7月13・14日の2日間、近くの中学生の体験学習のお世話をしました。
毎年行っていることですが、2日間というのは初めてです。
何をしようか、飽きないためにどういうメニューにしたら良いか、前日までいろいろひとりでシュミレーションしました。他に体験学習の中学生の面倒を見れる人がいないので、一人作業。
今回体験学習でお店に来たのは、男子1人女子2人の3人。
事前の学校との打ち合わせでは、男子生徒は不登校の気配があって扱いにくいかもしれません、という情報がありましたが、蓋を開ければ全然問題なし。お昼ごはん食べながらよくよく話を聞けば、先生に何か質問を言っても適当な生返事しかもらえず学校によい印象を持っていないということ、本が好きだからここへ来たんだという。その男子生徒は、他の生徒よりも一生懸命に一つ一つの作業をこなしていきました。学校じゃないところのほうが力を発揮できる子、必ずいますよね。先生にそれを伝えたところえらく驚いてましたが、どういう接し方をしてるのか少し不安を感じました。
開店時間の10時前に店に来てもらって、16時にメニューを終えて解散、というのがスケジュール。
果たしてその通りに行くのか。それとも…。
一日目(7月13日)
来てもらって一番最初は挨拶の練習。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「少々お待ちください」
これができないと売り場には立てません。体験学習といえどお店の店員さんになるんですから、お客様に失礼があっては困ります。
これがきちんとできてから、売り場へ移動。
売り場では、その日の朝届いた書籍・雑誌の店頭並べの作業中。
どこに置いてあるかわかりやすいコミックを5・6冊ずつ手に持って、パタパタとそれほど広くない店内を走り回る中学生たち。そういえば大学生のとき、母校の中学校へ教育実習に行ったなぁと思い出しました。授業よりも、休み時間一緒になって遊んでた記憶が…。
本並べが終わって、一人がレジ&パソコンでの注文作業、一人が書籍・雑誌の返品作業、最後の一人が店内のコミック&文庫の在庫チェック、というように役割を分担。ひとつの作業につき15~20分のローテーションですべてを体験してもらい、時間はお昼休憩を挟んで3時のおやつタイム。
今日やった作業の中で一番楽しかったこととつらかったことを雑談しながら聞き出し、明日の作業は楽しかったことを多くできるように配慮。
そして、2日間というスケジュールが可能にした宿題を発表。
「2日目は、午前中に店頭に出てのお仕事体験、午後から事務所で全員で売り場のポップ作りを手伝ってもらいます。そこで、ちょっとした宿題。ポップに書きたい本を選んでおいてください。」
実際にお店で使用しているポップを見せて、例を示しました。
出版社が宣伝用に印刷したきれいなポップから、店員さんが画用紙など使って手描きしたポップまで、いろいろな描き方があるんだよといったら、男子生徒は「絵が下手だから字だけでもいいの?」。こういう子は後ですごく優秀な子になることが多いんです。
おやつを終えて店内でポップに書きたい本の物色をしていたら、16時が過ぎてました。
2日目(7月14日)
午前中は前日と同じ作業を繰り返し、作業に飽きた子はお店の外に連れて行って駐車場や入り口のお掃除。真剣にやるのでお世話係としてもやりがいがあります。
お昼が終わって午後。ポップ作成作業開始。早い子は1時間ちょっとで描きあげて、結局その子はポップを3個も作っちゃいました。きれいにコピックで色塗って、縁取りを鮮明にして、中学生が作ったとは思えないくらいうまかったです。そのコ自身、同人誌に興味があって絵の勉強をしてるらしい。元同人作家として、いろいろアドバイスしちゃいましたよ。昔の血が騒ぐって感じです。
字だけでポップを作った男子生徒は、作品内容を書き込みお客様に興味を持たせる方法。選んだ作品が角川文庫の新・百耳物語。チョイスがえらく渋いです。
もう一人の女子生徒は描いたイラストを切り取り、台紙に張っていく3D手法のポップ。ここまで凝ったポップを作るとは想像していなかったです。
このポップ作りの作業、合間合間に雑談があってとても楽しかった様子。最後に感想を聞いたら好評でした。このポップ作り体験は、今回初めてやってみた試み。ずばり的中のようです。
作り終えたポップはちゃんと売り場に飾って1週間経ったときに、中学生に手渡しました。
本屋さんの仕事で一番驚かれるのは「返品」。これは出版流通業界独自の作業だから、他の小売流通には無いはず。
本屋さんの後ろ姿が見えた職業体験学習になったと思ってます。