赤ちゃんが胎内で聞く母親の心臓の音(心音)を収めたCDを宮崎県延岡市のベンチャー企業が発売し、売れ行きを伸ばしている。児童虐待や子供が親を殺害するなど、親子の絆(きずな)を揺るがすような事件が相次ぐ中、「子供の未来に安心を贈りたい」と願う出産前後の母親らの間で話題を呼んでいるという。

 延岡市のオリオン(新名静子社長)が手がける安心音CD「母の心音 原盤」(税込み1万2600円)。母親が妊娠中、大きめの聴診器型器具を用いて自宅で1時間分の心音を収録。同社が雑音を除去するなどの編集を加えたうえでCD化する。同様の市販品もあるが、心音は母親によって違うため、同社はオーダーメード感覚でCDを作れるとしている。

 胎児は妊娠5カ月ごろになると聴覚が完成するが、出産まで聞く音は母親の心音。このため、産婦人科医や小児科医から「胎内で守られていたときの心音は、生後の子供の精神を穏やかにする効果がある」と指摘されている。

 延岡市内で2児を持つオリオン取締役企画部長、河野靖美さん(36)は「凶悪事件や不況で殺伐とした社会で、子供に何を残せるだろう」と考えていたころ、心音を知ったという。「成長して思春期を迎え、大人になり、不安や孤独を感じたときに聞けば心が安らぐのでは」という思いから、仕事で出会った知人らと開発チームを組み、昨年9月に商品化にこぎつけた。

 同11月に東京で開かれた中小企業の商談会「東京ビジネス・サミット2009」に出展し、大賞を受賞。「当初は県内で口コミで広めてもらう状況だったが、受賞後は全国から反響が寄せられた」(河野さん)といい、インターネットや全国の約15の代理店を通じてこれまでに約120件の受注があった。

 結婚式場のパッケージ商品に採用され、海外での代理店契約も交渉中。購入した母親からは「CDを流すと、大泣きしていた子が泣きやんだ」「このような形で今の気持ちを残せるのはよかった」などの感想も届き、親子の絆を見つめ直すきっかけとしても期待される。

 原盤以外にオプションで、山や海で録音した自然の音と心音を重ね録りしたCDや、赤ちゃんの写真と両親の言葉を収めたブックレットも販売。河野さんは「七五三の写真を残すような気持ちで、多くの母親に受け入れてもらえれば」と話している。

 新企画として6月下旬からCD制作などを簡易化、パッケージも共通化した商品を税込み5千円で発売する。問い合わせは同社(TEL0982・26・0577)。(牛島要平)

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