どうやら2015年9月に、YAMAHAから新しいハードウェアのFM音源シンセサイザーが発売されますね!
その名も「reface(リフェース) DX」です。
YAMAHA ヤマハ / reface DX FMシンセサイザー/YAMAHA
¥価格不明
Amazon.co.jp
既に、YAMAHAのサイトでも発表されております。
リンク:YAMAHA reface concept site
早速、私も見てきました。
YouTube動画もありましたので、紹介します♪
https://youtu.be/4617wzqtUi0
どうやら、1986年に発売されたFMシンセサイザー「DX100」を進化させたような感じですね♪
スピーカー内蔵のミニ鍵盤で、電池駆動も可能な、モバイル志向のシンセサイザーのようです。
液晶ディスプレイも解像度が増えて、グラフィカルな表示になり、本体での音色エディットも、4系統のタッチ式データエントリースイッチによって、視認性・操作性、共に向上していると思います。
一応、ハードウェアによる実機なのですが、中身は専用音源チップなのか、ソフトウェア音源なのかは、今のところ不明です。
さて、気になるFM音源のスペックですけど・・・
まず、オペレーターの数は「4オペレーター」です。
「今更4オペレーターですか?」と思われるかもしれませんが、過去の4オペレーターFM音源を完全に上回る機能が追加されております。
それは、オペレーターごとに「フィードバック」が使える点です。
「フィードバック」と言うのは、オペレーターから出力された波形を、もう一度自分に戻す機能です。
上記の2オペレーターFM音源のアルゴリズムで説明しますと、オペレーター1が「フィードバック」になります。
分かりやすく言うと、自分の声に、もう一度自分の声で変化を与える感じです。
つまり、「フィードバック」が使えると、1つのオペレーターで、2つのオペレーターの使ったような効果を作る事が可能です。
過去のFM音源では、複数あるオペレーターの中の1つにしか「フィードバック」を使う事が出来ませんでした。
しかし「reface DX」のFM音源では、各オペレーターごとに独立して「フィードバック」が使えるようになりました。
これは、自分で音色作りをしている人にとって、物凄いパワーアップな機能なのです。
4つのオペレーターそれぞれに「フィードバック」を使うと、8オペレーター並みの分厚い音が作れそうな感じがして、ワクワクしますね♪
「だったら最初から8オペレーターFM音源にしてくれれば・・・」と言う意見も出るかもしれませんが、8オペレーターを使いこなせる人なんて、一部の人だけです(^^;
YAMAHA FS音源モジュール「FS1R」の時もそうでしたけど、8オペレーターFM音源に88アルゴリズムあっても、複雑になり過ぎてしまい、FM音源が更に難しいものになってしまいます。
それであれば、半分の4オペレーターにして、扱い易くしたほうが、多くの人に受けるのではないか?と言うのが、「reface DX」の持ち味なのかと思いました。
次に、「エンベロープジェネレーター」と「ピッチエンベロープジェネレーター」が、「DX7」シリーズと同じ性能になった点です。
4オペレーターFM音源は、家庭用向けの「廉価版」と言うイメージがあり、「DX7」シリーズのような複雑なエンベロープジェネレーターは搭載されておりませんでした。
しかし、「reface DX」になって、ようやく「DX7」シリーズと同等になり、「DX7」シリーズに匹敵する音色を作る事が出来そうな予感がします。
このように、音色作りの視点で見ると、魅力的なFM音源に感じ取れました。
しかぁ~~~し!!
(エガちゃん降臨)
ネットで「reface DX」を調べてますと、欠点や、手厳しい意見が、ちらほらと見受けられました。
まず、最大同時発音数が8音です。
これは私も同感で、16音にして欲しかったと思います(´・ω・`)
次に、シングルボイス仕様だった事です。
これに関しては、私は、シングルボイス仕様でも良いと思ってます。
マルチティンバー仕様にしなくても、パソコンのDAWソフトを使って、トラックごとに音色を変えてレコーディングして行けば、「reface DX」1台によるFM音源でのアレンジ制作も可能です。
そして、最も多い意見が、\48,600(税込み)と言う価格設定のようです。
YAMAHAのサイトでは「オープン価格」になっておりますが、初回販売価格が\48,600に設定しているショップが多いです。
確かに、この金額であれば、程度の良い中古品で「DX7II」や「TX802」を揃える事も出来ます。
しかし、年数を考えると、故障やトラブルを覚悟して、自分でメンテナンスする事が前提です。
故障やトラブル無しで使いたい場合であれば、やはり新品のFMシンセサイザーとなりますよね。
個人的には、FM音源によるマルチティンバー演奏に拘らなければ、故障する不安も無く、安定して使える新型FM音源で、現代風にカッコよく使える「reface DX」は魅力だと思います。
現在YAMAHAでは、「reface DX」向けに、インターネットのブラウザにある「Web MIDI」と言う機能を使って、「Soundmondo」と言う無料のサウンド・シェアリング・コミュニティーネットで、音色ライブラリーや音色共有が行えるように、準備を進めているようです。
「WEB MIDI」とは、インターネット経由で、MIDIデータの送受信をする機能です。
「WEB MIDI」を使うと、YAMAHAのサーバーにある「reface DX」用の音色データバンクと、手持ちの「reface DX」とが、ネット経由でMIDI接続されるような感じです。
音色作りが苦手な人や、更に新しい音色が欲しい人は、このサイトと「reface DX」をリンクさせて、最新のFMサウンドを入手する事が出来るでしょう。
これからFM音源を始めようと思っている人には、とても心強いサービスではないかと思います。
そしてこの「Soundmondo」による音色ライブラリーの充実化が、「reface DX」を普及させる重要な役割を担っていると思います。
このような音色データのサポートも付いて、\48,600(税込み)と言う値段設定を、高いか?安いか?と考えるのは、それぞれだと思います。
あと、「reface DX」のデータリストを見て気が付いたのですが・・・
「reface DX」のパラメーター設定を見ますと、各パラメーターの設定値が、0~127になっているではありませんか!
ちなみに、過去の4オペレーターFM音源は、パラメーターによって、0~15だったり、0~31だったり、0~99だったりと、設定幅が異なります。
これでは、過去の4オペレーターFM音源とは、全く互換性が取れません。
(自力でパラメーターの設定値の差分を計算して移植する事は可能です)
つまり、過去の4オペレーターFM音源の音色を、そのまま「reface DX」では使えません。
なので「reface DX」は、過去の4オペレーターFM音源の代替機種では無く、全く別物の新しい4オペレーターFM音源と考えて良いと思います。
まあ、ポジティブに考えれば、過去の4オペレーターFM音源にも存在価値が残り、「reface DX」にも存在価値が生まれる訳です。
過去にも、「DX7」と「DX7II」が共存し合ったように、「DX100」と「reface DX」も共存し合う事になるのでしょうね(^。^)
この「reface DX」が、FM音源ブームの再来となるか?
私も、「reface DX」の動向を見守って行きつつ、FM音源ブームの再来に備えて、私の所有する4オペレーターFM音源の音色データも、更に充実させて置こうと思います(`・ω・´)ゞ
PS:
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