映画『ハドソン川の奇跡』を観てきました。
クリント・イーストウッド監督最新作とあって
映画館はかなりの賑わい。
来年のアカデミー賞レースに加わること
間違いなしの１作です。
この事件、私はよく覚えています。
リーマンショックが起きて４ヶ月後でした。
劇中、サリー機長が保有する
不動産投資物件の支払いが滞りそうだと
妻が機長に電話で訴えるシーンが出てきました。
アメリカ国民は、当時、
不安で鬱屈した日々を送っていたことでしょう。
そんな中、ハイリスク極まりない不時着水で
奇跡的に乗員全員の命が助かったというニュースは、
人々の気持ちを高揚させ、
ニューヨーカーの誇りを取り戻させたと思います。
人々から英雄と称えられたサリー機長は、
しかし、
国家運輸安全委員会（NTSB）の厳しい査問に
連日さらされていました。
本当は安全に空港へ戻れたのに、
機長が判断を誤ったため、
着水の衝撃で機体が真っ二つに折れて
全員死亡を招きかねなかった
水上への「墜落」を
引き起こしたのではないか？と。
物語上は「わかりやすい仇役」となった
国家運輸安全委員会ですが、
事故の人為的要因を徹底追及する姿勢に
私はとても感心しました。
「豊洲市場の主要施設下で
土壌汚染対策の盛り土が行われなかった問題の
責任者は誰か分からない」
日本とは、えらい違いです。
問題が起きた時は、
しっかりと向き合って
原因を突き止めておかないと、
また同じ失敗を繰り返してしまう。
だから、情報の整理・思考の整理 が大事なんです。
これは、国家レベルでも個人レベルでも
変わりのないことです。
映画の結末は、思わず心があったかくなる
粋なエンディングでした。
また、エンドロールには
ジャズマニアであるイーストウッド監督が
凝りまくった
素敵な音楽が当てられています。
「エンドロールが終わるまで」が、映画です。
劇場鑑賞の節は、どうぞ
最後までお立ちになることなく
物語の余韻をお楽しみくださいね。
思考整理アドバイザー・野中ナオミでした。
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