ある脳外科医のぼやき

脳や脳外科にまつわる話や、内側から見た日本の医療の現状をぼやきます。独断と偏見に満ちているかもしれませんが、病院に通っている人、これから医療の世界に入る人、ここに書いてある知識が多少なりと参考になればと思います。
*旧題「ある脳外科医のダークなぼやき」


テーマ:

ここのところ更新が滞ってしまっていた申し訳ありません。

今まで随分といろんなことを書いてきたので、これを書こうというのが、

ぽんぽんと思い浮かばないというのもあります。


そういう意味で、もしリクエストがあればメールなどでいただければ、

記事にしたいと思いますので、


お待ちしています。


さて、今回からは、


患者側から”言いにくいこと”について悩んでいらっしゃる方が多いように思いましたので、

そういった事柄に触れていきたいと思います。


たとえば、

よくご質問いただくのは、


「担当医とうまくコミュニケーションが取れていない。手術を受けなければいけないのだけれども、手術を希望する先生に紹介状を出してもらえるだろうか?」


というようなことです。


こういう場合、

まあ、結論から言えば、


遠慮する必要はありません。


そうはっきりと言えばよいのです。

患者には自分の治療を決める権利があると、普通の医師は思っていますので。


ですから、

そうはっきりと言われたら、まあ、自分が手術しようと思っていた担当医は嫌な顔を少しはするかもしれませんが、断る外科医はほとんどいないはずです。


ここで、

嫌な顔をされるかも?というようなことを気にする必要はないです。


なぜなら治療を受けるのは自分なのですから、何か後悔が残るようではいけないのです。


ですので、

そういう希望があれば、遠慮せずにはっきりとそう担当医に伝えることが大切です。


気を遣う必要はないと思います。


さて、

では次に、


本当にどんな手術でも高名な医師のもとで手術を受けた方がよいのかどうか?


ということについて書きます。


こで大切なのは、

1.待てる病気なのかどうか?

2.手術の希少度、難易度が高いものかどうか?


の2点です。


まず、高名な医師の手術を受ける場合、

手術予定がいっぱいになっていることが多く、ある程度待たされる可能性が高いです。


比較的フレキシブルに動いてくれることもありますが、

やはり数か月待ちというのはザラだと思います。


そのため、たとえば脳外科の手術で言えば、


増大スピードの低い良性腫瘍や、未破裂の動脈瘤などであれば、

比較的待てる手術なので、構わないと思いますが、


大きな腫瘍や、切迫破裂を起こしている動脈瘤などの、待てない病気の場合は迅速に手術可能な施設で治療を受けた方がよいことになります。


また同時に、

手術の難易度、希少度も大きくかかわります。


比較的一般的な手術であれば、

変な話、一定水準以上の外科医であれば、丁寧にやればあまり差はありません。


これはどこの科でも言えることでしょう。


ただし、例として脳外科の手術の話になりますが、


中には頭蓋底の腫瘍や、とても大きく複雑な動脈瘤のように、

通常の脳外科医ではほとんど経験のないような病気もありますから、


これらはやはり、ある程度待てるものであれば、その道の専門家の手術を受けるべきです。


こういったことも検討して、

果たして、目当ての医師への紹介を希望するかどうか、を判断する必要があります。


まあ、

といっても、本当はこんなことを患者さんが考える必要はないとは思うのですが。。。


外科医は自分が十分に満足いく結果でやり遂げられる自信のある手術の場合は、スムースに治療が行えるように手術を勧め、


そして、


経験が至らないのであれば、十分な経験のある医師に紹介、もしくはそういった医師を招聘する、というのが責務ですので。。。



拙著、「続 誰も教えてくれない脳と医療の話」がAmazon Kindleで絶賛?販売中です。

その他の書籍も↓


興味がある方は是非 ↓

続 誰も教えてくれない脳と医療の話/R&M
¥398
Amazon.co.jp


名月の電子書籍と紙の書籍の紹介↓

誰も教えてくれない手術の話/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話 改訂電子版/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp



サクッと読める!「脳」の話/名月論

¥300円
Amazon.co.jp

紙の書籍↓ 誰も教えてくれない脳と医療の話 脳神経外科の現場から/名月 論 ¥1,365 Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話
¥1,365
楽天

読んだらクリックしてね↓

このブログの順位がわかります↓

人気ブログランキングへ


AD
いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)

テーマ:

しばらく、出張やら、脳神経外科の総会やなにやらと、

移動が多く忙しかったため、


更新が滞っておりました。


今回は一般的な話です。


最近、ふと思うことがあるのですが、

このブログを読んでくださっている方は、何歳くらいの方がおおいのでしょうか?


インターネットで検索をする世代でないと、

このブログにたどり着くことはあまりないと思いますので、


きっと、

ご高齢の方はあまりご縁はないのかもしれません。


おそらく、

20代から50、もしくは60代くらいまでの年代の方が主な読者かもしれません。


そうすると、

今回のような記事の内容はあまり、直接的には関係がないかもしれませんが、


もしかすると読者の方々の親の世代が直面している問題かもしれません。


そのテーマというのは、

内服薬です。


1日5-10錠の薬を飲んでいるかたも、この国では少なくありません。


よくある例としては、


心臓の薬、血圧の薬、糖尿病の薬、高脂血症の薬というセットに加えて、


胃薬、眠剤、精神安定剤、下剤、


と加わっていくと、もう10種類近くなりますね。


他にも、たとえば頻尿の薬や、腰痛などでの痛み止めが加わっていくと、

もっと増えていくのですが、


こういった薬の中でも、

決して欠かせないものと、そうではないものがあります。


たとえば、

心臓の薬や、血圧の薬、糖尿病の薬、高脂血症の薬、


というのは常に常用薬として必要なものでしょう。


どれも内服を続けることで予防の効果があるものが多いはずです。


胃薬に関しても、胃炎や胃潰瘍の場合や、

痛み止めを飲み続けている人などは必要とは思いますが、


これは胃の状態が回復すればやめることが出来る薬と思います。


この例に挙げた中では、

眠剤や安定剤、痛み止め、下剤については、


これは果たして本当に毎日飲み続ける必要があるのか?


と首をかしげてしまう種類の薬ですね。


下剤については、

薬に他よならなくても食事や生活習慣でなんとか努力できるのであれば、

代替できるようにも思われます。


そして、

眠剤、安定剤、痛み止め、などに関しては、


これらはどれも連続で使用することで、次第に体に耐性ができて効果が弱まってしまうものです。


常に効果を得るためには、薬を増量するようななってしまいますし、

そうすると副作用が大きくなったり、意に反する効果が出てしまうこともあります。


よって、

あまり常用すべきではないと思われますが、


ところが実際にはこういった薬を常用している方というのは、

想像以上に多いものです。


中には、特に効果はなくなっているのに飲み続けていたり、

むしろマイナスの影響が出ていることすらあります。


何故こうなってしまうのか?


というと、

一度飲んで効果があった薬をやめることが、

難しいからです。


飲んだ状態に慣れてしまうと、

やめるのが不安、となってしまうのです。


医師にしても、まあ、いつも飲んでいる薬だから、そのままで、

となってしまうものですから、


薬を減らすことには双方にとってエネルギーが必要なんですね。


そうやっているうちに、

実は常用しなくてもいい薬というのがどんどん嵩んでしまい、


必要な薬と合わせると10種類以上になってしまっている、ということが起こるのです。


いくら保険が適応されて3割以下の負担となったとしても、

これでは患者本人の金銭的負担も、


そして医療経済への影響も大きいと言わざるをえません。


医療費が先日初めて40兆円を超えて問題になっていましたが、

この大部分を使っているのは、やはり高齢者の方々で、


その原因の一つとして、

不要な薬を多数処方されているということがあります。


これは患者さん側にも、そして何より、我々医師に大きな責任があることでしょう。


皆さんも、

自分やそのご家族が飲んでいる薬が、


はたして本当にどれも毎日飲む必要があるのかどうか?


自分の為にも、社会の為にも見直してみるとよいかもしれません。



拙著、「続 誰も教えてくれない脳と医療の話」がAmazon Kindleで絶賛?販売中です。

その他の書籍も↓


興味がある方は是非 ↓

続 誰も教えてくれない脳と医療の話/R&M
¥398
Amazon.co.jp


名月の電子書籍と紙の書籍の紹介↓

誰も教えてくれない手術の話/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話 改訂電子版/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp



サクッと読める!「脳」の話/名月論

¥300円
Amazon.co.jp

紙の書籍↓ 誰も教えてくれない脳と医療の話 脳神経外科の現場から/名月 論 ¥1,365 Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話
¥1,365
楽天

読んだらクリックしてね↓

このブログの順位がわかります↓

人気ブログランキングへ


AD
いいね!した人  |  コメント(21)  |  リブログ(0)

テーマ:

最近、盛り上がっているので、

タイトルを見ただけで何の話題か分かった方もいらっしゃるかもしれません。


そう、

ラグビーです。


僕は自分がラグビーをやっていたわけでもなく、

ただルールがわかって、たまに大学の選手権をみている程度のにわかファンですが、


今回のワールドカップは大変、興奮しています。


中でも、

よくメディアでも注目されているのが、


五郎丸選手のキックの際のルーティンではないでしょうか?


二回、くるくるとラグビーボールを投げて、セット、

3歩後ろに、2歩左に、

両手を合わせて体の中心を意識したのちに、8歩の助走でキック!


というのが五郎丸選手のキックの際のルーティンです。


練習の時から常にこのルーティンを確実に遂行することだけに集中することで、

試合の時も余計な緊張や外的な影響を減らし


キックの精度を高める!


ということです。


ルーティンという言葉は、

ともすれば、


ルーティンワークという言葉もあるように、


同じことの繰り返し、つまりは、退屈な仕事、という印象すら抱いてしまう言葉です。


ところが、

この五郎丸選手のルーティンであったり、


あのイチロー選手のバッターボックスに入る際のルーティンであったり、


トップアスリートというのは誰しも、

特に精度の要求される動作の前に、一連のルーティンを徹底している人が少なくありません。


これはやはり、

特定の動作の正確性を高める上で、


日ごろから一連の動作を徹底することが有効だからなのでしょう。


そう考えると、

手術についても同じことが言えることに気づきました。


とはいっても、

手術の手技一つ一つに、ラグビーのキックのように、

寸分たがわぬ全身運動が必要なわけではありません。


全身の運動というより、手術の場合はやはり手と腕の動きにおおよそは限られるからです。


アスリートほど、精密に複雑に全身を操れる能力は当然、

僕ら医師には備わっていないからです。


しかし、


定まった術式を、

常に一定の手順で行うことによって、ミスを最低限に減らすという意味で、やはり似ているのです。


何もこれは手術だけに限ったことではありません。


一連の工程を正確に進めるためには、


やはり同じ手順を繰り返すということが、

最も確実なのでしょう。


これは物事を習うときにも同じです。


たとえば、

手術の上手な先生の手順をそっくりそのまま真似て、

それを繰り返す。


繰り返すことによって、自分のものにするのですね。


もちろん、

何事にせよ、臨機応変に対応するという、


その場その場の対応力は必要です。


しかしながら、

トップアスリートのキックなどのワンプレーのように、

定まった一連の動作を極限の集中力で精密に行う上では、


愚直に同じルーティンを徹底することが何よりも効率的なのかもしれません。


全く仕事は異なりますが、

勉強になるなぁと思ってしまいます。


それはそうと、

そんな五郎丸選手はまだ29歳!


もちろん、

スポーツの世界では若いということはないのだろうと思います。、


しかし、

僕らみたいなおっさんからすれば、

何か一つのことを極めようと、絶え間ない情熱と努力を注いでいる彼らのような若者を見ると、


俺はこんなんでよいんだろうか?

何かを極めようと、追求できているだろうか?


と自問自答してしまいます。


全く、本当に、立派な選手たちです。


拙著、「続 誰も教えてくれない脳と医療の話」がAmazon Kindleで絶賛?販売中です。

その他の書籍も↓


興味がある方は是非 ↓

続 誰も教えてくれない脳と医療の話/R&M
¥398
Amazon.co.jp


名月の電子書籍と紙の書籍の紹介↓

誰も教えてくれない手術の話/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話 改訂電子版/R&M publisher
¥300円
Amazon.co.jp



サクッと読める!「脳」の話/名月論

¥300円
Amazon.co.jp

紙の書籍↓ 誰も教えてくれない脳と医療の話 脳神経外科の現場から/名月 論 ¥1,365 Amazon.co.jp
誰も教えてくれない脳と医療の話
¥1,365
楽天

読んだらクリックしてね↓

このブログの順位がわかります↓

人気ブログランキングへ


AD
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。