名古屋国際女子マラソン | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 3月8日に行われた名古屋国際女子マラソン。途中からしか見ることができなかったが、なかなか面白いレース展開だった。


 その日はSUNちゃんとともに昼間から日帰り温泉に行っていた私。あがってきて休憩室に行くと、テレビでは名古屋国際女子マラソンをやっていた。


 17~18km地点くらいだったろうか。トップはケニアのキレル選手と中国の白雪選手が併走し、その後ろに日本の新谷選手。そして少し遅れて藤永選手が続いていたが、どうやらいったん少し遅れてから盛り返してきたらしい。


 それからしばらく4人での争いが続いたが、藤永選手はその後もちょっと遅れかかったりして、脱落するのは時間の問題のように思えた。


 今回の名古屋国際女子マラソンは、ベルリン世界陸上の代表選考会も兼ねている。


 その代表選考の基準は、以下のようになっている。


○北京五輪でメダルをとった日本人最上位と、日本陸連が主催する男女各3大会(女子は東京国際、大阪国際、名古屋国際)の日本人トップを自動的に代表とする。


○世界選手権の代表枠は男女各5。五輪メダリスト最上位者が辞退の場合は次のメダル獲得者に権利が移る。この該当者がいない場合は主催大会から、さらに1人を選ぶ。


○残る1枠は海外も含めた国際陸連承認のレースから選考する。ただし国内大会の場合は主催大会のほか、女子は8月の北海道に限定した。


 つまりは、ここ名古屋で日本人トップになると、代表内定となるわけだ。ここまで北京五輪での自動内定選手は生まれなかったが、東京国際女子マラソン優勝の尾崎選手、大阪国際女子マラソン優勝の渋井選手が内定しており、この名古屋の結果で3人目の自動内定選手が決まる。


 参加選手の顔ぶれを見たとき、正直言って東京や大阪と比べると、かなり小粒に思えた。一昨年の東京マラソンで優勝し、昨年の北海道マラソンでは2位に入った新谷選手が、代表争いの中心となるのだろうと思った。


 28km付近の折り返しを過ぎて、レースが動き出す。中国の白雪選手が遅れだす。さらにケニアのキレル選手がスパートをかけ、藤永選手は完全に遅れてしまう。新谷選手も水をあけられる。しかしその差を開かれずに追い続け、ついには30km手前で追いついた。と、思う間もなく、そのまま交わして先頭に立ち、逆に引き離しにかかった。30kmから31kmは、それまでのラップと比べて10秒以上も早く、そのまま独走態勢を築くかに見えた。


 ここで放送の中で、小出監督へのインタビューが入る。新谷選手は小出監督の愛弟子。それだけに、小出監督は喜ぶかと思ったが、違っていた。むしろちょっと悔やんでいるかのような話しっぷりで、35kmを過ぎたらわからないぞ、という。


 そして、その予言は的中する。


 さすがにずっと練習を見ているだけに、あのスパートが早すぎるということは、小出監督にはわかったようだ。その予言を覆すほどの力は、新谷選手にはまだなかったようだ。35kmを過ぎてから、小出監督の予言の通り、新谷選手は失速した。


 離されながらもペースを守っていた藤永選手が新谷選手を交わし、そのままトップでゴールした。2時間28分13秒というタイムは、このレベルでは平凡と言わざるを得ないが、藤永さんの粘りは特筆的なレースだった。ただ、内容的にはどうだったのかな?赤羽さんが大阪じゃなくここに出ていれば・・・なんて思っちゃった。


 さて、これで尾崎選手、渋井選手に加え、藤永選手が代表内定となった。残る2枠は・・・東京で2位となった加納選手と大阪2位の赤羽有紀子選手が現時点では有力だという。単純なタイム比較では、2時間24分台の加納選手が、2時間25分台の赤羽選手を上回る。名古屋2位の堀江選手は、タイムも29分台、そして序盤で早々とトップ争いから脱落した内容からいっても代表入りは難しいだろう。


 残るはこの後の海外レース。その結果によって、赤羽さんの運命も決まることになりそうだ。


 さて、この大会、すでに現役を引退した高橋尚子さんも出場した。Tシャツ姿で笑顔で沿道に手を振りながら軽くジョギングするかのように走るQちゃんが何度も映った。最後までそんな感じで走って、2時間52分台だって。


 あんなに軽く走ってサブスリーか・・・。