財団法人自治体国際化協会、CLAIR マガジンに弊団体のインタビューが掲載されました
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
財団法人自治体国際化協会(CLAIR)が発行する
CLAIR マガジンに弊団体のインタビューが掲載されました。
ご多忙の事と思いますが、よろしければ是非お読み下さいませ。
NY de Volunteer
日野紀子
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201201/2-4.pdf
(CLAIR メールマガジン 2012 年 1 月配信)
ニューヨークで活躍する日系 NPO
「NY de Volunteer」を取材
ニューヨークで生活する日本人がボランティア活動を通じて
地元の人々やコミュニティと交流する―――
そのような機会を数多く生み出し、日本人とニューヨーク市民の相互理解に
大きく貢献しているNPOがある。
2011 年 10 月、NY de Volunteer Inc.
(ニューヨークでボランティア、以下 NYdV)
の代表、日野紀子さんを取材した。
NY de Volunteer の設立と主な活動
日野さんが NYdV を設立することになる原体験は、ブルックリン南端に位置するリゾート
地のコニーアイランドを初めて訪れたときの体験にあった。それは、ゴミであふれる浜辺に
失望してとっさにゴミ拾いをはじめたとき、周囲の人達が次々に手伝ってくれ、人と人が集
まって生まれる力の大きさを実感したこと。
そのときの体験は「誰もが気軽に参加でき、学び、感動を分かち合える」
という NYdV の基本方針に反映されている。
現在手掛ける多彩な事業のうち中心は、ニューヨークの主に貧困層の子ども達に日本文化
を紹介するプログラム「Explore Japanese Culture」である。ニューヨーク市政府の公式
プログラムとして 2007 年から行っているこのプログラムは、市から「Volunteer of the
Award」を三度も受賞するほどの大きな評価と信頼を獲得した。
「日本人ならまず足を踏み入れない地域にまで足を運び、十分な教育を受ける機会
のない子ども達に、はるか遠国の日本を紹介して彼らの世界観を広げたい」
―――日野さんとボランティアの方々の熱心な思いは、語り尽くせないほど
多くの苦労を乗り越えながらも活動を継続させている。
地道に続けてきた活動はメディアにも多く取り上げられるようになり、NYdV には旅行会
社からスタディツアーなどの依頼も来るようになった。これまで築いた市や企業、団体、コ
ミュニティとのパイプを生かし、それらのコーディネートを円滑にこなしている。
日野さんは、こうした事業一つひとつが団体認知の面でも資金面でも NYdV にとって
大切な糧になっていると話していた。
2012 年で設立 10 周年を迎え、日野さんが NYdV の活動を通じて成し遂げたい目標も
当初から大きく変化してきた。まだ公表段階にはないとのことだが、NYdV の新展開に向け
て日々計画を練っている。
NY de Volunteer とクレアとのつながり
NY de Volunteer とクレアとの間にはさまざまな接点がある。まず団体の設立メンバー8
人の一人にクレアの職員が名を連ねていたこと。JET プログラム1経験者がボランティアス
タッフとして NYdV の運営を手伝っていること。そして、数年前から NYdV と JETAA
のNY 支部がさまざまな活動を共にしてきたことである。東日本大震災後の 4 月 5 日には、
復興支援のファンドレーズイベントを共催した。立場は異なっても、ともにニューヨークを活
動拠点とし日米間の交流促進を進める互いの活動は、同じ方向を向いている。
アメリカの充実した NPO 支援体制
NYdV は 2002 年 5 月に設立し、2003 年 1 月に法人格を取得した。また同年中にはア
メリカ内国歳入庁 IRS から、非営利団体として税制上の優遇が受けられる 501(C)(3)ステ
ータスを獲得した。
日野さん達はそれまで NPO の設立・運営の経験はなかったが、NPO 向けの支援体制が充
実しており手厚いサービスを受けられたことが特に運営初期は大きかったという。支援の提
供主体は、市、大学、財団、そして NPO を支援する NPO である中間支援組織など多層化
している。
ニューヨーク本部を含め全米に 5 つの拠点を持つ Foundation Center(以下、FC)は、
その一つの中間支援組織である。FC の支援メニューは幅広い。NPO スタッフを対象にした
講座では、全 42 種類のトレーニングコースを用意し、例えば「資金調達計画の作り方」「助
成金申請の書き方」「財団にどうアプローチするか」など、その内容は多岐かつ実践的である。
日野さんは、受けられる講座はほぼ受講してアメリカでの NPO 運営の基礎を学んだ。
また、日頃の団体運営においては、市の事業受託と財団からの助成を中心に、現地企業と
個人の寄付、企業との事業連携など、団体の支援体制の多様化を図っている。
日米の NPO セクターの相違
日野さんは、日本とアメリカの NPO セクターを比較した際に、大きく異なる点を二つ指
摘する。
一つは、人材である。もちろん日本でも優秀かつ意欲ある人間が NPO を設立し、また就
職して活躍している。しかしアメリカでは、大学を卒業した若者にとって NPO への就職が
魅力的な選択肢として捉えられ、NPO セクターに流入する有能な人材の絶対数が異なる。
それは、セクターが成熟して高い社会的評価を受けていると同時に、職員待遇の面でも民間
セクターと比肩しうる水準になっているからである。日野さんが上述の専門プログラムで知
り合った女性は 5 人の正職員を抱える NPO の事務局長として 130,000 ドルを超える年収
を得ていたというエピソードもそれを裏付けている。
もう一つは、NPO の理事に期待される機能である。日本では形式的立場に置かれがちな
理事だが、アメリカでは「資金を調達すべきは理事である」という基本的な理解がある。理
事には、資金調達のためのパーティを主催したり、助成財団に出向いたりしながら、知名度
と人脈を駆使して活動することが求められている。NYdV も今後の展開を踏まえ、理事の人
選をどうしていくかは死活問題であるという。
インタビューを終えて
NYdV 運営の苦労話から NPO セクターの日米比較まで様々な話を聞かせていただいた。
日本の NPO セクターは、寄付税制改正を受けてまさに今後の発展が期待される。アメリカ
とは非営利団体の歴史や価値観が異なるため、すぐに同じように成長するのは難しい。
しかし、社会課題の解決に多くの市民が参画し、それを周囲が強力に支援するアメリカの
NPOセクターの強靭さと風通しの良さには、日本の見習うべき点が多いと感じた。
(高安主査 経済交流課 インターンシップ研修生 茨城県派遣)
JET プログラム
(「語学指導等を行う外国青年誘致事業」The Japan Exchange and Teaching
Programme)とは、外国語教育の充実や地域レベルでの国際交流を推進することを目的として世界各
国の外国青年を各地域に招致する、世界最大級の国際交流事業です。CLAIR では、総務省、外務省、
文部科学省と連携し、JET プログラムを推進しています。
JET プログラム同窓会
JETAA (JET Alumni Association) は、JET プログラムを終了した卒業生有
志を中心に平成元年に構成された親睦団体です。JETAA は日本と JET プログラムに参加している諸
国との相互理解を深めることを目的として活躍をしています。現在 JETAAの活動は17の国と地域に
わたり、支部数は 52 支部、会員数は2万4千名以上となっています。






























