たちは明るく励ましている。「残り全部歩いても制限時間に間に合うよ」と。そう、残りはもう5km弱。ただこのペースでは、昨年のタイムはおろか、5時間を切るのも難しそうだ。

 歩いたり、走ったりを繰り返したが、1番つらく感じたのは、歩いているときに、歩いている人にさえ次々と抜かれることだ。膝が痛く、引きずって歩いているため、どうしても速く歩けない。歩いて差を広げられ、走って抜く。なんか効率悪い。40km通過タイムは4時間35分08秒。この5kmは51分28秒。5時間を切れるかどうか、微妙なところだ。

 せめて5時間は切りたい。ここまで来て、1つの目標が出来た。「5時間、5時間」そのように呪文を唱えながら走り出す。今さらながら、走り方のコツもわかってきた。普通のフォームを守ろうとすると、膝が痛くてつらい。しかし、なりふり構わず、左足に大きな負担がかかることを覚悟して、右足を引きずるようにして走れば、痛みも少しは楽になる。残り2kmあまり。5時間を切るには、それしかない。

 堤防を上り、あと1km地点を通過する。歩きさえしなければ、5時間は切れそうだ。競技場の手前では、子供達が退屈そうに待っていた。そりゃあ、退屈だったろうな。2人は併走してくれて、競技場まで到着した。

 競技場の入り口では、仲間達が大声援で待ち受けてくれた。一瞬痛みを忘れ、腹の底から嬉しくなった。よく、遅いランナーは仲間達にゴールで迎えてもらえるからいいんだよ、と話していたが、今日はその喜びを実感できた。

Road to SAROMAN BLUE-おがまん


 昨年は、この最後の競技場1周がつらかった。でも、今年は気持ちは爽快だ。早くゴールにたどり着きたい。4コーナー付近にはHOSSYが待っていて、また少し併走してくれる。そして、2度目のフルも、どうにかゴールにたどり着けた。4時間52分42秒。昨年より4分40秒遅いが、ゴールではみんなが迎えてくれて、嬉しさは昨年以上だった。

 子供達の結果は、Ogakunが7位入賞。

Road to SAROMAN BLUE-おがくん


 HOSSYは6位だが、エントリーが18名しかいないため入賞は5位まで。昨年のOgakunと同じ目にあってしまった。

Road to SAROMAN BLUE-ほっしー


 今年の最終レース。思うような結果は残せなかったが、走友のありがたさを強く感じさせてくれたレースだった。ネットランナーの仲間入りをして、多くの友人ができた今年を象徴するレースといえる。そういう点で、良い終わり方だったかなと思える。また、フルマラソン完走に向けての課題も明らかになってきた。来年の北海道マラソンデビューに向けて、トレーニングを行っていきたい。


(ラップタイム)

5km 25分17秒
10km 52分22秒(27分05秒)
15km 1時間19分29秒(27分07秒)
20km 1時間46分37秒(27分08秒)
25km 2時間15分15秒(28分38秒)
30km 2時間48分05秒(32分50秒)
35km 3時間43分40秒(55分35秒)
40km 4時間35分08秒(51分28秒)
ゴール 4時間52分42秒


結果

Ogakun 20分05秒(5km) 中学男子の部 23人中7位(入賞)

HOSSY 14分41秒(3km) 小学5~6年女子の部 16人中6位

Ogaman 4時間52分42秒(フル) 40~49歳男子の部 191人中171位
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 また今年も、こんな遠くのレースを選んでしまった。留萌管内北部の小さな町の大会だが、Ogamanファミリーにとっては重要な大会だ。一昨年はOgakunとHOSSYが遠征初優勝。昨年はOgakunの連覇と、Ogamanの初トロフィーゲットという大会だ。

 10月第1日曜日ということで、他の大会との兼ね合いが難しい。昨年は旭川マラソンの前日であり、2日連続のレースとなった。特にOgamanは、ここで3kmを全力疾走した翌日に初フルという、今にして思えば大変無謀な挑戦をしてしまった。そして今年は町民健康マラソンの翌日。どうしても連チャンとなってしまう。だというのに、どうしても出てしまう(笑)

 Ogakunは、一昨年の小学5~6年男子3km、昨年の中学男子6kmと2階級制覇をした。そこで今年は3階級制覇を目指し、年齢制限なし10kmにエントリーした。しかし、この大会の翌日に中間テストがあることがわかり、やむを得ず断念。OgamanとHOSSYの2人だけの参加となる。

 前日は旭温泉泊。一昨年も泊ったところである。昨年はボイラー点検のため泊れず、面白いことになったが、(興味のある方は、昨年の完走記をご覧ください)今年は大丈夫。問題は体調だけ。

 当日の朝、気持ちよく目覚めることができた。部屋の窓からは、美しい秋の景色が見える。しかし・・・筋肉痛。太もも、ふくらはぎ、あちこち痛い。続いて起きたHOSSYも、同じように筋肉痛を訴える。2人してサロメチールを塗りまくる。

 受付開始時刻よりも早めに会場に行くが、もうすでに受付も始まっている模様。Ogamanの出場する40歳以上3kmの部は、エントリー9名と、こちらは思惑通りの少なさ。HOSSYが出場する小学5~6年女子は、エントリー37名。この大会、昨年から遠別小のマラソン大会を兼ねており、参加者は多い。そればかりではなく、昨年と比べて町外からの参加者が増えている。HOSSYピンチ!

 受付後、アップを行い、3kmコースをゆっくりとジョグする。筋肉痛を訴えるHOSSYをだましだまし走る。途中のコンビニに立ち寄りスポーツドリンクを買って、それを飲みながら走ったり歩いたりを繰り返していたが、コースの終盤に差しかかる頃、右膝に痛みを感じ始めた。まずい!ここでランは終了。残りは歩くことにする。ついにOgamanもピンチ!

 会場に戻り、持参のエアーサロンパスをスプレーしまくり。HOSSYも同じようにスプレーする。いったい今日は、どうなるのだろう?

 開会式のあと、すぐにスタート時間だ。昨年は佐々木七恵さん、一昨年は高石ともやさんがゲストとして参加していたが、今年はゲストは誰もおらず、ちょっと寂しい開会式だった。

 スタートは、10km、6km、3km、・・・の順に並んでの一斉スタートである。スタート直前に思い出したのだが、この大会のスタートは、「位置について」も「10秒前」もない。いきなりホイッスルを吹いたかと思うと、「ドン」とくる。だからスターターの動きに注意して、心の準備をしなければならない。唐突にピストルが鳴り、エンベツふれあいマラソンが始まった。

 国道までの数百mの直線。いちおうセンターラインにコーンを置いてあるが、道幅一杯に広がって走る。我がファミリーは、HOSSYが前、Ogamanが後ろの態勢で、Ogamanが後ろからの圧力に対してガードする。すると、HOSSYの10m前で転倒者が!どうにか避けることはできたが、転倒した人は大丈夫だったのだろうか?ふらのへそマラソンでのHOSSYの転倒のこともあり、他人事とは思えない。交わした直後にHOSSYもちょっとバランスを崩し、前のランナーの背中に手をついてしまったが、特に何事もなく進んでいった。

 今年のHOSSYは、積極的にレースを進める。憲法記念のときなどは、6kmだというのに、Ogamanもついていけないペースで入っていた。今日のHOSSYも、いいペースでスタートした。やがて周りの流れが落ち着いてくると、HOSSYのペースも少し落ち、OgamanはHOSSYの前に出た。そしてOgamanは、レース中だというのに、思いっきり悩み始めた。自分のレースに徹して入賞を目指すか。あるいは今日はHOSSYのペースメーカーに徹してサポートをするか。そんなこと、スタート前に決めておけよ、、オイ!

 突然の弱気の原因は、やはりアップ中の膝痛。昨日のレースのダメージが思いのほか大きく、そのために踏ん切りがつかなくなってしまった。しばらくの間、ペースをHOSSYに合わせて、先導する形になる。

 やがて国道に出て、1.5kmコースとの分岐点に達する頃にはHOSSYと少し差がついてしまった。膝の具合はなんでもなさそう。ここでやっと踏ん切りがつき、昨年に続きHOSSYを見捨てることとする。こうなると前半のスローペースが恨めしい。果たして取り返すことができるのだろうか。いやいや、前半のセーブが功を奏して、後半怒涛のスパートができるかもしれない。

 はるか彼方に3kmコースの分岐点が見えてくる。そこで3kmコースへ曲がっていく選手の数を確認する。昨年はそこを、全体の5番目で曲がっていった。先頭の選手が曲がっていくのが見える。次の選手も。3人、4人、5人・・・11人?なんと、Ogamanは12番目。よく目をこらして前を見ると、小学生は4人くらいか?ということは、自分のカテゴリーでは8番目?ほとんどビリじゃん!

 さすがに焦った。入賞どころの騒ぎじゃない。もう後先考えず、がむしゃらにいくしかない。前にいる人たちを、次々と抜き去っていく。1人、2人、3人・・・そのうち何人抜いたかわからなくなった。残り1kmを切ったくらいのところだろうか。10m先に1人、さらに10m先に1人。この2人を抜けば、入賞圏内は間違いないだろう。そろそろ抜くのもつらくなってきたが、どうにかこの2人も抜く。

 この前のランナーとは、20秒くらいの差がある。ここからこの差はさすがにきつい。そう思うと、急に後ろの方が気にかかる。しかし、振り返りたくはない。我慢して、ただひたすら走る。

 結局、そのままゴール。タイムは13分10秒。昨年のタイムより、15秒遅れている。昨日の町民健康マラソンの3km通過タイムは12分31秒。それだけに、12分55秒という自己ベストの更新は、間違いないと思っていた。それどころか、12分30秒も切れるかも、なんて思っていた。・・・ちょっとショック。

 ゴールして番号の入ったカードを受け取り、ナンバーカードのチェックを受ける。私の前でゴールしていた選手。よくよく見ると小学生女子。う・・・ん、またまたショック。

 チェックを受けているうちに、後続は続々とゴールしている。小学生女子が何人ゴールしているのか、わからなくなってしまった。やがてHOSSYの姿が現れる。男子と競り合いながらのゴール。最後の競り合いで勝ったことがほとんどない父親とは違い、HOSSYは競り合いには強い。ここでもしっかり先着。しかしタイムは15分01秒。今年のワーストタイムじゃなかろうか?昨年のタイムは上回っているが・・・。入院による体力低下、連戦による筋肉痛、そして練習不足。理由はいろいろ考えられる。さあ、どれだと思う?HOSSY。

 開会式が行われた、マナピィ21のホールは、大宴会場と化している(アルコール飲料は出ていないけれど)。テーブルがセットされ、サービスイベントとして豚汁とおにぎりが振舞われている。すでに席は満席状態で、我々は空席が見つかるのを待つ。

 会場の後ろの壁に成績が張り出され、ステージ上では順次表彰も始まった。順位が確定したクラスから順次表彰は進められ、それにつれて少しずつテーブルに空席も出始めた。3つの席を確保し、豚汁とおにぎりを取りに行ったとき、ちょうど小学5~6年女子の入賞者が呼び出された。6位のところでHOSSYの名前が!このタイムで入賞とは、まったくの予想外。慌てて豚汁をこぼしそうになってしまった。

Road to SAROMAN BLUE-ほっしー6位


 この大会、嬉しいことに入賞者には全員トロフィーがあたる。1~3位までは、これに賞状がつく。普通は逆で、4位以下は賞状のみ、ということが多いような気がするが、個人的には賞状よりもトロフィーをもらいたい。ちゃんとトロフィーの大きさも違っており、6位はかわいらしいトロフィーだ。なにはともあれ、HOSSY、おめでとう!

 続いて40歳以上男子3kmの表彰。Ogamanは結局4位だった。昨年は3位で表彰台にも上れたが、今年はその横に並ぶだけ。ちょっと寂しかったが、でも嬉しい。これで、2個目のトロフィーだ。次は、また台の上に乗りたいなあ。

Road to SAROMAN BLUE-おがまん4位


 表彰も終わり帰ろうとしたら、30歳以上6kmの部で5位に入賞した人に呼び止められた。トロフィーの種目が合っているか確認してほしいと言われ、よく見てみると、そこに書かれていた文字は、「30歳以上6km 第4位」。どうやら、30歳以上6kmと、40歳以上3kmのトロフィーが、逆に渡されてしまったらしい。それを知った事務局の人はあたふたしていたが、もうほとんどの人は帰ってしまっている。結局、正しいプレートを後日送ってくれることになった。

 今日はお笑いネタが何もないかな、と思っていたが、やはり最後にちゃんと用意されていたということか。


結果

HOSSY 15分01秒(3km) 小学5~6年女子の部 31人中6位(入賞)

Ogaman 13分10秒(3km) 40歳以上男子の部 8人中4位(入賞)
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Road to SAROMAN BLUE-3人


 美瑛町民限定の超ローカル大会である。以前は体育の日の固定開催だったが、ハッピーマンデー法により体育の日が10月第2月曜日となってからは、開催日が固定されなくなった。一昨年は、小雨決行と謳っていながら、受付開始時には雨が止んでいたにもかかわらず雨天中止となり、昨年はエンベツふれあいマラソンと重なってしまったことから、地元の大会なのになんと3年ぶりの出場である。

 ちなみに、これまでの成績は以下の通り。

 97年。Ogakunは小学3年男子2kmに出場。最後の500mは歩きが入ってしまい、惜しくも4位。入賞ならず。HOSSYは小学1年女子2kmに出場。初めてのレースでペースがわからず、最初の100mを全力疾走し、残りの1900mは大部分を歩いてしまう。記録はなんと22分。Ogamanは応援のみ。

 98年。Ogakunは小学4年男子3kmに出場。しっかりトレーニングをして臨んだ分、前年のような失速は、なし。見事に3位入賞。HOSSYとOgamanは低学年親子ペア2kmに出場。スタート後500mで、HOSSYは「もうだめ、お父さん」と泣きを入れる。OgamanはそんなHOSSYの手をつかみ、最後まで走りきり3位入賞。しかしHOSSYは、ゴール後泣きながらOgamanの手を振りほどき、「もう、絶対お父さんとは走らない!」

 99年。Ogakunは小学5年男子3kmに出場。スタートから飛び出して、6年生も抑えて独走でゴール。見事初優勝を飾る。HOSSYとOgamanは前年に引き続き、低学年親子ペア2kmに出場。今度は最後までHOSSYも自分の力で走りきり、こちらも見事に初優勝。

 なにしろOgamanは、7月末のふらのへそマラソンのあと、相次ぐ故障のため2ヶ月間レースに出れなかった。月間走行距離も伸びていない。ランニングシーズンの終盤になって、ようやく間に合ったというところだ。今までの分を取り返そうというわけではないが、翌日のエンベツふれあいマラソンにもエントリーしている。まあ、距離は3.8kmと3km。あくまでも、来週に控える旭川マラソンに向けての足慣らしという意味で、軽く走れば問題はないはず。軽く走れば・・・。

 今年は前夜からの雨が残って、時折晴れ間も見えるものの、雨が降ったり止んだりの不安定な天気。一昨年のこともあるので、雨天中止の心の準備もしたうえで、会場へ向かう。(一昨年は心の準備が出来ていなかった・・・)しかし会場ではすでに受付の準備は整っており、中止の気配はまったくない。とりあえずは一安心。

 受付終了後、念入りにストレッチをして、コースとなっている美瑛川堤防をジョギングする。まずは下流から上流へ向かい、折り返して戻ってくるコース。つまり前半は緩い上り。後半は緩い下りとなる。4kmコースは、実際は4kmの長さを確保できないため、3.8kmしかない。堤防上には3.8kmコースに対応する距離表示が500mごとにあり、ペースをつかみやすい。HOSSYが出場する3kmコースをジョギングしたが、Ogamanの足には不安が現れない。楽しい1日となりそうだ。

 開会式が終わり、最初は2kmのスタート。小さな子供達が走る姿は、とても微笑ましい。でも、どうして大人になると、走るのが嫌いになってしまうのだろう?

 2kmのレースが終わると、HOSSYが出場する3km。小学6年女子の出場者は、なんと3人。ゴールすれば入賞という、美味しい状況。2年連続で小学校の記録会では1000mでも優勝しているし、一応本命なのだろうが、2年連続で数秒差の2位になったUさんも出ている。雪辱に燃えているに違いない。HOSSYは先月の5日間の入院・点滴生活がどれだけ影響するか、皆目見当がつかない。

 スタートは特に混乱もなく出られた。HOSSYの直後には、Uさんもつけている。500m地点にはOgakunが行っておりコーチをしていたが、通過タイムは2分ジャストだったということで、スタートのペースとしては悪くない。あとはどこまでもつかだ。

Road to SAROMAN BLUE-ほっしー


 我々もスタート地点に戻り、アップをしながら帰りを待つ。やがて6年生男子のトップの姿が、はるか彼方に見えてくる。1人、2人・・・女子らしい姿も見えてきたが、どうもHOSSYではなさそうだ。UさんがHOSSYを抑えてトップでやってきた。HOSSYはUさんから1分近く遅れ、14分25秒で2位。HOSSYとしては不本意なタイムだが、折り返し以降、スタミナが持たなかったようだ。やっぱり入院の影響でスタミナが落ちているのか?あるいはただの練習不足?

 いよいよ最終種目の4kmの部。中学男子の部は14名のエントリー。しかし、Ogakunの目の上のタンコブと言うべき同級生のU君(HOSSYに勝ったUさんのお兄ちゃん)の名前がなく、この顔ぶれならばヘルシーマラソンの優勝者として、負ける訳にいかない。

 一方の高校・一般男子の部は11名のエントリー。なんだ?この旭川大○高校とか、旭川実○高校とかは?もしかして、私の後ろで「ロードは久しぶりだな」とか言って話している2人がそうか?なんでこんなレースに・・・。一般の人も、格好を見ると走りこんでいる人ばかり・・・。中学のクロカン部の先生もいるし、旭小学校の先生には、これまで何度か同じレースに出ているが、1度も勝ったことがない。北瑛のHさんも、いろいろな大会で名前を見かける。他の人もみんなちゃんとウェアを着ていて、ジャージ姿で走ろうとしているのは、中学生だけだ。でも、今日は故障明けの足慣らしだから、良しとするか。

 さて、スタート。2ヶ月ぶりにスタートラインで聞くピストルの音。その音を聞くと、自然と体が反応してしまう。気持ちよく飛び出していく。前方の展開は、早くもOgakunが先頭に出ようとしている。その後ろに中学生と一般とが集団のようになっている。高校生2人は?・・・一番後ろからのスタートだった。

 まずはOgakunが飛び出した。その後ろに中学生2人とおじさん4人の集団。その後ろに自分がいて、その更に後ろから高校生2人が並んで上がっていったのだが・・・なんだ?あの走りは?全然力が入っていない。軽く走っていて、全然スピード感もない。なのに、物凄く速い!あっという間に前の集団も交わし、Ogakunをもとらえてしまう。しばらくはOgakunも2人についていく気配を見せていたが、すぐに諦めたようだ。

 快走する2人。そのあと、Ogakunが1人でポツンと走り、約10秒離れて集団。そこから10m離れてOgamanという形で1km地点にさしかかった。Ogamanの1km通過タイムは3分54秒。なんと4分切りだ。ん?待てよ・・・高校生2人が飛び出して、目の前にいる集団は、3位集団か。ということは、これを抜けば表彰台・・・。次の瞬間、足が動いていた。一気に集団を交わして単独3位へ。自分の場合、集団につけていってラストの勝負、という形では、勝ち目がない。自分にチャンスがあるとしたら、先に仕掛けてそのままの形で粘りきるだけ。

 Ogakunの背中はなかなか近づいてこない。だが、離れもしない。約10秒の差。もしも後半Ogakunがばててくるようなら、足元をすくうチャンスかもしれない。そうこうしているうちに、折り返し点にやってきた。ここまで1度も振り返っていないOgakun。Ogamanがこの位置にいることは知らないはずだ。折り返してきて、それに気がついたとき、どんな表情をするか楽しみにしていたのに、何の反応もなかった。これじゃあつまらないので、すれちがいざまに、「今、追いつくからな!」と大声で挑戦状を叩きつける。そのままの差で、こちらも折り返し点にたどり着く。

 折り返して後続との差を確認する。約10m後方に、2人の中学生。その更に10m後ろに一般の人。この人は、まだ余力がありそうな走りをしている。そこからは、更に差がついており、表情も少し苦しそうだ。

 折り返して間もなく2km地点。通過タイムは8分13秒。この1kmは・・・あれっ?ペース上げたつもりなのに、4分19秒?う~ん、嫌な予感。そういえば、Ogakunの背中、ちょっと小さくなっているような気がする。案の定、2.5kmの手前で中学生2人に追いつかれた。一瞬迷ったが、無理してついていかない。このままでも3位には違いない。まだ勝負をかける場面じゃない・・・というよりも、ついていけない。

 2人の中学生に、Ogakunまで追いつかれてはちょっと困るが、Ogakunの背中はかなり向こう。大丈夫そうだ。しかも2人のうちの1人が、しばらくして歩き始め、再びOgamanにも抜かれていった。Ogakunは結局最初から最後まで一人旅。中学男子の部では余裕のトップでゴールした。

Road to SAROMAN BLUE-おがくん


 やがて3km地点を通過。タイムは12分31秒。この1kmは4分18秒なので落ちてはいないのだが、復路は下りになるだけに、本当はペースを上げたいところ。だが、Ogamanの3kmのベストタイムは12分55秒。それよりも24秒も早く通過しており、今の自分にはここまで奇跡的な走りといえよう。

 しかし奇跡もここまでか。ひたひたと後ろからの足音が、だんだん大きくなってくる。後ろがとても気になるけど、気になりすぎるが故に振り向かずに走ってきた。でも、我慢できずについに振り向くと・・・10mもない。残り1kmを切っている。そう自分を叱咤するが、足はなかなか進まない。残り500mくらいの地点で堤防は緩く左に曲がる。そこでついに並ばれた。よりにもよって、ここはOgaman父と母が観戦している目の前じゃないか!年老いた両親に、息子の無様な姿を見せるとは・・・。

 なすすべもなく抜かれようとしたそのとき、突然目の前に一つの言葉が現れた。「死ぬ気で行かないと」。NAOJIさんのHPで見た函館ハーフ完走記の中の、しけんさんの言葉だ。そうだ、3位と4位じゃ全然違う。自分が死ぬ気で行かなきゃならない場面はここだ!ギアを入れ替えて全力疾走。一気に引き離しにかかる。

 明らかに早すぎるスパート。このペースが最後まで持つはずがない。もしもついてこられたら、100mも行かないうちにパンクしていたかもしれない。しかし、幸いついてこなかった。あとはいかに持たせるかだ。キーワードは「死ぬ気」。それを忘れたら、足がぴたっと止まってしまいそうだった。

 吐き気がする。呼吸もできなくなってくる。意識が朦朧としてくる。ゴールが近づくにつれ、応援の人も増えてくるが、何と言って声をかけてくれているかもわからない。振り向くこともできないので、後ろとどのくらいの差があるのかもわからない。わかったところでこれ以上の走りはできないので、とにかく足を前に送るしかない。

 あと100m。堤防から河川敷に降りていって、橋をくぐればゴールだ。下りでは、ひたすらストライドを伸ばし、前に飛ぶ。そしてその惰性でゴールに飛び込んで行く。思わず右手で小さくガッツポーズをしながらのゴールだった。

Road to SAROMAN BLUE-おがまん


 いつもなら、ゴールのときは笑顔を作るよう心がけているが、さすがにそんな余裕はなかった。先にゴールしていたOgakunに聞くと、「お父さん、ひどい顔をしていた」と笑われた。タイムは15分32秒。最後の800mは3分01秒、キロ3分46秒のペースで走っている。こんなペースでは、2度と走れそうな気がしない。

 Ogakunは14分30秒。結局、1分02秒の差をつけられていた。折り返してOgamanの姿を認めたときは、「やべえ、ペースが遅すぎたかな」と思ったそうで、折り返してからペースを上げたとか。それでも凄く楽に走れたとのことで、「もう1回くらい走れるかな」だと。こちらは死ぬ思いで走ってやっとこれだというのに・・・。

 何はともあれ、3人全員が入賞したのは、2年前の北商ロードレースの奨励種目以来。このときは全員4位のフィーバーだったが、今回は1、2、3位。次はどうなるのかな?っていうか、次はあるのかな?


結果

Ogakun 14分30秒(3.8km) 中学男子の部 14人中1位(優勝) 自己新

HOSSY 14分25秒(3km) 小学6年女子の部 3人中2位(入賞)

Ogaman 15分32秒(3.8km) 高校・一般男子の部 10人中3位(入賞) 自己新
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