先日、レーダーのジンバルマウントの取り付けのために3度もマストを上り下りしました。。
しかし、ピットでヘルプしてくれていたパートナーが『シートにはたるみがあるのに引くのが重い。。ウインチの回りが悪くなっているんじゃないの?』と指摘してくれました。確認すると確かに重い。。。
そういえば、去年は一度もウインチのメンテナンスをしていなかったと反省!!
次にマストに登るまでにキャビントップのウインチのメンテナンスをして、残りは3月末のレースまでにメンテナンスをすることにしました。年に1度はウインチのメンテナンスしなきゃ!!!
我が艇にはLEWMERのセルフテイリング・オーシャンウインチの40番が4つ、44番が4つの合計8個のウインチが付いています。
40番の2つはキャビントップ、各ハリヤードやスピンシートなどのピット用。
あとの2つはコクピットコーミングの中央付近、用途はジャイブプリペンダー兼トライスル用。専用に取り付けてあるのは珍しいでしょ?
44番の2つはコクピットコーミングの一番前のジブシート用(プライマリーウインチ)
あとの2つはコクピットコーミングの一番後ろのランナー用。
合計8個も一人でメンテナンスしないといけません。パートナーがいれば工具やウエスを取ってくれたり、お茶を入れてくれたり、今日のように写真を撮ってくれたりします。
まずは、道具の確認。
段ボール箱で作った洗浄スペースに、洗浄用プラスチックトレーを入れ、
・爪楊枝(カチカチに固まったグリス除去用)
・綿棒(隙間のグリス除去用)
・ハケ(グリス塗布用)
・歯ブラシ(グリス洗浄用)
・純正グリス(予備も入れて2チューブ)
・純正オイル(ルーブ;潤滑油・機械油)
・ウエス(細切れにしてティッシュの空き箱に詰めたもの)
・ポリエチレン手袋(ビニール手袋でも可)
・新聞紙
写真にはないけど、
・貫通式マイナスドライバー(トップキャップ回し用)
・ハンマー(トップキャップ回し用)
などを用意します。
そして、分解の実践、
トップキャップを取り外します。
体重をかけながら手のひらで反時計回りに回すと普通外れます。
外れなければ、
マイナスドライバーとハンマーを使って緩めてから手で外します。
スクリュー(ネジ)式のトップキャップで、裏側には緩み止めのためのOリングが取り付けてあります。
トップキャップが外れたら、
フィーダーアームをそっと外します。。。(激しくすれば、次に外すパーツ(コレット)が不意に外れることがあるので注意!)
次にコレットを外します。
コレットはウインチのベース(センターステム)とスピンドル(センターのステンレスシャフト)で咬みこまれていて、固い場合があります。
大抵は、スピンドルを上下に動かしてみると外れますが、それでも固ければ、軽くマイナスドライバーなどを使って叩いてみましょう。(絶対に強く叩いてはいけません!飛んでいってしまいます!)
叩いて少しでも動いたらあとは掴んで外しましょう。コレットは2枚あります。
コレットが外れたら、
ドラムが外せます。(先にスピンドルを抜いてもかまいません。コレットが2枚とも外れたら、ドラムとスピンドルは同時にフリーになります。)
ドラムワッシャーとローラー・ベアリング・アッセン(右手に持っているやつ)と
ベアリングスペーサーともう1つのローラー・ベアリング・アッセン(同じく右手で持っているやつ)
この4点はドラムとベースの間に入っていてグリスの具合によっては、ドラム側に引っ付いてドラムと共に外れるか、ベース側に残るかが分からないので慎重にゆっくり覗き込みながら外しましょう!! (ウインチの分解中に不意に落として、係留艇はポセイドンへの捧げ物、、上架艇は地面に落として割ってしまうトラブルが多いようです。)リューマパーツの国内ストックはない時が多いらしく、レース参加予定の艇から『ウインチ沢山あるやろ?パーツ手に入るまで貸して!』と言われたことが2回ほど。。。僕はまだ落としていませんよ。。予備買っておこうかな(^_^;)明日は我が身。。。
そして、スピンドルを引き抜きます。
(上にも書いたようにドラムを外す前にスピンドルは抜いてもかまいません。)
次に、2組のギアユニットを取り外します。
取り外しは、ギアスピンドル(シャフト)を引き抜くと、
ギアユニットがフリーになり外れます。1組外れたら、
反対側のもう一組も同じ要領で外します。
この2組のギアユニットの取り外しの注意は、上下のギアを保持すること!!
このように 、
どちらのユニットも上側のギアだけを持つと下側のギアが抜けてしまいます。
この2組のギアユニットは上下は逆ですが、中央が凹んだギアをラチェットギア、もう一方をパウルギアといい、こちらにはパウルという爪とパウルスプリングというパーツが装着されています。このギアとパウルとパウルスプリングでウインチは逆転しないようになっています。
ギアユニットが外れ、ラチェットギアとパウルギアが外れたら、慎重にパウルギアからパウルとパウルスプリングを引き抜きます。(パウルスプリングが飛んでいかないように注意しましょう!!)
さあ、これですべてばらばらになりました!
写真にないものはキャビントップに付いているベースと、箱の横の新聞紙の上にあるドラムだけ。。。
身包み剥がされ寒そうなベース。。。なんか、前回の整備、、、グリスが多すぎたような感じだけど、、、と、思い出しました。前々回にグリス用のハケがボロボロになったので捨ててしまったものの、前回ハケを用意するのを忘れて、指で塗っただけで組み上げてしまったのでした。。。反省!!
しかも、4個しかメンテナンスしなかったような。。。横着者!!\(*`∧´)/
『ウインチの定期メンテナンス(洗浄編)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11478134772.html
へ続く。。。