米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題などの混迷を受け、夏の参院選で半数改選を迎える参院民主党に“乱”の兆しが見え始めた。26日の参院議員総会では党運営への不満が続出。労組に強い影響力を持つ参院民主党は、小沢一郎幹事長の「力の源泉」とされてきたが、自身の「政治とカネ」問題もあり、このまま内閣・政党支持率が下げ止まらなければ、制御が利かなくなる可能性もある。(榊原智)

 ◆選挙戦えぬ

 26日午前、国会内で開かれた参院民主党議員総会。普段は本会議の議事進行の説明などが淡々と続くが、この日は違った。

 「比例候補として全国を回っているが、党にもっと危機感をもってほしい」

 改選組の小林正夫氏(電力総連出身)がこう切り出すと空気は一変した。

 「普天間は結局辺野古に戻り、国民は自民党案が正しかったと受け止めている。『民主党はダメだ。鳩山の優柔不断さはダメだ』という声が圧倒的に強い。私たちは(参院選に勝ち)この場に戻ってきたい。打開策の手を打ってほしい」

 「参院のドン」といわれる輿石東参院議員会長、「NO・2」の高嶋良充参院幹事長ら参院幹部の顔がみるみる強ばる中、加藤敏幸氏(電機連合出身)がこれに続いた。

 「衆院に308議席あるから参院選で負けても数合わせで政権維持できると考えているのか!」

 6年前の参院選で小林氏は比例代表でトップ当選、加藤氏は2位当選だった。出席者らは「まさか連合と打ち合わせた上での発言なのか」と顔を見合わせた。

 宗教団体などの支持を受ける藤末健三氏も「『政治とカネ』の問題も対応してほしい。企業・団体献金を禁止する法案を今国会で通さなければ、世論の逆風をしのげない」と訴えた。

 輿石氏は「皆さんの気持ちは受け止める。私がなぜ会長をやらしてもらっているか、そのことを肝に銘じて、皆さんも覚悟を決めてもらいたい」と語り、議論を引き取ったが、不満は押さえられそうもない。

 ◆「ドン」かげり

 労組の組織内候補を数多く抱える参院民主党は、衆院議員に「集票マシン」を提供する立場にあり、衆院が干渉できない「独立王国」と言われてきた。しかも旧社会党出身者が多く、外交・安全保障に関しては社民党に指向が近い。

 この複雑な組織を、日教組出身の輿石氏と、自治労出身の高嶋氏がツートップがまとめてきたが、高嶋氏は今期限りで引退、輿石氏は山梨選挙区で苦戦が伝えられる。2人の“にらみ”は利かなくなりつつある。

 しかも普天間問題で労組に動揺が広がっている。参院選で民主党は連合の組織内候補11人の擁立を予定しており、これ以上混迷が続けば、さらに騒ぎが大きくなる可能性もある。

 小沢氏も輿石、高嶋両氏、そして連合の強い支持があったからこそ党内で盤石な基盤を築くことができた。参院の動揺は小沢氏の足元を揺るがしかねない。

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