平標山頂上はちょっとした広場になっているので多くの人を収容できる。花の時期でそれもお昼頃であったなら人でごった返すのだろうが時期的にも時刻的にも早かったので二人いただけだった。
途中で追い抜かれた人とちょっとだけ立ち話をしてすぐに仙ノ倉山へ向かう。
頂上に立ってこれだけ体力に余裕があるのは久しぶりのことだった。


$自然と戯れながら
仙ノ倉山は標高2026mと谷川連峰にあって唯一の2000m超えのピークなのでいわば盟主のような存在だ。谷川岳のように鋭いピークと岩壁で武装しているわけではないがそのおおらかでどっしりとした山容は風格がある。眺めてよし歩いてよしの山だと思う。

な~んて格好いいこと言ったって平標山から眺めて
「ハイ、さよなら」
も多かったけどねあせる


自然と戯れながら
平標山と仙ノ倉山の鞍部のお花畑にはほとんど花は咲いていなかったがミヤマキンバイだけが至るところで咲いていた。白毛門でも見かけた花だったが他の高山植物より早く咲くのだろう。

自然と戯れながら
途中で幾人かの人とすれ違う。振り返ると平標山が大きく聳えて見えるところまで来ていた。左手(南斜面)には大きな雪田が残っている。

自然と戯れながら
仙ノ倉山はいくつかの峰で構成されている。
その最初のピークに登れば標高はすでに2000m近い。次のピークまでの稜線は木道が敷かれたほぼ平坦な道となっていて快適だ。
距離的には遠く感じる仙ノ倉山だがこういう平地のような歩行も多いので思ったより楽だ。


自然と戯れながら
いつも間にか平標山は遥か後方になってしまった。

自然と戯れながら
第二のピークに立ってようやく仙ノ倉山頂上がはっきりする。
この第二のピークの標高はすでに2021mあり主峰との差はたった5mだ。よくある双耳峰というやつだ。
あとはすぐ近くの第三の小ピークを越え20mほどの下って登り返せば山頂だ。


自然と戯れながら
なぜか数株だけハクサンイチゲが綺麗に咲いていた。日当たり良好なのかしら・・・

$自然と戯れながら
仙ノ倉山頂上はこんなところ。これだけ見ると山の上だなんて思えないね。

もっとすっきり晴れてれば素晴らしい景色を楽しむこともできたが遠くの山々は霞んで見えないしガスもかかっていたりでそこそこの展望で我慢。


自然と戯れながら
谷川岳に至る稜線のうちエビス大黒ノ頭付近。荒々しくて歩いてみたくなる稜線だ。
ちょうど頂上に着いたとき、私より年配のご夫婦がその稜線から登ってこられた。
「頑張るなあ~」
と思って話を伺うと、昨日天神平から登り始めて稜線上の避難小屋に泊まってここまで来られたという。予定では川古温泉に下るのんびり下山のはずだった・・・ところが、分岐が見つからずに仕方なく稜線伝いにここまで、ということらしい。
「まさか廃道・・・」
「でも登山マップにはちゃんと登山道はあるので・・・」
ということだった。

500mの登り返しご苦労様でした。


自然と戯れながら
谷川岳~茂倉岳の稜線を望む。右手前の大きな山稜は万太郎山

自然と戯れながら
15分ほど頂上で休んでからきた道を戻る。
第二のピーク付近はミネザクラがちょうど満開だった。
桜にも色々あるが地を這うように伸びた枝に咲く桜っているのも面白いね!


自然と戯れながら
いやいやいい散歩道だねえ~

自然と戯れながら
そして平標山が目の前に、最後の登りに備える。
写真だと見えないが、休憩場のあるところから左にトラバースして平標山をエスケープできる笹道がある。途中で雪田を横切ることになるが利用できそうに思える。ところが、休憩場の奥はロープが張ってあって入れない。高山植物保護のためそういう措置をとっているのだろう。なのでここは頂上に登るしかないのだ。


自然と戯れながら
で、80mほどの標高差を登り平標頂上に出る。

時刻は11時を少しまわっていてちょうど昼食を頂上でとろうという登山者で賑わっていた。というわけでほぼノンストップ通過する。
なぜか平標山頂上ではゆっくり休んだ記憶がない。団体さんが多いので頂上に居場所がないという感じかな。


$自然と戯れながら
下りは予定通り山の家経由だ。
長~い木段が山の家近くまで続いている。
下りもそれなりに膝に負担がかかるけれどここを登るのもけっこうな労力だ。


自然と戯れながら
雪解け後にミツバオウレンが愛らしく咲いている。

自然と戯れながら
下れば下るほど仙ノ倉山が雄大に見えてくる。いい山だ!

自然と戯れながら
山の家周辺はちょうど芽吹きはじめたばかり。
湧水も美味しく谷川連峰西口の基地として素晴らしい宿泊地だと思う。
ここから眺める平標山も仙ノ倉山も、そしてエビス大黒ノ頭もどれも素晴らしい眺めだ。


自然と戯れながら
山の家からは樹林帯の下りとなる。
樹林帯といっても広葉樹帯なのでイメージはいい。


自然と戯れながら
まさに新緑という光景ではないだろうか。

$自然と戯れながら
いやあ~癒されるなあ~

自然と戯れながら
新緑とムラサキヤシオとの色のコントラストも素晴らしい!!

自然と戯れながら

最後に登山口から駐車場までの長い林道歩きが残っている。
退屈な歩きではあるが少しだけ興味のある景色にも出合う。

落葉松の新緑だ!
落葉松の紅葉は幻想的で美しいけれど、新緑の時もまた美しいと思う・・・今日この頃。

ということで新緑の平標山・仙ノ倉山登山無事終了。

新緑の上越の山登山はあと2回くらい楽しめそうだ。

おしまい