皆さんの艇のキャビネットにはどんな『取っ手』や『留め具』が付いていますか?
シンプルな物は『ローラーキャッチ』。これはバネの力で扉を固定して、力を加えると開いてくれるもの。ただし、荒れた海では中に重いものを入れていると飛び出してくることも。。。同じようなもので『ボールキャッチ』というものもありますね。
『マグネット』も一番シンプルな部類でしょうか?
シンプルで確実な留め具として『エルボキャッチ』というものもあります。これは扉に指が一本入る穴が開いていて中にレバーがあるタイプです。『エルボキャッチ』が扉の内側なら『リングキャッチ』は扉の表側に取り付けるタイプですね。もっとシンプルで確実なものは扉の表側に取り付ける『バレルボルト』や『フック』などもありますね。
複雑なタイプとしては『プッシュラッチ』があります。このプッシュラッチにはいろいろな種類があります。皆さんは扉に取っ手がなく押したらロックが外れて開いて、閉じると再びロックされる留め具を見たことがありますか?見た目を良くするために使われる留め具でデザインを重要視している艇には付いていることがあります。
最近は見た目を良くするために『取っ手』や『留め具』を隠したい傾向にあるようです。
我が艇、最近の艇ではないのですが『プッシュボタンキャビネットロック』という『取っ手』兼『留め具』が付いています。
児島のカタログでは真鍮製とプラスチック製が掲載されており、ウエストマリンのカタログにはステンレス製も掲載されています。ウエストマリンは自社ブランドとしているようですが『ちょー高い!』、時々、日本のほうが安い商品もありますね。多分これらはマリン用品としてではなく建築金物としての流通経路の関係だと思いますが。。。
我が艇にはどちらにも掲載されていない『プッシュボタンキャビネットロック』が取り付けてありましたが、艇を譲り受けたころから調子が悪く、新しいプッシュボタンキャビネットロックを艇を譲り受けた直後にお世話になっている業者さんから購入していましたがサイズが合わずお蔵入りしていました。
しかし、3月のレース前にまったく開かない状態になり、開けるのにとても苦労しました。ボタンを連打したり叩いたりなんとか開いたものの、今度はまったく閉まらない!何度ボタンを押してもスプリングの力で『取っ手』が押し返されてくるだけ。。。仕方なく、レースはテープを張って参加したもののヒールしたら『カタッ!』って音がして扉が開いてしまいました。。。飛び出すような物は入れていなかったからよかったものの。。。
前置きが長くなりましたが、金曜日の晩に低気圧対策の増しもやいに行ったついでに、とりあえずお蔵入りしていた『プッシュボタンキャビネットロック』を持って何とか取り付けることができないか再度チェックすることに。。。。
これが正常に閉まっている状態。。。
閉まっている状態では『爪』が出ていて、この爪が引っかかって扉を開かないようにしてくれています。
で、こちらが開いている状態。上の写真の状態で真ん中を押すとロックが外れ、『取っ手』が飛び出してきます。
『取っ手』が飛び出すとともに、『爪』が引っ込んでくれて扉を開けることができます。
新品の小ぶりな『プッシュボタンキャビネットロック』(左)と、取り外した『プッシュボタンキャビネットロック』(右)
『取っ手』の大きさやシステムは同じよう。。。しかし新しい方を『取っ手』の位置を合わせて扉に取り付けると『爪』の出る寸法が足りず扉を固定してくれません。取っ手の位置を合わせるしか方法がないですからね。。。穴の位置を変えると不細工だし。。。
そこで、壊れている原因を追究!
取り外した方を分解してみました。構造は理解できましたが『そりゃー、壊れるわな!』という作りでした。
で、ほぼ同じ構造のようなので新しい方のパーツを流用できないかと、新しい方も分解してみました。
『やったー!』デザインは違うけど、同じパーツが使われています!!
違いは『ハウジング』と『爪』と『ハウジングカバー』だけ、内部のロック機構はそのまま流用できます!
同じメーカーの新旧ということですかね?
壊れていたのはこのプラスチックパーツ。左が新しい方、右が壊れていた方。どう壊れているかというとバネ状になっている部分が折れています。18年、、、プラスチックの反発力&柔軟性はなくなるわな。。。
このプラスチックの部品が、取っ手を押す度に右へ行ったり左へ行ったりして取っ手を固定してくれているようです。
内部機構をすべて移植して、ハウジングカバーを取り付けて修理完了!
しかし、緑錆がひどい!プラスチックにメッキなのですがメッキする必要があったのかな?
とりあえず遅くなったのでそのまま取り付けて帰ってきましたが、また錆を取ってスムーズに動くようにグリスアップもしておいたほうがよさそうです。。。。
『取っ手』兼『留め具』はシンプルで確実なほうがよさそうです。あと、航海記を読んでいるとパナマ運河やスエズ運河では『ラインマン』を雇わないといけないようで、その人たちの手癖が悪いと書かれていることがあります。ということは鍵も必要だということですかね。。。
しかし、写真って難しい!夜のキャビン内、カメラの接写モードのLEDやフラッシュ、キャビンライトだけでフラッシュなしの接写モードなどどれをどう使えばいいか良くわかりません。見にくい(醜い)写真になっていますがご了承を!!(・・。)ゞ