オレは、幻覚アレルギーというと、
どうしても黒夢、Laputaとセットになって思い出されてくる。

告白しちゃうと、今を去ること1994年頃、
既に相当のオヤジ年齢であったオレは当時世間で垂れ流されてたひでー音楽のために死にそうになってたんだ。
オレはもともとウルトラマイナープログレファンだったんで、当時の音楽の(まあ今もだが)正気を疑うほどの心無いそのみにくさのために、また、そんなものを気味悪い薄ら笑い浮かべて聴いている奴らのために、精神的にかなり追い込まれてた。
もう、ロックは死んだ。音楽は死んだ。人の心が滅びてしまった。
そう思って、凄く悲観してた。
何ももう聴く気がしなくて、レコード店にもレンタルCD屋にも行かなくなってた。
そして自宅に引きこもりのヒッキー君になってしまってた。
そんなとき、ひょんなことから、うちの女房が見つけてきたのが、ヴィジュアル系とかっていう良く分からんジャンルの音楽だった。

最初は、ふーん、としか思ってなかったよ。興味なし。
でも、女房に、騙されたと思って聴いてみろと余りにもしつこく言われるんで、ああメンドクサイなあと思いながら聴いてみることにした。
それが初めだ。
............。
涙が流れた。孤独なオレの心に深く染みとおる歌詞、そして、絶望的なほどひどいこの世界の中で、まだ人の心をもって叫んでいる真の音楽があった、それもこの日本にあったという驚き、忘れられない。

黒夢の「中絶」を聴いた。
清春がオレに、そうだ、お前は間違っていない!と叫んでいるように思った。
幻覚アレルギーの「ロマンティスト」を聴いた。
SCEANAがオレに、負けるな、生きろ! と叫んでるように思った。
最後にLaputaの「眩暈」に入ってる運命の曲を聴いたのは、
中野駅前にあった小さなレコード店のなかだったよ。
突然、聞こえて来た歌声、歌詞は言った、

 許されざるもの、と。

忘れられない。
知らない歌をじっと聴いていると、歌のうしろにもうひとつの歌が轟いて、オレにこう訴えているように感じたんだ。

 許されざるものに、跪いているな。
 立ち上がれ、顔を上げよ。
 気高く生きよ、そして、戦え、と。

そして、オレは瀕死の精神状態から立ち直った。
実際、かなり危ない状態だったんだよ。

黒夢・幻覚アレルギー・Laputa、突然オレの元に降臨して、
心と命を救ってくれた、三位一体の黙示録の天使たち。
彼らがいなければ、きっと今こうして生きていることすらなかっただろう。
やがて、地下鉄サリン事件が起きたよ。
でも、すでにその前に、この国は隅々まで息の詰まりそうな音楽のサリンに満ちていた。今もそれは変わらない。そして、前より猛毒かもしれない。
だけど、心に生きて轟く命の歌がある限り、オレは死なない、窒息しない。
そして気高い罵りの言葉を叫んで、生きて生き抜いていってやる。

だから今、一番好きな歌は、ジャパニーズ・トラッシュです。

アーティスト: 幻覚アレルギー, KAZZY
タイトル: 幻覚アレルギー/ジャパニーズ・トラッシュ



アーティスト: 黒夢
タイトル: BOX



アーティスト: 黒夢
タイトル: KUROYUME COMPLETE RARE TRACKS 1991~1993~インディーズ全曲集~



アーティスト: 幻覚アレルギー, SCEANA
タイトル: 「D」のススメ




アーティスト: Laputa, aki
タイトル: 眩~めまい~暈
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