2011-01-12

AKBとコミュニタリアン/3ヶ月ぶりのスピード練習

テーマ:ダイアローグ@running

東京は晴れているが、日本各地は寒波襲来で記録的な大雪が相次いでいるようだ。

昨日京都への新幹線で通りかかった米原付近も積雪があり、滋賀の名峰・伊吹山は真っ白に雪化粧していた。


ダイアローグ・ドキュメント


先週土曜日の30k走の後も、特に足には異常がなかったので、1/12夕刻、日暮れの平和の森公園周回コースで、これもまた久々にスピード練習を行った。
とはいっても、かなり内容は貧弱で、1000M×5本を、4'46-4'41-4'33-4'14-4'20、といった程度のごく遅めのペースで走っただけだ。※インターバルは、約250Mを2分のJOGでつないだ。
それでも、5本はかなりきつかった。
5本目をピークにできそうにないので、4本目をかなり真剣に走り、5本目には少し力を抜いた。



さて、先週発売されたSAPIO新春号には、場違いなAKB特集があり、秋元康、精神科医の和田秀樹、オタク評論家の森永卓郎ら3名インタビューが載っている。


ダイアローグ・ドキュメント


今をときめくアイドルグループ・AKB48の仕掛け人・秋元康によれば、その商品コンセプトはわずかに2つ、「一生懸命」と「仲良し」なのだそうだ。一見何気なく聞き流してしまいかねないこの単純明快なコンセプト、ちょっと考えてみると、その戦略性の高さに改めて驚く。


特に歌がうまいわけでもなく、踊りはどう見てもバラバラ、しかし、たしかに、そう言われれば、「一生懸命」ではあるなあ、と思う。秋元によれば、歌や踊りがうまいなどというのは、単にアメリカスターの真似で、いわばありふれたことに過ぎず、そんなことは最初から目指してはいないのだそうだ。なるほど。


次に「仲良し」。
そういえば、AKBというグループは、アイドルには似つかわしくない、いわば「たたき上げ」だ。
秋葉原に小さなAKB劇場という専用劇場を持ち、そこで細々と公演を繰り返す中からファン層を拡大してきた。最初の頃は7名しか観客が入っていないこともあったそうだ。


一生懸命と仲良し。
改めて言われると何だか懐かしいのは何故だろう。
昔だったら、当たり前だったから、こんなことを意識したこともなかった。
でも、今は懐かしい。身の周りで、すでに失われているからだ。
「一生懸命」は、一時期そんなに向きになってやるのはダサいというようなムードがあり、次第に消滅していった。
「仲良し」は、いうまでもなく、グローバル化と「情報通信革命」の進展の中で、コミュニティの喪失と共に崩壊していった。
AKB48は、われわれのそのノスタルジックな感覚の中に、強烈に切り込んできているのかもしれない。


AKBフリークでもある森永卓郎は、コンビニで700円分の対象商品を買うたびに1回できる、AKBオリジナルグッズのくじを引くために、クレジットカードの限度枠を使い切ったのだそうだ。



「仲良し」は、大げさに言えば、現代社会の行く末を占うキーコンセプトかもしれない。


昨年話題になった「白熱教室」の仕掛け人、マイケル・サンデルは、コミュニタリアンを代表する政治哲学者といわれている。

ロールズ等の自由主義を批判する中から頭角を現してきた。
コミュニタリアン、しいて日本語に訳せば、共同体主義者ということになる。
人工的に作られたイデオロギーではなく、人と人とが人格的に強く結びついた共同体という場で、歴史的に綿々と形作られ検証されてきた価値を重視する思想、ということになるのだろうか。グローバリズムのアンチテーゼとしては、かなり有望な雰囲気を感じる。


でも、『これからの正義の話を……』は、わが国の最高学府の学生達が夢中になるほどの代物だろうか?


その冒頭に登場する、例の沈没船から救命ボートで逃げ出した生き残りグループの話。
グループは、食料が無くなって、そのままでは全員死ぬと判断し、既に弱っていた一人の少年を殺しその肉を食べて生き残ろうとする。
それについて、M・サンデルは、「少年を殺し、他が助かる選択が是か非か?」と問いかける。
TV放映された「白熱教室」では、わが最高学府の学生達が、3派くらいに分かれて、この問題を熱心に議論していた。


だが、ちょっと待って欲しい、と言いたくなるのは自分だけなのだろうか?
そもそも、遭難グループの中で食料が欠乏してきたとき、その中の誰かの人肉を食して生き残ろうとする発想がおかしくないか?
M・サンデルの問いかけでは、その行為は前提になっているが、その点をこそ、まず問うべきではないのか?
日本古来の武士道を前提に考えてみると、人肉を食してまで生き残る等という発想は、そもそもありえない。
万策を尽くしてもだめなら、その時は潔く死を選ぶべきだ。
それに、殺人の対象が「弱った少年」となっているのも、決して思い浮かぶはずのない発想だ。
弱者をこそ、まず優先的に助けなければならないからだ。
例えば、家族4人(父←仮に自分、母・妻、娘、息子)で救命ボートに乗っていたとして、ボートが浸水してきた。
一人分の重量を減らせば浸水を食止められ、他の3名が助かりそうなとき、喜んで海に飛び込み死を選ぶのが武士道精神ではないか。


そうした価値観に比べれば、最大多数の最大幸福を追求して弱った少年を殺すのが功利主義で、少年の人権を優先するのがリバタリアンだなど、極めて意味の薄い議論に思える。


もっとも、サンデルが受けているのは、その政治思想以上に、あのようなコミュニティ的な対話の場を作り出す技にあるのだろう。とはいえ、それなら、ソフィアコンサルティング が推奨している、組織学習やアクション・ラーニング をはじめ、すでに先行的手法も多くあり(笑)、特にサンデルに真新しさがあるわけでもない。


M・サンデルは、所詮人工国家・アメリカの土壌から生み出されたコミュニタリアンに過ぎない、というべきか?


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コメント

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2 ■katouさん

AKB、katouさんのipodに入っていましたか。
「白熱教室」は「議論の振幅を楽しむ」、なるほどそういう雰囲気もありますね。ただ、当のM・サンデルは、そう言われれば反論するでしょうね。思想性が異なる者同士が対話の場を共有し、そこから生産的なコミュニケーションを生み出す可能性を自分達は証明しているのだ、とか。

1 ■無題

スピード練 復活おめでとうございます。
AKB、ipodに入ってますが、歌下手ですね。それでもたまに聞くのは、一生懸命さでしょうか
ボートの話は、似たような議論や心理テストが、昔からあったと思います。背景を曖昧にして、議論の振幅を楽しむ、そんな意図を 感じました。

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