裸のニューヨーク

ユー・ドント・ノウ・ニューヨーク・ザ・ウェイ・アイ・ドゥ...これは私のアンビバレントでパーソナルなニューヨーク・ストーリー。


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TV番組の「金スマ」の波瀾万丈というコーナーに野口美佳さんという女性が取り上げられていた。女性に人気の『ピーチ・ジョン』という輸入下着の通販業の社長で、アメリカ、アジア、ヨーロッパの可愛くて安いインポート下着通販で年商150億円を売り上げるという。


現在はNYのJFK空港に着くとストレッチ・リムジンでプラザホテルの30万円のスイートルームへチェックイン、シンディ・ローパーの衣装も手がけるベッツィ・ジョンソンの下着の買い付け、センスを磨きに訪れるソーホーの店など、彼女は今ではどこに行っても歓迎されている。


が、スタートは狭いマンションの一室で細々と男性週刊誌に男性向けに広告を出すきわどい下着の通販会社だったという。やがて心機一転、女性用下着に切り替えようとLAに下着を買いつけに行った。飛び込みで取引きをしようとしたものの、ことごとく断られた。下着店で見つけた日本になかったブラジャーを買い付けようと、タグを頼りにカナダまで行き、ようやくOKをもらったのが成功の第1歩だった。


彼女はNYに行くと必ずマディソン街にある通称「ランジェリービル」の前に立って見上げるという。ここは、上から下まで1軒1軒回ってアポなしで飛び込み営業した思い出のビル。物を売るのでなく、買い付けなのにことごとく断られたのというのは、私が思うには英語やプリゼンの仕方に難があったと思うが、それは別にして、こうして断られ続けた悔しさが7000種類もの下着を3300坪の敷地面積の倉庫にストックするほどの現在の成功につながっているのだろう。



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寿司職人の知り合いがいる。


大体年に一度のペースでニューヨークを訪れる寿司好きの私がここ数年間、ニューヨークの寿司事情を話しているうちに、現在の職場であと何十年働こうと店が持てるわけではないと、不安と不満を抱えている彼の

中に海外で働きたいという気持ちが芽生えたようだ。彼をたきつけたようで心苦しい面もある。


オランダで寿司職人を募集しているのを知って、パソコンのない彼のために連絡を取ったりしたが、結局「日本での面接や説明はなし」「ビザは(スポンサーシップはありだが)自力で取る」「現地までの航空運賃は自費」「寮はない」など、条件が(彼に取っては)厳しいので成立しなかった。


その時に気になったのは彼の受身の態度だった。自分から積極的に質問したり、勉強したりという事が全くない。


実は私は昨年の暮れにNYに寿司ブームの取材で訪れている。その時に彼の事が頭にあったのでブルックリンの「ブルーリボン」で寿司職人募集について聞いてみたりもしている。911以来、ビザ発給は確かに厳しくなってはいるものの、日本で20年近く修行した職人なら働き口はいくらでもある、という事だった。


取材で知り合った業界の人たちもいるし、私の長年のNYの知り合いはロング・アイランドのいい寿司屋を紹介してもいい、とまで言ってくれているのだ。


が、私には彼を積極的に紹介できない理由がある。


どっちかと言えばお節介な私は、今まで人に強く頼まれた訳でもないのに世話を焼き、感謝されるどころか

迷惑がられた経験がある。だから、先方から頼まれたのでない限り、仲介の労は取るべきではない、という結論に達しているのだ。


彼が私のボーイフレンドならもっと積極的になる事は確かだが、彼は知り合い以上ではない。彼に関する不安もある。


英語が全く話せない上、努力も何もしていない。貯金もしていない。給料の大半は飲み代に消えている様子である

異文化の中で暮らせずホームシックですぐに帰国してしまうリスクもないとは言えない

NYに行くには現在の職場を辞めなければいけない。後戻りは出来ない。つまり彼の将来がかかっている訳で、そういう重大な責任を私は取りたくない


もし彼が


「英語、教えてください!」

「NYに連れて行ってください、そして知っている寿司屋を一緒に回ってください、お願いします!」


と言えば、私は助力するつもりはある。


彼の決断一つで彼の人生は180度転回するのだ。が、彼は今も朝から晩まで働きづめで有給もボーナスもない。狭い風呂なしの寮に住んであたら人生の一番いい時間を浪費している。


夢が手の届くところにあるというのに。







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「日本のIP電話料金の安さにはびっくりするね。こちら(NY)は安いと言っても1分8セント位、それにコネクトチャージが30セントくらいかかる。


NY今日(3日)は朝から小雨模様。もうじき初夏だね。


日本の議員、アホと違うか?クール・ビズ?着るものは本人の自由でしょ!女性専用車?何を考えているのかね??本当に可笑しいと思う。


アメリカも最近は変!土地の値段だって異常だし、以前のアメリカでは考えられないことが色々ある。本当に住みにくくなっていることは確か。税金も高い。もちろん場所や広さや、プールのある無しにもよるけど僕の所は年間日本円で200万円弱。新築なら300万円はする。昔は家はそれ程高くなかったけど、今は値段は高い、税金は高い。皆大変だと思う。


まだ比較的安いのは高級レストランかな?それに地下鉄。電車は高い。僕は定期だけどそうでなければ片道$11位だと思う」


「ナタリーの朝/Me, Natalie」という1969年作の映画で、ナタリー役のパティデュークがブルックリンんからグリニッジ・ヴィレッジのウォークアップの部屋に引っ越して来る。家賃が1日3ドル50というから笑ってしまう。

画家の黒田征太郎さんは60年代後半にヘルズ・キッチンに住んでいたそうだが、家賃は週6ドルだったそうだ。私が住んでいた70年代にはさすがにそんな家賃はなかったが、それでもロウアーイーストサイドで月125ドルだったと言うといまどきのニューヨーカーは笑う。


とにかくNYは高い。高くなってしまった。何だか空しい。そら恐ろしい。当分行けないし行きたくないというのが正直なところ。





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ニューヨークでアパートを探したり、中古品を売ったりするのは私が住んでいた時代は大変だった。

 

ロウアー・イーストサイドのアパートからカーネギーホール近くのジャパン・ソサエティまで行かなければいけなかった。あそこの掲示版の前で物ほしそうな顔をして掲示版に見入っていたのは私です(笑い)。

 

電気釜が欲しくてブロンクスにまで引き取りに行った事がある。もらっておいて文句を言うのも何だが、スィッチに不具合があって針金で固定したオンボロだった。

 

今はサンライズマートなどの掲示板にも張り紙はあるが、何といってもインターネットが強い。ネット上の掲示板で日本にいながらにしてニューヨークのアパートを探すことも可能になった。

 

数年前までニューヨークには『アメリカ110番』という電話情報サービスがあったそうで、これがなくなる際には日本人たちはこれからどうやって情報を得たらいいのかという声もあったという。心配には及ばなかった

訳だ。

 

現在のニューヨークに住む日本人は恵まれている。国際電話ひとつ取っても、私の時代には滅多な事ではかけられなかった。大変高価だったからだ。4年住んでいて日本に電話したことは1度あるかないかだろう。

 

今ならNYも東京23区内も電話料金はそう変わらない。パソコンを持っていない国内の友人の方がかえって電話代が高くておいそれとは電話できない。不思議な世の中になったものだ。


追記

NYに60年代から住んでいる友人からのメッセージをご紹介する。

「70年に日本に国際電話をしたらつなるまで1時間以上かかった。料金は覚えていないけど、ものすごく高かったのだけは確か。今から15年ぐらい前だって、日本にしょっちゅう電話してひと月1600ドルもした。今の

料金からすれば嘘みたいな話だね」



 

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