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  わけではない / by 岡本信一


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農家は環境問題とどう対峙すべきか


私が農業の世界に飛び込んだ理由は、NHK特集(現NHKスベシャル)で農業をすることで土壌がなくなってしまう、表土流失ということがあるということを知り、何とかできないか、などという若気の至りとも言える理由からです。

そのため、農業と環境の問題というのは非常に興味があるし、その部分から思考が始まる傾向があります。

農薬を使用すれば生態系の破壊につながるのは間違いないですし、有畜農業として堆厩肥を使用しても、物によっては地下水汚染につながる。化学肥料を使用を続けると副成分の集積もしてしまう。資源循環を行っても資材が偏れば、土壌も偏る。環境保全という観点で考えれば、耕作放棄地は放っておくべきだし、水田も同様に環境面から考えると乾田化すべきでないかもしれない。

はっきり言えば農業をやめることが、最も環境の保全につながるのである。

残念ながら、これは有機栽培であろうと、自然栽培でも同じで本来の自然環境とは程遠い姿である。所詮、程度の差なのだ。原生林を切り倒し、畑にした時点で自然とはいえない。

反論ある方も多いかもしれないが、つい100年前まではすべての農家はいわゆる有機栽培を行っていたにもかかわらず、世界の耕作の歴史は自然破壊の連続であったという事実は隠しようもない。

農業は、最大の自然破壊(上)

農業を行うにあたって最も最悪の自然破壊は、土壌の喪失である。環境保全という観点から見ると、土壌を失うことを避けるということが最も大事であると考えています。


何回か似たようなエントリーを書いていますが、今回は海外の現状を考えながら日本の農業を考えてみます。

中国、農地の5分の1近くが汚染

さらに中国では表土の流失も深刻で東北部の省では、50年間で表土の半分がなくなり、今後の耕作が危ぶまれている。

重金属汚染は、主に産業廃棄物を利用した堆肥などが原因と考えられ、表土の喪失は有機物の投入が全くないという点から、当然の帰結である。→非常に表土が薄いところで日本式に畑を起こすことで表土の喪失を招くこともある。その土地にあった農耕を行わないと環境破壊になってしまうのだ。

別の国でもある肥料を使用したら、重金属が含まれているから使用しない方がいい、と関係者に止められたこともある。

先進国では土壌・環境の保全に気が配られているが、途上国においては食料生産優先で環境保全には配慮などされていないのである。

日本は四季もあり、雨も多いことから非常に多様な自然環境に恵まれている。そのため自然環境というのは多様であると勘違いしている方も多いのだが、日本はかなり特殊だ。雨の少ないほとんどの国では自然環境というのはあまり多様ではない。むしろ単一環境のほうがはるかに多い。

アメリカの中西部はコーンベルト地帯で延々とトウモロコシが広がっているわけだが、トウモロコシを作る前から平原で、日本のような自然環境が広がっていたわけではないし、中国の穀倉地帯である東北部も延々と似たような風景と自然が続いている。ヨーロッパも同様で日本ほど自然が多様なわけではない。

日本よりももう少し赤道に近い多雨の地帯では一見自然は多様性に飛んでいるように見えるが、実際には非常に脆弱な土壌に支えられている。気温が高いために土壌に戻った有機物がすぐに分解してしまうので、表土が非常に薄いのである。一度切り拓くとすぐに表土を失ってしまう。

日本人はどうしても日本のイメージで自然環境を考えてしまうが、日本は非常に自然に恵まれた稀有な国なのである。この多様な自然を守ろうとすれば、農業をやめるしかない。

そういった中で日本の農家の現状はどのようなものであるかというと、「土づくり」のために有機物の大量投入が行われ、土壌の維持が図られている。農薬も大量に使用しているかもしれないが、土壌に配慮するという観点においては世界でも有数だと思っている。そう私の環境保全の第一の観点である土壌の保全ということに関しては、日本は非常に進んでいるといえる。

しかし、まだまだ農薬の使用量は減らせるし、慣行栽培の方の農薬の使用量が減れば環境負荷は少しずつ小さくなるでしょう。

環境を守るという観点から見るとまだまだなのかもしれませんが、ベストな答えはきっとないのだと思います。というのもどの観点から地球環境を見るのかによって、どのように環境を守るべきかという答えが違ってくるからです。


では、農業者として一体どこまで環境に配慮した農業を行うべきなのでしょうか。

私の答えはシンプルで、自然の力をできるだけ利用しながら農業を行うと自然に環境保全につながり、経営にも貢献するだろう。ということです。

慣行栽培においてはまだまだ自然の力を利用するということが足りないとは思いますが、土壌に配慮した日本の農業をもう一歩進めて、環境にもやさしく、経営にも貢献する新しい形の農業が構築できればいいと思っています。

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