匠のブログ

NPO法人匠リニューアル技術支援協会が、マンション管理やマンション大規模修繕工事に関わる問題点や対策を、居住者を代表する管理組合や修繕委員会の立場から本音でお話しします。



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NPO法人匠リニューアル技術支援協会は、平成13年1月に任意団体として設立、同年5月に東京都からNPO法人(非営利活動法人)の認証を受けました。さらに平成15年10月、活動範囲を全国に広げる目的で、内閣府に認証登録(府国生第1448号)を変更し活動しています。

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『死角だったロープの“内部断線” 曲げ回数の多いエレベーターは同様のリスク』・・この見出しは、日経アーキテクチャー記事からです。



さて、今年1月に2011年7月26日の東京メトロ有楽町線平和台駅エレベーター主索(ロープ)破断事故の調査報告が公表されました。(国土交通省社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会)


<原因(調査報告書から)>
本事故は、当該エレベーターの主索が劣化していたにもかかわらず適切に点検が実施されることなく、劣化したまま使用し続けられたことにより、主索が破断し、かごが落下したものであると認められる。
主索が劣化したのは、主索の特定部分に著しく多くの曲げ回数が発生する構造であること、更に起動回数自体が著しく多いエレベーターであったことから、比較的短期間で外から検査しにくい内部断線により素線が断線し強度が低下したものと推定される。
また、昇降路内温度が比較的高い状態であったこと、湿度が高かったことも主索の劣化を早めることとなったと考えられる。

定期検査報告により要重点点検又は要是正と判断されなかったのは、錆に関する判定基準が具体的でなく、また内部断線に対応した検査方法がなかったため、判断することが難しかったことによるものと考えられる。

主索が破断に至ったのは、保守業者により社内基準に基づき必要な交換が行われなかったためと推定される。

上記が調査報告書原因の項に記載されていることです。

さて調査報告書の他の項には下記の事項が記載されています。

1、 EVの昇降行程   7.56m(地下1階~地上1階、短い昇降距離)
2、 EV使用開始年月  2004年2月
3、 保守契約      フルメンテナンス契約(点検月2回)
4、 保守業者      三菱電機ビルテクノサービス
5、 直近の保守点検   2011年7月14日
6、 直近の定期検査   2010年9月7日(法定検査)
7、 定期検査の結果   定期検査資格者は、社内基準に基づきロープの交換を指示
8、 ロープ交換計画   2011年3月末の計画→遅れて4月交換予定→
    交換の社内システム入力の遅れで9月交換予定となっていた
9、 前回ロープ交換   2007年4月(3年3ヶ月使用後)
10、 今回事故年月    2011年7月26日(前回交換から4年4ヶ月使用)
11、 ロープ交換目安の曲げ回数・年数(三菱社内基準)
    610万回、2.3年
12、 事故機ロープの曲げ回数 (短い昇降距離のため曲げ回数が多くなる構造)
    07年4月交換後1140万回(起動回数の非常に多いEV)
    (社内基準の1.9倍の期間使用された)



この報告書を見ながら、保守点検の目視では内部断線の発見は難しいとしても、ロープ曲げ回数基準、前回交換からの経過年数等から、ロープについては点検時要注意の指示が点検者に機械的にされる必要があったのでは?

ましてや、ロープ交換指示がされかつ計画実施が遅れているEVには強い注意喚起が必要だったのではないでしょうか。

保守点検時、点検者の注意力(マンパワー)だけに頼るのではなく、保守点検の品質管理を事前の定量的データーからもフォローする体制構築が望まれます。

自分のマンションのエレベーターについて、メーカーサイドの起動回数基準や部品それぞれの交換使用期間基準等を確認し、点検報告時にはその基準と比較した報告書の提出を求めることも必要ではないでしょうか・・・エレベーターに限らないと思いますが。

最後に

死角だったロープの「内部断線」、想定外だった「原発の電源喪失」、想定外だった「巨大津波」
なにか感じますね。皆さんはどう思われますか?


匠リニューアル技術支援協会会員 マンション管理士 荻原 健







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読売新聞の記事から。


今日の読売新聞によると、

政府の行政刷新会議の「規制・制度改革に関する分科会」(会長・岡素之住友商事会長)
作業部会は9日の会合で、東日本大震災からの復興と日本再生・経済成長につなげるた
めの規制改革検討案を決めたとのこと。

規制改革検討案の内容には、
老朽化した団地の一括建て替えに必要な区分所有法の要件見直しなどが
盛り込まれたようです。

政府は、6月中に改革方針を閣議決定し、順次法改正を目指す方針。

区分所有法の見直しは大地震などに備え、老朽化した団地などの建て替え促進につなげる
狙いがあり、同法は複数棟の集合住宅が集まる団地を一括して建て替える場合、

〈1〉団地内のすべての所有者らの「5分の4以上」の賛成
〈2〉棟ごとに所有者らの「3分の2以上」の賛成

を満たした決議が必要としており、団地のスムーズな建て替えの妨げになっているといわれています。


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国土交通省は1/27、中央建設業審議会・社会資本整備審議会 基本問題小委員会 中間とりまとめで、
新たな建設業業種設定で改修分野への配慮がうかがえる内容を発表した。

1.地域維持型契約方式の導入
2.技術者データベースの新たな仕組みの概要
3.業種区分の点検結果と見直しの方針
4.社会保険未加入問題への対策
5.その他検討事項

としてまとめらており、特に「3.業種区分の点検結果と見直しの方針」では、

社会経済情勢の変化に建設産業が対応し、
持続可能な形で我が国の将来を支えていくためには、
その時々のニーズを踏まえた見直しが必要


として、本格的な維持管理時代の到来に対応すべく、
「なおす」、「とりこわしてつかう」に対応する業種の検討や、
技術者資格の設定等について、検討を深めていく必要があるとしています。


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